〔特集〕昨年度から当サイトに寄せられた御意見について

「令和6年 能登半島地震」で被災された全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。度重なる報道を見ていると本当に圧し潰されるような感情が去来します。特に一昨年お世話になった能登島コミュニティセンターが避難所になっているとのこと…。いまこの時点で出来ることは多くありませんが、当サイトも皆様の御心に寄り添い、皆様と共にありたいと思っております。どなた様も引き続き余震が続いておりますので、先ずはくれぐれも安全にお過ごしください。〔1月5日〕 

 

〔特集〕昨年までに当サイトに寄せられた御意見について

 

 シーズンが始まり、忙しくならない間に

Youtuberみたいな、ちょっとミーハーな

「質問」コーナーをやります。

 

昨年はコロナと言うこともあり、一時的にレースや

自転車活動が停止した関係で、その歩みを止めた時間に

当サイトには、様々な御意見・ご質問を頂きました。

既に何度も書きましたが、なかなかに手厳しいものが多かった一方で

非常に有意義なご提案なども多く寄せられました。

そうした中で、幾つか「共有したいもの」と

「当サイトのスタンス」として知って頂きたいものが

ありましたので、この機会にご覧いただければと思います。

 

 

 

当サイト運営に関するご質問

 

Q. サイト運営の費用は、どこから出ているのか?

A. 再三申し上げておりますが、当サイトは特定の団体・組織・チームから補助金は
  一切受け取っておりません。全ては個人の費用でまかなっております。
  ご存知の通り、年間の運営費は競技用のロードバイクが一台買える程度です。
   (実費用の多くが遠征費とお考え下さい)

 


 

Q. サイトは何人で運営しているのか?

A. ご存知の通り、自分一人でHPを運営しています。
  写真を撮るのも、文章を書くのも、サイトをデザイン・管理するのも全て一人です。

 


 

Q. 何かお仕事を下さい!

A. サイトは全て一人で運営しています。また現段階では収益をもとめていません。
  たまに、「ボランティアでも良いから働かせてほしい」というお声を頂きますが
  自転車業界は、「現在、基本的になんでもかんでもボランティア」です。
  それが身に染みているので、本当にそのお申し出に深く感謝しながらも
  お願いすること対して本当に心苦しく殆どお断り致しております。

  ただ、そうしてお申し出頂いた「ご恩」を忘れることはありません。
  もし、この先商用化して行くことがありましたら、その際は
  こちらからお願いに出向きますので、お力添えを頂ければと思います。

 


 

Q. サイトの収益について

A. 基本として、現在サイトが収益を得る上で三つの方法を有しております。
  ネットビジネスで少し専門的な話しとなりますが…

  ・アドセンス広告収益
  ・アフィリエイト収益
  ・その他です。(広告代理店/一般広告収益)

 現在、当サイトではアドセンス広告を控えております。
 また、広告の総収益は昨年1年間で1万円程度となっています。
 一般広告収益に関しては、長野県内の企業・事業者さんからは
 県自転車界に様々なご支援を頂いており基本的に頂いておりません。

 


 

Q. アドセンス広告をナゼ行わないか?

A. 前に少しお話しをしましたが、長野県の自転車コミュニティの成り立ちを
  分析してみると、県特有の特徴として「街の自転車販売店」が走行会等を行い
  そこにコミュニティや、チームが出来ることで長野県の自転車界が成り立っています。

  アドセンス広告はgoogle等が、皆さんのPCのクッキーを分析して
  各自にふさわしいCMを自動的に行います。その関係で
  誰にどんな広告が打たれているか?こちらでは解りません。

  街の自転車屋さんと、県のサイクリストの皆さんの関係を
  大切にすると言う意味でアドセンス広告を控えております。

  ※海外の格安自転車通販サイトからスポンサーのお申し出を受けましたが
   そうした理由でお断り致しました。また同様に、広告代理店を通じて
   国内の大手自転車販売店様から打診を受けましたが、これもお断り致しました。

  ※公営競輪の運営サイトからもスポンサーのお申し出を頂きましたが
   これは、教育県長野と云いう理由が一つ。
   また、小中高の大会を扱うことも多い一方で
   長野県の競輪選手達も応援してあげたいという理由もあり検討中です。

 


 

Q. 今後、サイトをビジネス化・法人化する気はあるか?

A. 昨年末、サイクリング長野を閉鎖すると云う発表を致しましたが
  今現在のところは考えておりません。(現状では、辞める日のことを考えています)

  ただし、昨年の11月までは、この「サイトを未来へ存続させるため」
  「自転車選手のセカンドキャリアの受入口」も考慮して、LLC化(合同会社化)を
  考えておりました。もし、この先も長く当サイトを続けて行くのであれば
  法人化は行わなければならないことと考えております。

  ただし現時点で…

  長野県の自転車界のマーケットは、多くの方の想像以上に小さく
  自転車販売業以外では、どんな自転車ビジネスを行うにしても
  先ずはスポーツサイクリスト・競技者・ファンを増やすことが先決であり
  それを現在の当サイトが一手に担っている状況です。

 


 

Q. 地域の自転車のサイトを作りたいと思います。
  何かサイクリング長野を作る上で参考とされたサイトはありますか?

A. 自分はとにかく機械音痴で未だに自分がどうやってサイトを作っているのか?
  よく解っていません。なので、他人の方のサイトを見て真似したいと思っても
  サイト作成スキル(プログラミング)が低すぎて真似が出来ません。 

  ただ、コンセプトとしては「長野県の野球専門誌 nines さん」のように
   地域の早起き野球の結果から、少年野球~大学野球、クラブチームの動向まで
  県内の全ての状況を網羅出来るよう運営を心掛けています。

