〔告知〕長野県が「令和四年度 長野県自転車活用推進計画実績」&「第一次計画総括」を公表。

「令和6年 能登半島地震」で被災された全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。度重なる報道を見ていると本当に圧し潰されるような感情が去来します。特に一昨年お世話になった能登島コミュニティセンターが避難所になっているとのこと…。いまこの時点で出来ることは多くありませんが、当サイトも皆様の御心に寄り添い、皆様と共にありたいと思っております。どなた様も引き続き余震が続いておりますので、先ずはくれぐれも安全にお過ごしください。〔1月5日〕 

〔告知〕長野県が「令和四年度 長野県自転車活用推進計画」実績を公表。

 

 

 本日2024年3月29日㈮

長野県が「令和四年度 長野県自転車活用推進計画」の実績を公表しました。

また、あわせて第1次計画の満了に当たり総括をおこない発表しました。

 

長野県「自活推」に関しては

サイクリスト無き推進計画として

もはや知れわたっているところではありますが

当サイトとしては、だからこそ

しっかり長野県のサイクリストに見て欲しい!!

そして、自分たちの県の自転車政策が

どういうモノなのか?をしっかりと理解して

次の世代への教訓として欲しいと思います。

 

 

 

公表概要

 

長野県自転車活用推進計画の令和4年度実績を公表します

自転車の安全で快適な利用を進めるため県が取り組んでいる施策について、令和4年度における実績を公表します。あわせて、第1次の計画期間の満了に当たり総括を行いましたので公表します。

 

1.長野県自転車活用推進計画について

  • 本計画は、計画期間4年間(令和元年度~4年度)であり、県の自転車利用の考え方及び自転車の活用の推進に関する施策の方向性と、その具体化のための措置を定めるものです。
  • 「長野県自転車の安全で快適な利用に関する条例」に基づき、毎年、本計画に基づく施策実施状況について評価を行い、公表するものとしています。

 

2.主な施策の実施状況

クリックすると大きくなります。

 

3.第1次計画の総括

長野県自転車活用推進計画 令和4年度実績(PDF:296KB)

(第1次)長野県自転車活用推進計画の総括(PDF:825KB)

 

 

 

 

サイクリング長野より

 

 

 この年度末の忙しいところで、この施策を見せられて

当サイトとして何を言うか?という所なんですが

長野県の自転車業界の皆さんはどう思いますかね??

 

 

正直、長野県自転車のことをガチでやってる人間が

これを、ガチで批評していいのか?それとも

行政の仕事に忖度するべきなのか?迷います。

 

 

ただ、気になったところを書いて行きます。

今回もタイプでは無く、喋るので

皆さんも音声入力で聞いて下さい。

 

 

 

 


 

自転車の安全性について

 

クリックすると大きくなります。

 

 

 ここ数年、長野県は自転車事故の件数が減っています。

それは素晴らしいことだと思います。その要因というのは

やはり、各学校でのスタントマンなどを用いた安全教育が一つ。

そして何より評価したいのは…

 

 

通勤・通学時間帯に通学路に立って下さる

地域安全の皆さん・見守り隊の皆さんの影響が大きいと思います

他県に行き、長野に帰って来るとよくわかるのですが

長野県のドライバーのマナー、小学生がしっかりドライバーに

頭を下げて御礼を言っている姿、道路をシェアしている者同士が

お互いを尊重し合う姿は素晴らしいと思います。

(頭を下げるのは行き過ぎ!という意見もありますが、大人は「お互い様という精神」を先ずは学ぶこと)

 

 

 

ただし、気になること。

自転車交通事故の死亡者数!

 

 

 

長野県内の自転車事故死亡者数

平成29年 令和元年 令和2年 令和3年 令和4年
8名 2名 9名 5名 8名

令和元年はコロナで外出自粛例が出ていた。

 

 

 

コロナ禍の令和元年頃を除いては

横這いが続いており必ずしも手放しで喜べる状況では無い。

2024年は、10月12月年末と「交通死亡事故多発警報」が

長野県から発令された。全てが自転車絡みでは無かったが

引き続き自転車の事故に対する注意・啓蒙が必要。

 

 

また、長野県も課題として

自転車利用者への交通ルールの周知・徹底が課題としている。

 

 

〔令和四年度自転車事故統計〕

 

 

 

 


 

ヘルメットについて

 

 

 昨年4月より開始された「ヘルメット着用努力義務」。

2023年9月の警察庁のヘルメット着用率調査で

長野県のヘルメット着用率は17.3%と発表された。

 

