《エッセイ》MTBレースで起こった選手による観客に対しての侮辱行為について。

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《エッセイ》MTBレースで起こった侮辱行為について。

 

 先ずは、「ロード全日本選手権」お疲れさまでした。自分はJrロード終了後富士スピードウェイから150kmそのまま移動してマウンテンバイクを2日間観に行って来ました。複数のMTBの関係者の方々から強く誘って頂いてのことで、自分も是非ぜひ長野県MTB選手の日頃の取組の成果を伝えたいと思い、初めて二泊三日で車中泊をしながら楽しい体験をしてきました。

 

さてその大会ですが…

 

大会初日に行われた「ダウンヒル競技」を初めて観戦して非常に考えさせられたことがあるので、県サイクリストの皆さん御一人お一人に考えて頂ければと思います。

 

 

 

観客を侮辱する行為

 

 今大会、自分はPRESSとして大会を取材させて頂きました。

初めてのダウンヒルなので、ジャンプ台の近くで

地元のコースマーシャルの方、他県からわざわざ観戦に来た

自転車好きなお子さんを連れた家族の方、東信から来た

ダウンヒルファンの女性の方、海外から来た取材撮影の方と

色々なお話を伺いながら和気あいあい楽しく観戦することになりました。

 

さて…

 

その件が起きたのは、トレーニングセッション(試走中)で

とあるエリートカテゴリーの選手が、ジャンプして着地した際に

こちらの観客に対して、中指を突き立てました。

一瞬のことなので観客の方達は殆ど気付いていなかったのですが

こちらは撮影をしていた為にしっかりと画像に残りました。

 

 

 

中指を突き立てる行為の意味

 

  ご存知の方もいるかと思いますが、自分は正味10年近く

 海外で暮らしていました。自転車選手のように4~5年間《滞在》していたのと違い

 普通に在留のビザを取得し学校に行ったり、現地の組織で仕事をして

 《腰を据えて生活》してました。

 

 そうした中で、あまり格好いい話しでは無いのですが…

 

 現実問題として、どうしても「差別」というものに直面します。

 道端を歩いていて「東洋人!」と叫ばれたり、車のウィンドーを開けて

 屈辱的な言葉を吐かれ、わざわざ中指を突き立てられたり…

 所謂エリートと呼ばれる人達が集まる職場でさえも

 最初のうちは、あからさまな行為があったり…

 

 本当に一番ショックだったことは、普段その国で虐げられ

 「痛みを知るはず」の原住民の人にも東洋人を侮蔑する言葉を

 歩いている道を塞がれ浴びせられました。

 

  ※自分もお行儀の良い人間ではないので
   ガチで胸ぐら掴んで「ニッポン舐めんなよ!」と
   喧嘩したこともありますが…

 

 大切なことは「中指を立てる行為」というのは

 多くの国々で最大の侮辱行為であり

 断じてファッションではない(格好いい行為では無い!)

 日本人はその行為の重大性に気付いていないことです。

 加えていえば、「中指を立てる行為」は

 その行為を行った者の価値も大きく下げてしまうのです。

  ※わかりますか? どこの国でも他人から尊敬されるような人間は
   そんな非紳士的な下卑た行為を行わないのです。

 

 自分も腹が立つことはあるし

 中指を突き立てたい気持ちにもなります。

 ただ、それを行動として行えば同時に

 周囲からの自分に対する信頼も失墜するのです。

  ※過去に審判長にツバを吐いた自転車選手もいるらしいのですが
   ことの次第はどうあれ、そうした行為が自らの価値を
   壊滅的に貶めてしまうということを若い選手には解ってもらいたいと思います。

 

 そして、今回、曲りなりにも日本開催の国際大会で

 海外メディアが近くにいて…

 

 その行為を行った選手に関しては、残念ながらもう二度と

 自分の信頼を回復することは無いし

 そもそも、無神経にこれを行ってしまう選手の人間性では

 自分が何を言おうと、その選手の心には届かないと

 思っています。ただ、長野県のサイクリストの方々には

 もう一度、この文章を読んでもらって何かを感じてもらえれば

 と思います。

 

 

長野県でもあった中指突き立て事件

 

 実は、昨年の夏(7月)に似たような事例が

 長野県内でもありました。

 県内の大学のサイクリング部が

 部のオフィシャルSNSで中指を突き立てた写真を

 アップロードしました。

 もちろん、サイクリング長野としても

 私個人として許容できる範囲を越えていたので

 即フォローを外させてもらいましたし、

 県内の大学と云うことで、苦情が何故か

 サイクリング長野にもやってきました。

 (自分をこの大学のOBと思ったらしいです)

 

 ここで問題なのは…

 

 個人でやっているぶんには

 表現の自由もありますし、

 単に個人の品位・品性の問題なので

 全く問題無いと思っています。

 ただし、自分の大学(チーム)を背負って

 全世界にソレを発信してしまうと、下手をすると

 国際問題になってしまう可能性さえあります。

 

 これは、各校の自転車競技部・各クラブチームの選手個々にも

 改めて注意してもらいたいのですが、

 個人であっても、自転車部・チームの看板を背負っているのであれば

 歴史を紡いで来た先輩やチームスポーンサーにも迷惑がかかる可能性があることを

 強く念頭に置いて下さい。これは、チームに所属する全ての

 スポーツ選手にとって等しく同じだと思います。

 

 繰り返して、言います。

 

 他人はどうでもいいんです。

 自分は(自分達は)どうあるべきか?どうありたいか??