  自分も手探りでサイトを始めましたが、見栄えの良いサイトを作るよりも
  どんなことでも良いから毎日更新することが大切では無いか?と思います。

 

 


 

Q. サイクリング長野に広告を出したいが?

A. ありがとうございます。昨年も沢山のお申し出を頂いたのですが
  長野県のイベント・クラブチーム・部活・自転車関連に援助して下さる皆様
  並びに、大会や合宿を受け入れて下さる自治体の皆さん…

  自転車に関わることに関しては基本的に無料でさせてもらっています。

  ただし、無料ですので出来る限り掲載のバナーや記事はご用意下さい。
   特に行政の方!お願いします。概要書だけ送り付けられて
  「適当にやっといて!」は、どうPRして良いのか?本当に困ります。  

 


 

Q. サイクリング長野に大会などを企画して欲しい

A. 基本的にお断りしています。様々なお誘いを頂き本当に有難いのですが
  ご存知の通りサイクリング長野は1名ですし
  これを生業とはしておりません。

  サイクリング長野を運営するだけでも
  2019年のように3月中旬から12月最終週まで
  土日は休み無く全て自転車の仕事に携わっていた…

  これが現状です。

  本音を言ってしまえば、今もう長野県内に大会・イベントは十分にあります。
  日程がバッティングしてしまってイベント同士が「共食い」を初めています。

  そして、県からの予算が2~3年で終わり
  生まれては消えて行く状況です。

   長野県にいま最も必要なのは…

  「自転車に関する全ての人材」と、「伝えられる人」です。
  特に、いまの長野県に自転車のことをきちんと
  伝えられる人・伝えることの出来る人は
  自分の知る限り自分だけです…

  これは、自分の自慢では無く、自分のような自転車界のことを良く知らない
  他スポーツ出身の人間が、こうしたことをやっていることが
  長野県自転車界においてとても不幸なことだ!と強く警鐘を鳴らしています!

  昨年のようにコロナで様々な大会が無くなり
  少し余裕があれば、また地域の活用推進のお手伝い等を
  させて頂きますが、大会の運営に関しては大変申し訳ありませんが
  イベント企画会社などをご利用下さい。

 


 

Q. サイクリング長野を続けられる原動力は?

A. 正直なことを言えば自転車競技は
  自分が好きなスポーツを上から数えても上位ではありません。

  なぜ「サイクリング長野」を続けるのか?と云われれば
  難しい質問で、様々な理由がありますが理由は二つ。

 

  半ば交通事故的な偶発的に
  自転車業界と出会って、それを支える
  長野県の自転車関係者の姿に心を打たれました。

 

  彼等は、朝早くから夜遅くまで
  夏の暑い日も、冬の寒い日も、雨の日も、雪の日も…

  殆ど無給なのに、自転車界と云う小さな世界(←自分から見て)の
  ために一生懸命です。

  自転車が将来的に「野球」「サッカー」のような
  BIGビジネスになれば、彼等の頑張りも理解できるのですが
  冷静に今の日本自転車界のシステム・人材などの戦力を総合して
  それは極めて難しいと思います。

  それでも一生懸命に身を粉にして働く人達の後ろ姿を見て  
  共に歩もうと思ったこと

 

  そして、愛媛国体での長野県代表の惨敗です!

 

  本当にあれは、スクールウォーズの川浜高校が
  「147-0」で負けたほどの大衝撃を受けました。

  自分に言わせれば、あの敗北はドラマのなか
  そのまんまの負けです。

  あの愛媛で自分が何を思い、何を感じたか?は
  全てあのドラマの中にあります。

  それくらい、自分の人生でも
  衝撃的な出来事でした。

 

  お前ら悔しくないのか!?

 

 悔しいです!!(←俺)

 

  あの悔しさが、何時もサイトを運営する原動力となっています。
  そんな自分が、自転車を好きと云うのはあまりにおこがましい
  気がするのです…

  そんな二つの想いが自分を突き動かしているのだと思います。

 

 

 

サイト技術に関するご質問

 

 

Q. サイトのフォーマットを変えて欲しい

A. 自分もそう思います。とにかく自分がスマホもまともに扱えない機械音痴なので
  サイトの模様替えについては、もう暫く時間を下さい。
  ただ、サイトが重くなってしまい閲覧が困難にならないように努力します。

 


 

Q. 写真の質を上げて欲しい。

A. 昨春から、カメラを一眼レフカメラに致しました。
  カメラに関しては全く知識が無いので徐々に勉強して行きたいと思いますが
  自転車に例えれば、完組10万円のロードバイクで撮影している感じです。

  50万円のホイール(レンズ)も無ければ、それを使いこなす技術もありません。
  今後もしサイクリング長野を続け、収入をしっかり得られるようであれば
  バズーカのような100万円近いレンズも導入してみようと思いますが
  どちらにしても先ずは勉強して技術を挙げて行きたいです。

 


 

Q. 選手の表彰台での写真を正面から撮影して欲しい。

A. 表彰式の際に、選手を正面から撮影しないのには理由があります。
  それは、営利でやっているプロカメラマンの邪魔はしないようにしています。
   プロはその一瞬で何十万も稼ぐ人達です。こちらは現状では
  あくまでボランティアだという立場は忘れていません。

  数百万円もするカメラを持ったプロの中に、一人だけレンズ2つ込み10万円のカメラを持った
  人間がウロウロしている訳ですから(笑)、出来る限り邪魔をしないように撮影したら
  直ぐに下がるようにしています。