 

この数字が高いか?低いか??それは

読者の皆さんの判断に任せるとして、

長野県としては、今後もヘルメット着用推進を進めていく予定。

 

 

〔今年度の関連記事〕

 

 

 


 

⾃転⾞損害賠償保険等への加入促進について

 

 県民の加入率が7割近くになったとのこと。

これはスタートで長野県がやらかして

殆ど周知しないまま義務化に突入したものの

全国的な高まりもあって、だいぶ加入者が増えた。

これに関しては非常に良い傾向だと思う。

 

〔保険関連記事〕

 

 


 

自転車貸付事業者登録の運用

 

この制度が始まった時に、こんなの県がやることじゃ無い!

と言ったのですが、案の定だけど

現時点で「26店舗」(令和5年.31)。

 

 

特に増えてない。(まぁ当たり前…)

 

 

この理念は立派だし、必要だと思うが

「ありき」でやってしまったから、自分の首を絞めてしまった。

 

 

色々な企業さん・ジャパンアルプスの会員の方から、

サイクリング長野さんがジャパンアルプスのホームページの

プロデュースをやってるのに(←いやいや俺やってないから)

 

 

なぜ、ジャパンアルプスブランドのホームページに

「レンタサイクル一覧」とか紹介されないのでしょうか?

 

 

という質問があって説明したのですが、

この「貸付登録者ルール」が足かせとなっているから、

おおっぴらに、ジャパンアルプスのHPに

必要である県内のレンタサイクル事業者一覧が挙げられないんです。

って説明をしました

 

 

このルールがあれば、県内の殆どのレンタサイクル事業者は

非登録業者になってしまう。

 

 

グレーゾーンは残しておくべきだが…

 

 

今でも思うのだが、あまりに見切り発車だったと思う。

この問題、おそらく長野県はこの先も進むことも戻ることもしないだろう。

 

 

 


 

災害時における自転車の活用推進

 

 先般、信州を襲った「台風19号災害」この時に

災害ボランティアの交通手段として、1日100台以上の自転車が活用されたらしい。

その自転車はどこにあったのか??非常に興味がある。 

 

 

元日、北陸・能登地方で地震があって

長野県も少なからず影響を受けた。

ここ数日、Live地震速報をYoutubeで見ていると

震度こそは無いが、木曽地域が結構活発にエネルギーを貯めている。

 

 

自分は阪神大震災の時に、2か月後に長野県(社協)から

被災支援メンバーとして西宮市へ派遣されたが、あそこまでの

巨大地震で都市が崩壊してしまうと、一次支援の状況では

自転車は有効な交通手段とはならない。

倒壊した建物に道路がせき止められてしまい、宿舎であった

西宮社協から自転車を所々担いで、三宮へ行った。

自転車で移動は一見有効なように見えたが…

道路も災害支援者や、一般車などの交通が多くて

自転車で移動はリスクもあった。

あの時の苦労を今でもよく覚えている。

 

 

一方で長野県でも建物の少ない地域、土砂崩れなどが地形的被害が少ない地域では

自転車は非常に強い移動手段となる。災害時、自転車を活用する場合は

地域により有効性が変わって来る。本格的に自転車を利用するのであれば

今のウチから各地域で、自転車を災害時どう活用するのか?を模索して欲しい。

 

 


 

⾃転⾞通⾏空間の整備延⻑

 

 

自転車空間の整備が206㎞になった…というニュースだが

正直、これが「観光のため」ならば、どーでもいい。

ジャパンアルプスサイクリングルートを観光客が利用するのか?

という結論はもう既に出た。 

 

 

正直、観光用のサイクリングルートについては

よくぞこんな誰も走らないような場所に

看板だの何だの作るわと感心する。

しかも、山の中で突然無くなる箇所もある。

(白樺湖から立科へ降りるところとか…)

それどころか、東信なんて殆どサインが無い。

これ以上はもう結構。

 

 

それよりも、至急整備して欲しいのは 

学校や保育園などの通学路。

また事故多発地帯の自転車空間の拡張。 

これが殆ど変わっていない。

 

 

何度もいうが長野県はもう既に人々の

ライフスタイルが大きく変わってしまった。

人々は郊外の大型店へ買い物に行く時代。

自転車で市街地の商店街へ買い物へ行く時代は

遠く終わってしまった。

 

 

もし、自転車を人に乗せたいならば

今度はそこへ自転車を安全に誘導できる空間を作らなければならないが

おそらくもう「人の流れ」「シャッター街」は変えられない。

 

 

せめて、子供たち・通勤・通学 

子供を送迎するお母さんの電動アシスト車が

安全に走れるように… その努力をして欲しい。

もう誰も走らないサイクリングロードの整備はあとの後でいい。

 

 

いま自転車で生活をしている人たちを優先しないと

近い将来、本当に誰も自転車に乗らなくなる。

 

 

 


 

レンタル・シェアサイクルつにいて

 

 シェアサイクルについては語って来たが

もう一度聞きたい、あれは誰がためのサービスか??