 それを考えて貰えれば幸いです。

 

 

 

再発防止へ…

 

 今回、当該選手に対しては

 厳しい言い方をすれば個人的には

 完全に諦めてしまっているので

 個人に対してどうこう云うつもりは無いのですが…

 

 一応、自分は日本連盟のMTB公式審判員ライセンスを保有しています。

 そこで思ったのですが、もしも自分が審判をしていた際

 こうした事態に遭遇した場合、自分は… 審判員は…

 どう振舞うべきなのでしょうか?ましてやこの大会は国際大会でした。

 

 ふと思ったのが…

 

 自分は国内・海外のサッカー審判ライセンスも持っているので

 サッカーの場合であれば、観客に対する中指を立てる行為に

 “ほぼ明確!?”な国際基準があって、おそらく過去の例から行けば

 

  ・当該試合主催者/管轄連盟からの本人へ厳重注意処分

  ・所属チームへの厳重注意

  ・所属チームと本人の連名での謝罪プレスリリース

  ・最低出場停止2試合程度(内容によってはさらに重い)

  ・試合中であれば当然、一発レッドカード

 

 最新では無いですが、2010年代前半では主に

 こうした措置がとられていました。

 

 おそらく自転車業界の過去の例を見れば

 コミュニケと呼ばれる紙に、「警告」と書かれて

 最大でも数千円程度の罰金で全て終わるのでしょうが

 今回は、自転車が好きで遠路はるばる観戦に来てくれた

 ちびっ子ファンと、日々忙し中で運営の手伝いをして下さった

 地元の方、海外から来た選手・関係者・メディアの方も近くに

 いらっしゃった。こうした方々への配慮も含めて

 個人的には、当該選手の処分を紙切れ一枚や

 かたちだけの罰金で済ませるような

 ルールブックの裁定と云うレベルの問題では無く

 我々自転車業界に携わる人間全てが、もう一度各々の現場で

 意識の改革に努めて欲しいと切に願います。

 

 

 

長野県の選手の皆さんへ…

 

  去年の「美麻の問題」以降、特に選手の皆さんには

 マナーの問題を再三再度お願いをしています。もう改めて

 この問題を言うつもりはありませんが…

 

 最近は、このサイトの影響もあって以前より皆さんのことを

 応援してくれている人が本当に増えています。

 長野県の選手達を応援したい!支援したい!と

 名乗り出て下さる方や、企業も少しずつ増えています。

 

 どうか…

 

 遠路はるばる応援・観戦に来て下さったファンの方を

 がっかりさせるような振る舞いは厳に慎んで下さい。

 これは、年代や競技種目・カテゴリーに関わらずです!

 

 もしも、観に来てくれた方のことを想うならば

 皆さんの一生懸命な姿を見せて

 アイツの応援をもう一度してやろう!

 もう一度観に来るぞ!

 と思ってもらえるよう…

 そのことを第一に考えて下さい。

 

 

 何時ものことですが、最後にもう一度付け加えます。

 

 

 サイクリング長野は、皆さんに具体的な提案をしません。

 他人がどうこうではなく、自分がどうあるべきか?

 この文章さえ「正しいか?」「間違っているか?」判断するのはあなたです。

 皆さんの考える糧になれば最良です。

 

 

 

サイクリング長野より…

 

 返す返すも今回のことは非常に残念なことで

 個人的にも強い憤りを感じています。

 

 最初にお話ししたように

 今回は、多くのMTBを支える方々の

 熱意にお応えするかたちで会場に伺いました。

 特に県勢の活躍が期待される全日本ロードU23を蹴ってまで

 ダウンヒルを訪れたのは、1年前に県内の

 とある選手から熱いお便りを頂いて

 その時の約束を果たす為のものでした。

 それ故に、そんな方々の熱意を裏切るような

 行為があったことが残念でなりません。

 

 自分が自転車に携わっていなければ

 もう金輪際、全ての自転車競技を

 観に行くことは無いと思います。

 

 今回は本当に、様々なことがありました。

 そのなかで、サイクリング長野としても

 改めてどうあるべきなのか?

 このコラムを通じて、心あるどなたかに

 何かが残れば最良です。

 

 

 ※自分の気持ち的にも今は

  大会のレポートを書くことが出来ません。

  楽しみにして頂いた方には申し訳ありませんが

  ご理解を頂ければ幸いです。