  最近は、プロ自転車カメラマンの方も自分の顔を覚えて下さって
  長野県の選手が優勝すると「長野さん、どうぞ!」と場所を譲って下さる方も
  沢山いて、本当に頭が下がります。

  ※ところで一度だけ、このポリシーを曲げて、我を通したことがあります。
   松本璃奈選手が、全日本シクロで初優勝した時に大雪でカメラが壊れて携帯で撮影しました。
   初優勝の写真がボロボロで、凄く申し訳ない気がしていました。
   それから1年後、松本選手が連覇した時は対に正面から写真を撮ろうと
   思って中央で撮影をしました。 

   因みにこの後、JCF公式メディアの方から「どけっ!」と背中にパンチを頂きました。
   調子に乗りましたすみません。

 


 

Q. 写真を撮影する上で許可はとっているのか?

A. 全ての大会においてメディア撮影の申請・主催者へ許可願いを出しています。
  昨年末、この件でJCFの一部と凄く揉めた訳ですが
  そこには、下記のような理由も一つあります。

  現在「女性アスリートの性的画像問題」が話題となっています
  今後スポーツ界では、恐らくHPに掲載する全ての画像に関しては
  オフィシャル申請が必要となるかと思います。

  11月にどこかの連盟と揉めた際に
  「勝手に来て、勝手に撮ればいいだろ!」と

  その通達を見て驚いたのですが、統括団体には
  もうそういう時代では無くなって来てる!と申し上げたいです。
  今後も許可申請はして行きたいと思います。

  ※昨年、映りたくないので削除して欲しいとの連絡を受け
   当該選手の写真を速やかに削除致しました。

    基本的に、長野県の選手に関しては出来るだけ分け隔てなく
   全選手を載せたいと思いますが、様々な理由もございます。
   その際はお手数ですが、当サイトへお申しつけ下さい。

 

 

 

 


 

Q. プレスと審判を同時にやることは公平では無いのではないか?

A. 3年前サイトを始めた時に、このことに凄く悩みました。
  これは至極当然の指摘と思いました。

  ただ、その時点ではこうも思いました「そんなこと言っても人がおらん!」。
  この会場を見渡してみ? いるのは俺達と貴方達だけだ!
  貴方が選手なら、審判は誰がやるん?伝えるのは誰がやるん??

  伝える人もいない、観客もいない、審判も足りない…

  自分にとっても、二足も三足も草鞋を
  履かなければならないことは大きな負担でした。

  しかしながら、このサイトを通じて多くの人が長野県の自転車界に
  参画してきてくれるようになりました。

  大学生・専門学校生・地元のサイクリストの方々も増え、自分の審判としての
  役割は終わったのか?と思っており、2019年シーズン以降ジャッジ(判定)を
  下す執務をしておりません。

  このことは、長野県自転車競技連盟も理解してくれており
  昨年は、コロナで人員のやりくりが苦しい中でも伝えることに専念させてくれました。
  (どうしても場合は、記録係や受付係・庶務を行いましたが)

  そして、今年は審判ライセンスを返納致しました。
  現在のところ、更新する予定はありません。

  これは、この先もし自転車界で「伝える者」としての
  役割を続けて行くのであれば、自分自身の中でもケジメだと思っています。

 

 

 

サイトコンテンツに関するご質問

 

Q. 一輪車を取り上げて下さい。

A. この件は、県内外からお声を頂きました。
  長野県内では千曲市が一輪車のメッカとして盛んです。

  一輪車はUCI・JCFの管轄の競技ではありませんが
  過去に、ガールズ競輪の看板選手であった
  小川美咲選手は幼少時代に「全日本一輪車マラソン」4連覇するなど
  実績もあり、一輪車選手の中からプロを目指すお子さんもこの先出てくるかも知れません。 
   今後、イベントのインフォメーション・結果などを掲載したいと思います。
  是非、情報のご提供を頂けますようお願い申し上げます。

 


 

Q. 交通安全子供自転車大会を扱って下さい。

A. 交通安全協会が主催する安全技術を競う大会ですが、自分が子供の頃
   母校の小学校内にもクラブがありました。これも一つの競技だと考えているので
   今後、他の自転車競技同等に扱いたいと考えています。
   一輪車同様に是非情報を頂ければと思います。

 


 

Q. 長野県ばかりをとりあげてフェアで無いのではないか?

A. 先ず当サイトが「長野県の自転車総合サイト」であることを御理解下さい。
  また、特にあったのは、長野県の高校生ばかりをとりあげて
  他県の高校生をとりあげないのは不公平だと云う御意見。

  他のスポーツから自転車界へ来た自分として不思議なのは
  どうしてこんなにジュニア・カテゴリー(小中高)の情報が無いのか?

  高校野球・高校サッカー・花園・春高・ウィンター杯… 
  日本の高校スポーツは凄く華やかなのに、高校自転車に関しては
  自転車雑誌・メディアは数々あれど、どこも殆どこれを扱わない。
  (流石にインターハイだけは扱うところはあるが…)

  長野県内にスポーツ自転車店は数々あれど、今年のインターハイ長野県出場校さえ知らない。
  普通、野球用品店で今年の甲子園出場校を知らないお店があるでしょうか?
  そんな自転車店が自転車をやりたいと云う子供達に対して、どんなアドバイスが出来るでしょう?