使用率が1日平均2台が、5台になって

前年比倍増とか… そういう大本営発表はいらない。

 

 

なぜシェアサイクルか?だれのためか?
それによって何がもたらされるのか?? 

 

 

それを明確にしてから導入すること。

現在の長野県の各地域の用途であれば、長野市も含めて

従来の「駅前レンタサイクル」で必要十分。

 

上田市とか、シェアサイクルでワイナリーを巡るとか、

その取り組みが評価されてプラチナ大賞とか

政治家/役人の世界ではそれでいいし捕まらないが

我々一般人は酒飲んで自転車乗ったら飲酒運転で捕まるから!

もう滅茶苦茶すぎて、市民として恥ずかしい。

上田市もエコとかそういうテンプレはどうでもいいから

ちゃんと上記したことを考慮してやってくれ。

そしたら、俺は可能性あると思うよ。

 

〔今年度の関連記事〕

 

 


 

自転車の不法駐輪について

 

 松本市の駅前などに大きな駐輪場が出来たということで

昔のような放置自転車は減ったとのことでそれは祝着。

 

 

しかし、この先問題なのは「少子化」や「ライフスタイルの変化」もあって 

自転車を利用する人間は確実に減って来る。

車の自動運転化もだいぶ進んだが、我々自転車界の課題は

自転車にどう乗ってもらうか?

 

 

そちらのほうが気がかり…

 

 


 

道の駅のサイクルステーション化100%達成

 

 

非常におめでたい!

 

 

ところが、自分は道の駅を起点に

自転車旅行をしている人を見たことが無い。

自分もサイクリストだったが

こうした旅行、正直殆どニーズが無い。

 

 

では質問だが…

 

 

誰か、道の駅に車を置いて

自転車で走ってる旅行者を見たことある?

申し訳ないが、そんな需要の無いことに

力を入れているのが日本のサイクルツーリズム。

これは長野県だけでない。

 

 

 

 

ただし、可能性がゼロか?と言われたら 

ゼロでは無いと少なくとも自分は答えたい。

 

 

要は、自転車を自分の車に積んで旅行するという

サイクリスト(市場)をイチから育てなければならない。

その覚悟があれば継続的に長期にやってみてくれ。

 

 

コロナが終わり自転車のプチバブルが終わったいま

どこの道の駅・公共施設にも、誰も使っていないアルミの

サイクルラックが風に吹かれて倒れたままになっている。

(もはや出してさえいない道の駅のほうが多いか…)

 

 

それと…

 

 

信州まつもと空港のサイクルラック… 

うーん、まぁそれを評価するとかしないとか

以前に、全国から松本に乗り入れているのが

丘珠・大阪・福岡? そこから自転車を

飛行機に乗せて観光客がくるか?と言われたら

現状でそのニーズは殆ど無い。

 

 

せめて、新幹線の駅のほうを重点的にしたほうがいい…

何度もいうけど、長野県への観光客の流入の半分は新幹線。

飛行機で信州を訪れる人はあまりにも全体数が少ない。

 

 

 


 

自然への負荷軽減について

 

 2019年にも大々的に語ったが

CO2排出を減らすために、自転車はたいしてその貢献にはならない。

何度も言うが…

 

 

自転車に乗る人を増やすことを考えるより

車に乗る人を減らす工夫のほうが

有効性が高く、コスト的に小さくて済む。

 

 

もう次の100年では、自転車に代わる移動手段が出来ている。(←出来ていないと困る!)

そして、それは昨年「信州次世代空モビリティ活用推進協議会」を設立した

長野県が一番わかっているはず。

 

自転車を増やせば、自然負荷が減るというのは

あまりに稚拙で短絡的な考え方過ぎる。

 

 


 

自然環境とマウンテンバイク

 

 

 マウンテンバイク… 

 

 

正直もう競技人口が少なすぎて

日本の競技界自体が風前の灯になってしまっている。

 

 

MTBの日本一を決める「全日本選手権」の高校生の部(ジュニアの部)の

全国大会の全参加者は、男子が20名程度・女子はここ数年1名~3名程度となっている。

若者はMTBなんて本当にやらなくなってしまっている。

試しに、高校の通学時間に通学路に立ってみると良い!

