〔レポート〕長野県車連「2024長野県美鈴湖自転車学校3月度」JCF基礎スキルオフロード講習会。

「令和6年 能登半島地震」で被災された全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。度重なる報道を見ていると本当に圧し潰されるような感情が去来します。特に一昨年お世話になった能登島コミュニティセンターが避難所になっているとのこと…。いまこの時点で出来ることは多くありませんが、当サイトも皆様の御心に寄り添い、皆様と共にありたいと思っております。どなた様も引き続き余震が続いておりますので、先ずはくれぐれも安全にお過ごしください。〔1月5日〕 

〔告知〕長野県車連「2024長野県美鈴湖自転車学校3月度」JCF基礎スキルオフロード講習会。

 

 

2024年3月20日(祝)「Azumino junfle」(あずみのジャングル)にて

美鈴湖自転車学校3月の部①JCF基礎スキルオフロード講座を開催しました。

この日の長野県は、朝から雨または雪模様という生憎の天候ながらも

幸いにも講習開始から徐々に天候が回復し無事に講習会を行いました。

 

 

昨年初開催となった「オフロード講座」ですが

今回は当初の開催予定地であった塩尻市の

崖の湯パンプトラックMTBパークが積雪のため

急遽、安曇野市での開催となりました。

 

 

当日は早朝の天候不良で「当日キャンセル」もありましたが

県内の中高生が参加、前回に引き続き

講師は日本ナショナルチームコーチである

松本駿(TEAM MASHUN)と、トライアル・ダウンヒルで

活躍された兼岡邦旭の両コーチにより

講習が行われました。

 

午後は、天気予報どおり14時頃から

天気が急変し、強い風と雪のため

安全を考慮して練習を打ち切った。

レポートは下記のとおり…

 

 

 

 

オフロード講習会レポート

 

 

 

 講習内容

 ◇MTBの基礎運転
  ・停止の練習
  ・真っすぐ走る
  ・8の字走行
  ・前輪&後輪を持ち上げて走る
  ・コースを走ってみよう。
  ・コーナーリングとブレーキ

 〔昼食〕

 ◇コースを走った課題に取り組もう
  ・上りの走り方
  ・滑りやすい路面の走り方
  ・下りの走り方
  ・急斜面を下ってみよう
  ・連続するコーナーを走ろう

 

 

 

《オフロード体験講座》

 

 今回は、昨年の12月に初開催された

オフロード講座の2回目となった。生憎の天候で

早朝にキャンセルが出たものの、この日は

中学生1名、高校生2名、社会人1名が参加して開催された。

特に高校生2名は初めてMTBの講習を受けるということもあり

非常にフレッシュな顔ぶれとなった。

 

講習内容は、前回に引き続き自転車の基本である

「真っすぐ走る・安定して曲がる・しっかり止まる」を

学んだほか、今回は特にこのコースを実際に走ってみて

「不安を感じたところ」「怖さを感じたところ」

「課題」などを個々が話し合い、その課題に対して

指導が行われた。

 

参加者は、「濡れて滑りやすい路面」での走行や

「登り方、下り方」などの課題を挙げ

楽しみながら練習を行った。

午後は13時を過ぎた頃から天気が急変し

体力面や、帰宅交通の安全性も考え

当初の予定よりやや早めに講習を終了した。

 

前日の天気予報では、日本全国で天気が荒れるとのことで
実際に早朝の段階で、北信は雨・東信と中心は雪が降っていたが
講習開始の10時頃から天気が急速に回復し通常どおり開催となった。
今回は高校生2名が初めてのMTBの講習を受けた。

 

先ずは「しっかり止まる」。急ブレーキの練習を行った。
お手本を見せるのは中学生選手の近藤虎流(並柳中)

 

今年から高体連に登録し2019年以来のインターハイ出場を目指す
松本深志高校から伊東光太郎が初めてのMTBを体験。
最初MTBの操作に手こずる。

 

昨年のジュニアオリンピックトラック競技U15長野県代表
清水京一朗(旭町中)が、前回12月に続き
2回目のMTB挑戦!ロードやトラックなどのオンロードとは違い
オフロード走行を楽しむ。

 

同じく今年から高体連登録を行いインターハイ出場を目指す
加藤紬(松本深志高2年)は、弟さんからMTBを借りて初参加。

 

早朝は吹雪のような天候で真冬に逆戻りのようなコンディションだったが
天候が回復して日差しが出てくると、あぜ道には
「オオイヌノフグリ」や「ヒメオドリコソウ」などの
小さな花々が咲いており、春の到来を感じさせた。

 

参加者が基礎練習を終えて、皆で「Azumino jungle」のコースを走る。

 