  大切なことは、長野県だけがやっている!不公平だ!では無く
  あなたの県でもそれをやって欲しい。自分もこのサイトをやるまで
  長野県のインターハイ出場校がどこか?知りませんでした。

  野球少年が最初に目標とするのはプロ野球選手ではありません。
  先ずは高校野球の選手・学校を目指すのです。

  長野県の高校生選手にも言っているのですが
  高校自転車選手は、小中学生の最も身近な憧れの存在でなければならない。

  当サイトも全国全ての高校自転車をカバー出来れば良いのですが
  残念ながら一人です。 先ずは長野県から… これが現時点での答えです。

  将来的に、このサイトを誰かに任せられるようになったら
  その時は「高校自転車.com」を作りたいと思います。

  ※確か「高校野球.com」を設立したのは長野県の女性の方ですよね??

 

 

 

公営競輪の取り扱い関するご質問

 

Q. 未成年の選手も多く見るサイトで公営競輪の情報を扱うのか?

A. 日本で唯一、公営ギャンブルの販売所が無い長野県です。この質問も避けて通れません。
  公営ギャンブルの文化が無いだけに、様々な誤解が生じている気もします。

  当サイトのスタンスとしては、競輪も一つのプロスポーツであると捉えています。
  選手は競輪学校の狭き門を潜り抜け、国家試験に合格した順然たるプロスポーツ選手です。

  従って、プロ野球・Jリーグその他スポーツと同等に扱いたいと思っています。
  そして、当サイトが扱う以上は「子供達が憧れるアスリート」そんな伝え方をしたいと思います。
   (JKAのようなプロモーションをすると、特に保護者が業界を敬遠したがる)

  現在、長野県では選手会長野支部長の小峰選手を中心に
  小学校から高校生まで技術指導をして頂いています。
  子供達が競輪選手達に憧れを持ち、将来競輪選手になった際には
  次の世代の子供達に技術指導をしてもらえるようなサイクルを作って行きたいと考えます。

  ※「競輪選手=ギャンブラー」と誤解されてる方がいますが、競輪選手はそもそも車券は買えません。
  ※競輪のネット販売サイト等の広告掲載に関しましては、もう暫く検討させて頂きます。

 


 

Q. 中嶋里美選手や梅川風子選手などの
  長野県出身の競輪選手も扱って下さい。

A. 昨年、ご縁があって初めて競輪を観に行きました。そこで
  改めて、長野県の競輪選手を取り扱いたいと思い
  手探りながら試験的に競輪の情報をおしらせして参りました。

  正直、長野県ならではの「教育県」と云う伝統が
  競輪を報じることにどの程度、抵抗があるのか??
   そこに非常に興味(怖さ)がありました。

  また、当サイトが競輪を扱うことで
  競輪界・競輪選手がどう思うか?
  というのも非常に配慮しなければいけない問題でした。          

  そうした一年目の試みの中では、
  先ず長野県登録選手を最優先致しました。

  競輪界には、中嶋(愛知登録)・梅川(東京登録)両選手の他に
  今野兄弟(愛媛登録)・爲田選手(沖縄登録)等の選手もいるのですが
  一年目にはそこまでカバーしきれなかったのが本当のところです。

  中嶋選手は元長野県代表で、昨年の美鈴湖で行われた東日本実業団で活躍。
  梅川選手は全日本トラック競技選手権で活躍していたので
  取り上げるか迷ったのですが、やはりその時点では見送らせてもらいました。

  今年、競輪を扱うのが2年目となりますが、競輪に関しては
  今までどおり長野県登録の選手をメインで扱います。

  一方で、アマチュア競技大会においては、中嶋選手・梅川選手の他
  長野県にゆかりのある競輪選手も今年から積極的に
  扱って行きたいと思います。

  ※因みに、中嶋選手には長野県内の現役選手・自転車店の皆様から数多く、
   梅川選手には県外の関係者から取り上げて欲しいとの声を複数いただきました。

 


 

Q. 競輪を観戦に行って率直にどんな印象を受けましたか?

A. 昨年2月に競輪を初めて観に行った時にも言いましたが、自分はあの雰囲気を良く知っています。
  それは昔のお客さんが数えるほどしかいなかった頃のプロ野球パ・リーグです。

  昔の川崎球場・藤井寺球場・西宮球場あたりを彷彿とさせます。
  駅から球場までの人の流れ、金網の向こうの鈍色の空を照らすカクテル光線、
  観客が殆どいないスタジアムに響くおっちゃん達の強烈なヤジ…

  自分はその頃のパリーグに深くかかわっていたので、本当に懐かしい。
  まるで時間が昭和・平成初期で止まっているかのようなセンチメンタルを感じました。

  ところで…

  今から10年以上前に、海外から日本への「サイクリングツアー」を作ろうと思ったことがありました。
  その際に、競輪場をツアーのコースに組み込もうとしたのですが、
  日本に住んでいた経験のある外国人サイクリストがこう語りました…

  自転車が好きで、中野浩一を産み出した競輪が見たくて
  日本へ行って先ず競輪場へ行って見たが「3D」だった
  3Dと云うのは…

 

  Dirty(汚くて)Dark(暗くて)Dangerous(危険)

 

  初めて、訪れた競輪場の雰囲気が物凄く暗く感じたこと
  酔っ払いが大声で喚いていて、地面に吐しゃ物があって
  とにかく非常に怖い思いをした… だからツアーに組み込むべきではない。