MTBに乗っている子は殆ど見ない。

 

 

先週も書いたが、競技人口の減少、MTB販売数低下

国内・国外のメーカーがMTB生産から相次いで撤退、

国内のMTBメーカーによるワークスチームの消滅 

日本のオリンピック出場権の逸失… 坂道を転がり続けている。

 

 

さらに、先週も書いたが、そうした状況を何とかすべく

昨年「美鈴湖自転車学校でオフロード部門」を

有志で苦労して立ち上げたら、オフロードは

自転車学校から戦力外(予算打ち切り)を通告される始末。

これは長野車連では無く、その上から。

県連盟の上にあるのはどこの組織だ??

(興味あったら、自分がブチ切れてる記事を読んで下さい)

 

 

確かに、自転車の外から来た自分が贔屓目無しにみて

マウンテンバイク業界は、本当に自業自得で

もうどうにもならんのだろうなぁ…と思わされることがある。

 

 

つい最近までの、マウンテンバイカーと地域の里山を持つ人の

ゴタゴタも耳に入って来たのだが、もはやそれも殆ど聞こえなくなった。

確かに、5年ほどまえに営林署のほうから 

林道を誰も使わなくなってしまい朽ちてしまうから

自転車で使えないか?というオファーを幾つかもらったが

正直、MTBで走る人がもういなくなってしまった。

 

 

グラベルブームだというが、ブームというには

あまりにまだ若すぎる。国内において信州が発祥である

信州シクロクロスも高齢化が進み、ほかの地域の人気上昇とは

真逆に静かに終わりの時を待つばかりになっている。

(自分はグラベルブームというのはもう終わったと分析してる)

 

 

正直、そうした状況の「MTB」のために、

新たに山を削るならば反対。

 

 

山の整備のためなら… と思うが

過疎問題も含めて、人が去り

人にとっての役割を終えた場所は

「自然」そのものに返すことが

森羅万象における通りだと思うが如何だろうか?

 

 

そして県は、サイクルスポーツ推進をうたっているようだが

残念ながら今日の今日まで、長野県サイクルスポーツの

普及・育成・強化に全て絡んでいる当サイトに

一度たりとも県から何のオファーもアプローチも無い。

これだけ、情報の網を張り巡らしていても

他地域で何かやっていると… 全く引っかかってもこない。

 

 

つまり

 

 

長野県はサイクルスポーツの普及に対して

自活推発足から何もしていない!

このサイトは断言する。

 

 

 


 

Japan Alps cycling

 

 

 長野県の自転車における闇(←というか空気、無色透明で見えない)

この問題は、残念ながら

もう当サイトが触れてはいけない気がする… 

 

 

いま、それなりに長野県の自転車界が

動いているなかで、唯一輪の外にいるのがジャパンアルプス。

 

 

当サイトは、県だろうが、警察だろうが

JCFだろうか、JKAだろうが、学連/高体連だろうが

厳しく皆に成長を求めているのに

全く成長をしないのもジャパンアルプス(あと当サイトも)

(正直、警察Disった時は怖かったがしっかり応えてくれた)

 

 

しかもなんか、外から見て規模も小さいし村社会だし

ジャパンアルプスの中に自転車界に精通している人がいないから

そもそも長野県自転車界との接点が無い。

 

 

当初、目立ちたい人、我田引水で利権を獲りたい人しかいねー!と

冷ややかにみていたが、それも遠い昔。

 

 

久しぶりに公式HPを見たが

最後にSNSが更新されたのは12か月前。 

 

 

 

コロナ前後は…

 

 

 

「半年に1回しか活動しないジャパンアルプス」

県内外から揶揄されていたが

もはや、1年に1回しか活動していない。 

もうここまでくれば清々しい。

 

 

日夜、自転車のことを やらされてる やらせていただいている

当サイトとしては、そんなにヒマなら

ちょっと長野県内の自転車のことを手伝ってよ!と思うが…

いかんせん、長野県自転車界の輪の中にその存在が無い。

 

 

先般、自分の地元にも

ジャパンアルプスの分科会?があって

ウチの地域の皆さんが行ったらしいが

講演者の自分の話しを一方的に

延々1時間聴かされて帰って来た…

「アレはなんだ?自転車界どーなってんだ!」と

またしても、自分が詰問される始末。

 

 

 

2019年にサイクリング長野が叩かれたのを思い出した。

 

 

 

まるで成長が無い…

 

 

う~ん…

 

 

そりゃ、コロナ禍の時期に

力を蓄えて戦略を練るとか

本当に何にもしてこなかったもん…

コロナが終わっても何も変わらんし

変えられない。

 

 

 

原因は何度も言うが、人材不足。

 

 

もうこの問題、当サイトは扱わなくて良いのかな?と

思うけど皆さんどう思いますか?