松本深志の高校生コンビも初のMTBでの走行練習を楽しむ。

 

簡単なコース走行のあと、各自が課題や怖さを感じたところを話し合う
この日は強風もあり、道の障害物をどうこなすか?が課題となり
兼岡コーチが障害物に対して前輪をあげて交わす技術をお手本として
参加者に指導する。

 

 

参加者が前輪・後輪を上げて「障害物」をかわす練習を行う。

 

午前中の最後は「登り」の練習を行う
この日は早朝の風雪もあり、路面が滑りやすくなっていて
なかなか簡単には登れない。

 

滑りやすい路面のうえ、石などもある悪路を
どうやって登るか?やみくもにペダルを踏むだけでなく
体重移動の方法などのお手本を見せる松本駿コーチ。
滑りやすい急斜面をスルスルと登って行く
プロ選手の技術を目の当たりにする。

 

土の部分だけでなく、芝の部分も朝露に濡れていて
なかなか滑りやすい路面と格闘する初参加の加藤紬(松本深志)
最初はなかなか登れずに坂の真ん中で足をついてしまう。

 

しかし、松本コーチの指導もあり何回かチャレンジしていると
徐々にコツを掴み始め急斜面を登れるようになってくる。
加藤は初参加ということもあり今回一番苦戦したかも知れないが
一番大きな成長を見せた。

 

午前中の最後の頃は、天候も大きく回復し
汗ばむくらいの気温となった。

 

午後は一転して急斜面を下る練習。
登山と同じで、実は登りよりも下りのほうが
ある意味で技術が必要。また最初は少し恐怖心もあり
先ずは兼岡コーチがお手本を見せる。

 

写真では伝わりにくいが、最初はどうしても怖さもあり
参加者の動きに固さもみられ重心も高い。

 

そこで、坂の前で松本コーチが持つ木をくぐり
重心を低くしてから坂に入る。

 

これ以降、参加者が身体を柔らかく使えるようになり
安定した重心・バランスで坂をこなせるようになった。

 

回数をこなすなかで、さらに細かい重心移動や乗り方を
指導する兼岡コーチ。

 

参加者全員が、最初の頃の固さや、恐怖心が嘘のように
柔かく前進を使って下れるようになった。

 

最後はこのコースで最も急斜面に挑戦するのだが
自転車に乗っては登れず、皆が自転車を担いで斜面を登る。

 

最後は、下から見ていて怖いような急斜面を
参加者が下れるようになった。
このセクションが終了後、急遽
強風と小雪で春の嵐となり
参加者の体力面や安全性を考慮して講習会を修了した。

 

 

 

講師・スタッフ

 

 

松本 駿
(TEAM MASHUN)

 マウンテンバイクの日本代表として活躍。現在も「マウンテンバイク」「シクロクロス」の国内シリーズに参戦しながらナショナルチームのコーチも行う。昨年12月のテスト開催では、開催まであまり日が無いなかで急遽、初開催の美鈴湖自転車学校オフロード講習の講師を引き受けて下さった。静岡県車連主催の子供マウンテンバイク講習会講師も務める。

 ※日本スポーツ協会(JSPO)公認自転車コーチ
 ※日本代表MTBチームコーチ

 

 

 

兼岡 邦旭

 静岡県出身で、中学生からトライアル競技選手として世界選手権などに出場。社会人からMTBダウンヒル競技に本格参戦。現在はエンデューロなどをメインに活動。2022年に東京から松本市に移住。前回は松本選手のアシスタント講師として急遽参加していただいた。

 ※PMBIA 1級インストラクター
 ※2007年トライアル世界選手権出場
 ※20117年エンデューロシリーズ年間総合チャンピオン

 

 

 

近藤 英基
(崖の湯パンプトラックMTBパーク)

 崖の湯パンプトラックマウンテンバイクの創設者でありオーナー。「誰もが気軽に利用できるMTBを身近に…」というコンセプトで2020年に塩尻市「崖の湯温泉」にパンプトラックMTBパークをオープンこの施設の殆どが近藤氏の手により設立され、現在は県内の多くのMTB・BMX愛好家に親しまれている。《美鈴湖自転車学校オフロード講座》の開催は崖の湯パンプトラック開設以来からずっと温めて来た企画であり、その過日を通じての熱意が実っての前回の初開催となった。今後もコーディネーター・オーガナイザーなど運営業務での活躍が期待される。

※JCF公認第3級自転車競技審判員

 

 

 

 

 

今後の自転車学校開催について

 

 