  実は、この話しをJKAの人にしたことがあります。
  そうしたら、JKAの人の顔が変わったのを覚えています。
  まぁ「ムカついた!」んでしょうね。

  ところが、自分がこの話しを聞いた感想としては
  なるほどいいこと聞いた! ここを変えたらシンプルに変わるじゃん!
  清潔で、明るくて、家族が来れるように安全・健全なイメージを作れば
  多くの人が持つイメージが変わる。

  こういうと、「言うは易し」と競輪関係者に言われそうですが
  果たしてそうでしょうか?この数年、競輪を傍目で見て来て
  そのイメージは殆ど変わってないように思えます。

  テレビコマーシャルや、告知ポスターが典型的で、どれを見ても競輪っぽい。
  (凄くシュールな世界観… 何度も言いますが昔のパ・リーグ)

  ならば、考える側に新たなる風を取り入れてみたらどうでしょう?
  若い人の意見でも、ファミリー層の意見でも、他のプロスポーツの意見でも
  芸術・文化な人達からの意見でも… 自転車界以外の人の意見が必要。
  そして、それを決定するリーダーが自転車界の外の人間であればなお良い…

  もし今後も競輪場が「3D」の印象を与えてしまうようであれば
  日本代表トラックチームがよしんば東京五輪で金メダルをとっても
  やはり競輪場にお客さんは増えないと思います。 

  自分も、国体などで全国各地の競輪場に行って、その都度
  場外車券を買っている人達を見て来たのですが
  競輪場って若い人がいない。このままでは今まで以上に
  地方の競輪場から経営が成り立たなくなると思うんです。

  売り上げを上げる方法ってのは様々あると思うのですが
  先ずはこの「3D」のイメージをどう解消して行くか?
  これが鍵になると思います。

 

  ※ただ、今はもう殆どみることが出来なくなった雰囲気…
   いわき平の警備のおっちゃん、松戸の食堂のおばちゃん
   弥彦の守衛のおじさん、京王閣の貴賓室担当のおばちゃん
   前橋競輪場のインフォメーションのおばさん…
   みんな競輪が大好きで、競輪に携わっていることを誇りに感じてる
   とても人情味のある優しいひとばかりだった。
   確かに今時な雰囲気では無いけど、競輪場だからこそ出会える人達だった。

   昭和の雰囲気と、古き良き人情が競輪場から無くなって行くのは
   それはそれで大切な何かを失ってしまうような勿体ない気もします…   

 

茨城国体の初日に、取手競輪場食堂の「手巻きマグロ」を当サイトで少しおススメしたら
翌日、物凄く売れたそうで、お店の人達が凄く喜んでくれたんですね。
そんな関係が出来て、
大会期間中ずっと食堂で食事したのですが
最終日のレースが終わって
人もまばらな食堂に
別れの挨拶がてら食べに行ったら

「お兄ちゃんありがとな!沢山食えるか?」って、通常の小鉢では無く丼で
モツ煮を出してくれました。(ごはんよりモツ煮のが大きい)
そして…
なかなか、自転車競技の人達は競輪場には来ないかも知れんけど
取手競輪場忘れんでな!また来てな!!お元気で!!!と
従業員一同で手を振ってくれました。
本当に忘れられない思い出です!
これは取手競輪場だけでは無くて、全国どこの競輪場に行っても
こうした人情ある方々に沢山会いました。
だから
この先、改革を行う上で、もしこういう「人情」が無くなってしまうなら…
自分は案外競輪の改革を望まないかも知れません。
(この写真モツ煮を撮りたかったから、ごはんの位置が逆になっています)

 

 


 

Q. 今流行りのポイントが使える競輪投票システム
  「TIPSTAR」や「WINTICKETS」は堅調な投資となり得ますか?

A. 昨年もらった一番ユニークな質問ですね。
  ポイ活(ネット上でポイント取得して利益を得る財テク?)を
  されている方達が、あまりに儲かるので殺到して話題になりましたよね。
  mixiでやってる「TIPSTAR」がガチャも手伝って物凄い儲かると…

  あんまり興味無かったので
  「知らんし!」とお答えしたのですが!

  競輪にしたこと(賭けたこと)ないのに
  競輪を語ってはアカン!と…

  実は、競輪を投資として行うと云う発想が無かったので
   大晦日、Abema TVの「WINTICKETS」(T-ポイント使用)で
  無料でもらった2000ポイントを使ってやってみました。

  「ポイ活」をされている多く皆さんが
  沢山儲けたのと同じように
  二連複の1倍以下に投資をし続けました。

  正直、的中率は7割強でした!しかし、回収率は…

  例えば…

  1レース 1.5倍 〇勝ち(+50円)
  2レース 1.3倍 〇勝ち(+30円)
  3レース 1.2倍 〇勝ち(+20円)
  4レース 1.8倍 ×負け(-100円)

 そうすると

 3勝1敗で勝ち越しなのですが
 最終収支は「±0」。

 

 何か一進一退にイライラして!

 

 2020年競輪最後のレースで長野県出身の中嶋選手に
 その日儲かったお金を全てつぎ込み…

 

 ドボーーーーーン!

 

 大晦日に、「おーい!中嶋ぁぁぁ!!!」と云う叫びと共に
 俺の2020年は終わりました。

 

 そして、迎えた元日…

 

 同じように、1日コツコツと賭けて
 儲けを出して、長野県の黒河内選手に
 その日、儲けたなけなしの利益を全額賭けました。

 

 結果は…

 

 ドゥゥゥゥーーーーーーン!