 

 

 

 

2024自転車をとりまく厳しい状況。

 

 

◇世界的な自転車市場の混乱

 

 多くの方は、3月5日のトレックの業績不振の記事を目にしたと思います。全体の事業規模10%縮小に加え、SKU(Stock Keeping Unit)を40%減少させるという衝撃でした。

さらに3月13日の記事ではGIANTも業績不振の記事が出される…。しかも、2024年の1月の売上高が前年比-18%・2月の売上高も-27%。さらにさらに、この記事で衝撃的だったのは純利益が41.8%減って…。

自分もこの問題をアナライズした訳では無く、GIANTのバランスシートを見た訳でもないのであくまで新聞のニュース読んだだけという状況ですが…

 

〔業績不振を伝える記事〕

 

 

ここに、2022年末に発表された昨年の界自転車産業協会(WBIF)の「グローバルマーケットレポート」(日本語版)があるのだけど、ちょうど1年前にコレを読んだ時に、非常に的確に2023年の予想しており、その時感じた「コレは、コロナ自転車バブルが弾ける!」というのがまさに的中したカタチです。

原因は様々あるけど、ここにスペシャライズドを加えてもその業績不振の大きな原因が「余剰在庫」。つまり、コロナバブルに踊ったってことですよね。幸いにも当サイトではコロナ自転車バブルに警鐘を促す「信州自転車界コロナの後で」(全4回)で今そのバブルに踊るなっ!とコロナ禍に踊らなかったことが非常に大きかったのですが、それも局地的。

やはりあのころ、かなり自転車界に「生ぬるい~風」がただよっていて、ここがゴールドラッシュと一攫千金を目指して出て来た怪しい人間が沢山いました。なんかもう補助金チューチューも沢山いたし、その時のツケがいま来ている気がします。

世界三大メーカーに関しては、あまりにコロナバブルに胡坐をかいてしまったと思います。事後自得な部分は多々ありますが、これで困るのは我々です。このコロナバブル、我々レベルでどんな影響があるか?と言えば、主にスポーツ自転車があまりにも「高価」で「規格を乱立」した影響で少し常軌を逸したガラパゴス状態になり現在の混乱に拍車をかけています。

そして、それがもたらす最たるものは子供たちの自転車離れ。もはや競技用の高性能ロードバイクは100万を越え、200万円を超えるところまで来ています。少なくとも高体連はここに歯止めをかけなければやがて自転車を志す子がいなくなります。また、こんなことを本気で良しとしていたら普通の人は、軽自動車かったほうがよくね??というハナシになってきてしまいます。

 

 

◇2年連続の死亡事故から競技は厳しい時代

 一昨年来、ずっと伝え続けていますが、一昨年は鹿児島で開催されたインカレで、昨年はツールド北海道で、自転車レース中の死亡事故が起きました。これについては、もう非常に多くのことを語ってきました。原因・課題は本当に様々で、どこか一面を切り取ってどうの…という状況ではありません。しかし、現実として自転車競技に向けられる目が非常に厳しくなっていることは確かです。この影響が今後どう出てくるのか?今年はその動向に注視する必要があります。

またそれ以上オフロード自転車競技は本当に深刻な状況となっています。本当に絶滅寸前なのですが、MTBにしてもシクロにしても当事者たちに危機感が全く無いことが非常に救いの無いところです。

この問題の大きな原因は、競技者の高齢化が非常に顕著で、シクロもMTBも子供は自転車に乗ってくれるのだが、中学生、高校生と年を経るごとにどんどん競技を辞めて行ってしまう構造的な問題も抱えています。ここを根本から解消して行かないと、競技人口はおろか、MTBに乗る人が増えて行かない。今の県内のMTB施設のように、富士見・白馬以外はどれだけ立派な箱を作っても誰もいない施設が乱立するだけになってしまいます。