 今後の自転車学校についてお知らせします。

先ずですが、週末の3月23日㈯に

美鈴湖自転車学校メンテナンス講座を行います。

これは、主に小中学生・高校生に対して

自分の自転車は自分で整備する!ということで

簡単な「お手入れ」や、乗る前の「チェック」

さらに、練習時などの「リペア(修理・調整)」を

学ぶ講習となっています。もう土曜日の開催なので

参加を御希望の方は当サイトまで直接連絡を下さい。

 

 

〔メンテナンス講座〕

自分の自転車を適正に整備することは選手自身の義務である。
これはUCIの国際ルールでも明確に記載されている。

 

 

 4月の自転車学校については

現在、4月14日㈰・21日㈰のどちらかで開催できるよう

調整していますので暫くお待ちください。

また、5月は長野県内で公式戦が続くため

自転車学校はお休みする予定です。

6月は新たな試みとして、「ヒルクライム講習会」を開催予定です。

 

次回のオフロード講習会は

10月の開催を予定しておりますので詳細が

決まりましたら改めて皆様にお知らせ致します。

 

23日のメンテナンス講座《午後の部》は
積雪のため中止して、ローラー講習などを行います。

 

 

ということで、今回

2回目のオフロード講座を開催しました。

とにかく、美鈴湖自転車学校で 

オフロード講座を開催するということで

当初は県内自転車有識者の皆さんの中でも

非常に物議を醸したのですが… 

 

 

とりあえず、12月の開催で

やって良かったと思うし

今回の開催でもやって良かったとは

思っています。

 

 

ただ、やはりオフロード自転車に関しては、

とにかくMTB界が競技人口の減少・MTB車販売数低下

さらには王手メーカーのMTB生産からの相次ぐ撤退、

加えて国内にMTBワークスチーム絶滅、

オリンピックの日本の出場権の逸失

絵を描いたように坂道を転がり落ちて

風前の灯になっている… 

 

 

国内では長野県が発祥であり

一世を風靡した信州シクロクロスでさえも

もはや白樺湖・上山田開催だけになりつつあるいま

オフロード自転車自体が本当に正念場だと思っています。

 

 

 

自転車界の人間はこれからオフロード自転車が来る!なんて誰も思ってない。
これからオフロードが来ると思っているならばそれは今の状況を正視・分析出来ていない。

 

 

正直、自分の所には

オフロードに関しては

沢山の意見が集まってきており、

自分が経営者であれば

このオフロード自転車界に

投資するか?撤退するか?の結論は

もう既に出ています。

(というか、もう王手メーカーの撤退で市場の結論は出ている)

 

 

それでも、先週の東京遠征の際に

MTBの偉い人がわざわざ

自分に会いに来てくれたように、

崖の湯パンプのオーナーの近藤さんのように…

何とか、その灯を消さないように

地道な活動をしている人がいる。

その踏ん張りに自分も

出来ることは小さいけど

出来る範囲で応えたいと思っています。

 

 

 

これ、長野県の偉い人見てますかね?

ジャパンアルプス?見てますかね?

スポーツ協会の人、見てますかね??

 

 

もうホント、オフロードギリギリだよ!

シクロもそうだけど、いまこの灯を

少なくとも長野県から消すわけにはいかないんだ。

それは、将来の長野県自転車界の損失なんだ!

訳のわからんサイクルツーリズムとか、

いつか歩んだ大失敗の「アジア構想」を令和の今やるとか

そんなことをやってる余裕なんて無いんだよ。

いま本当に地道に道を歩かないと未来は無い!

場所やモノじゃない!箱物(MTB場)もいらない!!

そんなことより、もっと根幹の部分

人を育てないと未来は無い。

それをいい加減にわかって欲しい。

 

 

ありていにいえば、

新年度、オフロード講座が

戦力外を受けています。

 

 

誰から戦力外を受けているのか?

それは主催者の長野車連からではない。

じゃぁ誰からか?それがこういう訴えをした全てです。

 

 

 

今後、存続するならば

現状、当サイトが運営しなければならない。

その課題にどう向き合うか?

自分も改めて考えてみたいと思います。

 

 

 

最後に今回ですが、

突然の開催地変更に

快く場所を提供して下さった

安曇野ジャングルの皆さん。

開催の御理解を頂いた

安曇野市、河川を管理する

豊科マレットゴルフ協会の皆様に

心より御礼を申し上げます。

関連LINK

長野県自転車競技連盟

サイクルカフェ・宿 maaru

Velenyo

安曇観光タクシー

サイクルカフェピラータ

キャンバス

信州健康ランド

プロショップタカムラ製作所

三澤自転車商会

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サテライト信州ちくま

からだのメンテ

松本情報工科専門学校

長野県スポーツ協会