 

 今年の元日、最初に見た風景は
 黒河内選手が最終3コーナーで
 画面から消えて行く姿でした。

 今話題の競輪投資ですが
 少しでもギャンブルをしようとすると
 破滅しますのでお気を付けください。

 ただ、投資としてはありなんじゃないですかね?
 ガールズ競輪のワイドや二車復の1.1倍とか
 確かに堅調ですね。

 株・FX・CFD・信託
 NISA・金・先物などなど…

 最近はそういうものを見ていないので
 一概には言えないかも知れませんが

 比較的堅調と言われる流行りの
 インデックス投資でも
 年利10%なら優良な利回りですよね?

 そういう証券投資と比べても
 悪く無いのかも知れませんが…

 

 やはり、リスクと云うかスリルが怖い。

 

 競輪や、自転車のことを知っている人ほど
 淡々と、1倍以下に投資し続けられるようでないと
 難しいと思います。

 自分は、長野県の選手が出てくると
 思いきりギャンブルしてしまうので
 競輪投資は無理だと悟りました。 
 これからも、長野県の競輪選手を
 応援するほうへ周ります。

 

 ※多分「株」や「FX」もそうなんでしょうが
  結局のところ、本気で莫大に儲けようとしたら
  最後はギャンブルをして、打って出て
  大穴を開けて勝たないと
  「億り人」にはなれないのかな…と。

 

 

 

スポーツ自転車界に関するご質問

 

Q. 長野県の自転車界を盛り上げるためにどうすれば良い?

A. 前筆しましたが、先ずは自転車に携わる人が少なすぎます。
  朝の河川敷を見ても、サイクリストの数って、早起き野球の1/10位の人数じゃないですか?
  マレットゴルフのお爺ちゃん・お婆ちゃんより少ないのが現実…

  それを踏まえて、やはりスポーツ自転車は高価だし・危険だし、直ぐには
  人口は増えないと思います。だから、本当にコツコツと自転車の魅力を発信して
  同時に取り巻く環境を整えて行くしか無いと思います。

  そして、「自転車に乗る人」「スポーツとして観る人」を両輪として
  増やして行くことが肝要と考えます。

 


 

Q. バーチャルサイクリングは否定派ですか?

A. この質問者の方はこの記事を読んでのことだそうですが…
  先にも書いた通り、近未来の自転車エクササイズと云うのは
  ズイフト等のバーチャルトレーニングに集約されて行くと思っています。

   以前はなしていますが、車がAIによる自動運転になった時
    公道上で、「人間の直感による運転」と「AIの自動運転」は最終的に共存が難しいと考えるからです。
    その時、かつての馬がそうであったように、移動手段としての自転車は役割を終えると思います。

  交通事故の危険性が無く安全で、天候に左右されず、世界の人と共に走れる。
  その他にも、高齢者の方の為のエクササイズや
  リハビリにも幅広く活用されると思うし
  海外の人との交流ツールにもなるので、単にマニアのトレーニングだけに
  とどまらない可能性があると思っています。

  ただし、現状ではバーチャルサイクリングの敷居があまりに高い。
  スポーツバイクを買うところから始めれば初期投資が30万円に加え
  月々2000円のサブスク料金がとられる。現状ではこの辺りが課題で
  そこが改善されなければ、今のロードバイクと同じで一般の人までは普及されない。

  自分としては、モニター付きエアロバイクで、月額料を料を落として
  一般の人が楽しめるようにしたほうが市場も大きくなると思うが
  皆さんはどうも思われますか??

 


 

Q. 長野県にBMX文化を根付かせるにはどうするべきか?

A. BMXに関しては、県内の自転車関係者の多くの方が必要性を感じています。
  特に昨年、長野県にBMX協会が出来ないか?と意見を頂き
  自分なりにも色々な可能性を模索して思ったことは…

  やはり、BMXを根付かせるには一定の時間が必要と考えます。
  (「レース」と「フリースタイル」の2競技ありますが…)

  例えば、自分の知る限り選手登録して国内リーグを転戦している長野県選手は
   小学生が2名程度、上越にコースがある関係で新潟県登録をしている選手も
  いると聞いていますが、それでも10名はいないと思います。

  それ以上に深刻なのは…

  BMXを専門としていた元選手にしても、自分が知る限り
  長野市と松本市に1名ずつ… 指導者も不足しています。

  その他にも長野県内で公式戦を行うには、それを主催出来る
  技量を持つ公認2級以上の審判員が最低でも3名以上?いないと
  大会を催すことが出来ないはずです。

  凄く残念ですが、今長野県にBMXを捌ける審判はゼロです。
  BMX専門の3級審判講習会を受講しているのも
  長野県内には自分と平林功審判員の2名+数名だと思います。

  仮にコースやフロアが確保出来ても
  現在の長野県で大会を行う場合は、審判員を
  県外からごっそりと招集しないといけません。

 

  その上で、必要なこと…

 

  ・BMXを定期的に体験できるようにする環境を整える
   (場所の確保・教室の開催・体験用のレンタルバイク他…)
  ・指導者と審判員の育成
  ・専用コースの作成
  ・資金の捻出

 

  もし文化として定着させるのであれば
  こうした地味な運動を、長期間続けられるか?が重要だと思いますが
  皆さんは如何思いますか?