改めて自転車界は、人材育成に何よりも重きを置くと共に安全性をより追及して欲しいと思います。

 

 

◇苦境のサイクルツーリズム

 コロナ禍が去り、日本は再び外国訪日客が訪れ各観光地は非常に賑やかになっています。しかし、「インバウン丼」は景気の良い話で非常に良いことなのですが、もはや東京をはじめとした観光地の宿泊代高騰は我々一般国民にとって看過出来るものでは無くなりました。昨年の北海道インターハイに行った際に大問題となった札幌の宿泊費高騰問題。我々自転車は函館だったため(自転車とハンドボールしかも会期がズレた)1泊1万円程度で宿泊出来たのですが、札幌はインターハイの種目が集中、さらに夏の外国訪日客で1泊5万円から…

 

先週の東京出張も土日の宿泊代が最低2万円。日本人が気軽に旅行出来ない時代がやってこようとしています。

 

何度も言いますが、自転車の本場はヨーロッパです。自転車で海外旅行へ行くならば「アルプス」「ピレネー」を目指すでしょう。そして、日本は自転車以外の魅力が多分にあり過ぎる国です。わざわざ日本まで行って自転車をしなくても…それは、自分が2000年代前半の創世記から日本のインバウンドに深く携わっていた実感です。

例えば、自分は「台湾プロ野球」「韓国プロ野球」が好きなので昔はよく観に行っていたのですが、日本人の多くの野球ファンは同じ金額ならアメリカへ「MLB」を観に行くと思います。多くの日本人観光客もわざわざ台湾や韓国に野球を観に行かなくても、ソウルや台北にはもっと面白いモノがいっぱいあるでしょ?と思うはずです。それが、なかなかインバウンドのサイクルツーリストが集まらない理由です。

では、国内にサイクルツーリスト(日本人自転車旅行者)がいるか?と言われれば… もう説明は不要だと思います。まして、ジャパンアルプスを完走出来る人間は県内にも100人もいないと思います。従って、もし長野県が本気でサイクルツーリズムを考えるのであれば、残酷ですがジャパンアルプスサイクリングルートという構想から一度脱却しないと道がありません。(もしくは、1日超級山岳を2つ越えられるようにサイクリストの能力平均値を上げないといけない/しかし現実的ではない)。

 

もう「コロナのせい…」は言い訳にならない本当に苦しい状況です。

 

さらに、自分が2019年の文化庁へ行った際に感じた「ナショナルサイクリングルート」を作ることとは、つまり日本を縦断する「道」を作りたいんだと。そして、「シェアサイクル」も…(ここは話すと長くなるので割愛)。利権絡みの思惑があるなと、そしてれも前も言いましたが、それを推進していた親玉が自転車活用推進議員連盟会長の二階俊博さん。二階さんは活用推進だけでなく、全国旅行業協会の会長でもあります。そんな大きな後ろ盾を失ってサイクルツーリズムがどうなるのか?注意深く見て行きたいと思います。

 

〔長野県公式〕

〔関連記事〕

 

 

 

さて、というわけで

県の自転車活用推進計画の

実績公表でした。 

 

 

当初から比べれば

だいぶ、みんなやる気無いですよね。

オリンピックも終わったし

完全に飽きてしまった…(笑)

 

 

特にツーリズムは、本当にもう

サイクルブームが終わり、 

ぼっちキャンプブームが終焉に近づき… 

 

 

企業や団体には

「あー、ハイハイ…」みたいな感じで

軽くあしらわれる。

 

 

行政はファイティングポーズはとるけど

そこにSDGSとか良く分からん理念を強引にくっつけ

さらに自転車の現実についてわかっていないから

本当に不思議なことをする。

 

 

ただ、流行って残酷だけどこんなモノ。 

 

 

元の鞘に収まったいま何をして行くのか?

それが我々、自転車界に求められていること。

やはり、日々を浮かれることなく

着実に!先ずは安全性の確保と

あゆみは小さくとも人材を育成して行くこと。

 

 

大風呂敷広げるのはホント恥ずかしいし、

大人たちはしっかりと目を覚まして

業界全体の発展について

他者との兼合いを見ながら考えて欲しい。

 

 

最後に、何度もいうけど 

長野県が自転車云々やり始めた当時 

何だかウチがメチャクチャ叩かれた。 

自活推に何か意見を言いたいならば

長野県に言ってください。 

ウチは残念だけど、何も出来ない。

これを読んで心に火を灯すものあらば 

是非、長野県へ!!

 

関連LINK

長野県