  最後に、いま長野県内には小さいながらもBMX普及の為に
  地道な活動をしている方々がいます。そうした方の運動についても
  少しずつ取り上げて行きたいと思うので、是非多くの方の
  お力添えを頂ければと思います。

 


 

Q. MTBを行う小学生は沢山いるのに
  ナゼ高校でMTBをやる子が減ってしまう?

A. 実はコレ凄く気になっていました。県内には白馬MTBクラブ・安曇野MTBクラブなど
  小中学生を対象にしたクラブがあり、特に白馬は30名を越える小学生が在籍しています。
  おそらく、日本国内でこれだけ大きな自転車クラブ(スポーツ少年団含む)は珍しいでしょう。

  では、なぜ日本一を決める全日本MTB選手権の女子Jr.(高校生)出場者が毎年1名~2名なのか??
  (男子高校生の部にあたる「男子Jrの部」も出走者6名/2020年大会)

  MTB関係者の方に話しを伺うと、それは恐らく幼少の時からやっている「燃え尽き症候群」では?
  と云う見解をもらいました。ただ、自分は他のスポーツから来ているので、果たして
  日本のMTBが、野球・サッカー等と比べて苛烈な活動しているか?と言えば「?」です。

  例えば、サッカー等はクラブに残れるか?名門高校へスカウトされるか?どうかの
  激しい戦いが小学生が終わる頃から始まります。正直、本当に見ていて悲痛です…

  小中学生の野球・サッカーの全国大会と、MTBの全国大会…
  両方の現場に行って見ると解るのですが、会場に漂っている緊張感が全く違います。

  そうした中で思うのは、やはりMTBはインターハイ・国体などに種目が無いことも一因と考えます。
  高校にMTB選手の受け入れ先が無いということが大きく、それが理由で
  多くの子供が中学生で引退をしてしまっている気がします。

  やはり、高校生ならば「学校を背負ってインターハイや甲子園」に出場することで
  学校の中で一目置かれます。悲しいかな、クラブチームでの成績と云うのは、
  Jリーグ所属でも無い限り、現在の学校と云う枠組みの中では
  身近なクラスの友人からもなかなか理解を得られないと思います。

  学校スポーツの在り方に関しては

  この先、課外活動から「校外活動」へとシフトして行くことが望ましいと思いますが、
  その一方で、例えば甲子園・国立・花園・春高・都大路etc…と
  そうした伝統ある大会はこの先当面のあいだ無くなるとは思えないし
  紡いできた伝統を壊すことが是か否かの答えはもう暫く先の未来でしか解らないと思います。 

  少なくとも今後MTB界は中学卒業後の受け皿(ステータスある大会)を作らなければ
  縮小化は避けられないと思います。そして、これはMTBだけで無く
  近い将来BMXが成長して行く上でも突き付けられる課題のような気がします…

  ※白馬の場合は、スキーのほうが子供達が目指す大会も沢山あるし
    やはり、現状ではスキーのほうが知名度も高いとも思います。

 

 


 

Q. 長野県の高校自転車を強化する?具体的には?

A. 「子供に高校で自転車をやらせたいのですがどうしたらいいですか?」と
  合わせて頂く質問です。長野県の傾向として、MTB競技を行う小中学生は
  恐らく長野県に50名前後いると思います。しかしながら、高校生になると
  その人数が数名になってしまいます。

  その一方で、インターハイ種目である「トラック競技」を
  小学生から行う子供はゼロです。

  それでも、毎年高校自転車の門を叩く子供は一定数います。(2020年は3名)
  彼らの殆どが高校でトラック競技を始めます。その理由は高校で自転車を始めて
  インターハイを目指したいからです…

  今の高体連・国体のルールでは基本的には
  「トラック・ロード」の両方をやっていないと出場出来ません。

   ※ロードが飛びぬけて強い、日本一を狙えるならば別かも知れませんが…
    国体・インハイ共に出場枠が決められており、出場は流動的です。

  そうした中で、必修となるのが「トラック競技」です。
  ロードバイクと違って、ブレーキの無いピスト自転車で角度のある
  競技場を走るというかなり特殊な競技です。  
  専用の自転車も必要となります。

  その他にも、長野県の中・高校で教えられる指導者がいる学校は一握りです。  

  そこで長野県では、統括競技連盟である長野県自転車競技連盟が
  高校で自転車を行いたい中高生を対象に、自転車を貸し出し
  トラック競技会の練習を行っています。

  高校からピストを始めると、走れるようになるまでに半年程度を
  費やしてしまい、1年生でインターハイに出場することは殆ど難しくなります。

  また、進学した高校に自転車部が無くとも
  合同練習の場を与えることで、同世代の仲間と共に
  走れるような場を提供しています。

  そして、お金がかかるスポーツ故に、親御さんの負担をいかに減らしてやるか?

  流石に、今すぐ競技人口を倍増させること
  全国制覇をすることは無理ですが
  先ずは徐々に、環境を整備することで人を集めて行ければと思います。

 

 


 

Q. 大学自転車界をどう思いますか?何をすべきですか?

A. 去年は一緒に大会を企画したり、学連グッズを作ったりして
  大学生とこんなに一緒に話した年はなかったと思います。
  そんな中で、様々なやりとりをした中からお応えしたいと思います。

  大学自転車競技連盟は、各校のOB達と、各大学の現役生徒の「学生委員」で運営をしていますよね?
  自分は高校時代アタマが悪すぎてどこの大学も入れなかったので強く思うのですが
  大学自転車界(スポーツ界)って凄く華やかで特別に思えます。

  神宮クリテリウムで、各大学の応援団が一生懸命応援してる姿を見てると
  甲子園のような「熱い想い」を感じます。絶対に無くしてはいけない
  日本自転車界の大切なモノだと思っています。

 

  その上で…  

 

  日本の大学自転車界に足りないのは、やはり「自分達の価値を上げること」
  これに尽きると思います。インカレは76回も続く伝統ある大会ですし

  昨年、自分がインカレグッズを作る上で様々な方々と交渉をしたのですが
  やはり「東大・京大・早稲田・慶応 etc…」そういう名前が出てくると
  長野県グッズを作るのとは、協力してくれる大人達の「熱」が違います。

  大学自転車界の中にいる人は気付いていないかも知れないですが
  やはり「大学スポーツ」は大きなブランド価値があります。
  (どこぞの大学スポーツのようにそのブランドが鼻に付くようでは駄目)

  そして、ここ数年の学生委員を見てきましたが
  非常に頭も良いし、そもそも大学というところには
  その国の未来を担う「若き才能の塊」が揃っています。

 

  それを使わないのはもったいない。

 

  もう学連の主催大会試合は充分な数、開催されており
  フェーズは次の段階へと移っています。

 

  もし自分が、学連の大人であれば…

 

  「学連ブランド価値向上対策チーム」を作ります。
  これは今の学生委員(運営業務員)とは、別の枠です。

 

  各大学から自転車競技以外の人に、プロモーションや
  大会の中のイベント企画・ネットニュースや新聞の発行
  グッズの企画販売などなど、インターンに来てもらいます。
  (※勿論マーケティング・ブランディングも)

 

 昨年は忙しくて出来なかったんですが
 やはり大学生に売れる物(トレンド)と言うのは
 大学生が一番解ると思うのです。

 そうやって、自分達をどんどんと売り出していけるようになれば
 レースも補助金に頼ることなく運営できると思うし
 将来そこで身に付けたスキルは必ず、社会に出た時に役に立つはずです。
 

 今の大学生を見ていて、惜しむらしくは
 これだけ才能があるのに、誰も自分達で考えて何かを創れない・動けないことです。 
 それは、そう云う機会を学生に与えられない周囲の大人にも問題があるのかも
 知れませんが、少なくとも大学生は未成年ではありません。

 

 昨年、長野県では地元の大学生・地域の皆さんと一緒に大会を企画しました。
 その際に、大学生の皆さんに大会を盛り上げる為のアイディアを求めたところ

 コーヒー研究会の皆さんが、大会をイメージしたオリジナルコーヒーをふるまって下さるとか
 大学ブランドとコラボした大会グッズを作ってくれるとか。
 ならば地元商工会はコレをやりましょう!アレをやりましょう!と。

 大会こそ中止となってしまいましたが、若者がもたらす活気と言うのは
 地方地域にも活気を与えます。地元地域にとっても有意義で決して無駄にならない時間でした。

 そうした学生さん達のアイディアの源であり、まとめるのが
 「ブランド推進チーム」であると思います。

 今の大学自転車界は、5年前と比べても
 海外と比べても非常に競技力が上がってきました。

 しかし、足りないのは日本の自転車界と同じで
 自分達の価値を高めるために何をするのか?
 そして、それをどう発信して行くか??だと思います。

 

 現実的に、推進チームを作ると云うのは
 難しいでしょうが、新たな土壌を作り

 大学自転車界の中から選手だけでなく、それ以上に
 審判や運営として世界で活躍できる人材が出て来てくれることを
 心より期待しています。

 

 

県活用推進計画&ツーリズムに関するご質問

 

 昨年、当サイトへ色々と御意見が多かったのが

活用推進とツーリズムです。なかなか強烈な御意見も沢山頂き

それに対する当サイトの意見が、反県政へのコンセンサスになるような

薄気味悪さを感じました。大切なことは

ここに書かれていることは、あくまで筆者の意見であり

あなたの意見とは完全一致しないこと、このサイトの意見を

誰かの意見にはして欲しくないですし、サイト当初から

言っていますが、この文章が誰かの考える糧になればと願います。

 

 


 

Q. コロナで自転車が増えているのに何故サイクリストは増えない?

A. 長野市の自転車屋さんからのご質問ですが、個人的な見解を申し上げれば…
  長野市のパーソントリップ調査によると、調査を始めた1989年に比べて
  2016年には、自転車に乗る人の割合が約半分にまで減っています。
  長野県の総人口は平成に入ってから右肩下がりで
  さらに少子化で、自転車で通学する学生の数も減っています。

  ミクロの部分で、コロナブームでスポーツ自転車の売り上げが
  前年比で数パーセント増えていたとしても、特に田舎である長野では
  誰もが体感として感じるのは難しいのでは?と考えます。

 


 

Q. 長野市の自転車で移動する割合が半減した理由は?

A. 長野市の方からのご質問ですが、自分は長野市民では無いのですが
  個人的な予測としては二つ

   ・長野五輪後、郊外の道路が急激に整備され、ロードサイドに大型店が次々出店し
    人々の生活様式・パーソントリップ傾向が変わった。

   ・その影響で近所のスーパーや小売店が減り、自転車で移動しなくなった。

  自分が子供の頃(平成初期)に比べて、駅前の放置自転車って物凄い減りましたよね?
   駐輪場が出来たとしても、今の長野駅前で自転車が止まってますかね?
  権堂駅前の旧イトーヨーカドー前に溢れるほど自転車止まってますか??

  昔は近所のスーパーマーケットで夕暮れになると店前に凄い自転車止まってましたよね?
  人口も減少してますが、あれだけの自転車どこに行ってしまったんでしょう??

   個人的に思うのは、長野県ってもう既に自転車で行動することが便利な
  街のシステムになってないんです都会のように駅前に商店街があって
  未だに銭湯があったりして、それを中心にコミュニティが形成しているならとにかく

  自転車で生活するには、非常に不便な町になっているんです
  厳しく言えば、自転車の役割が既に終わり始めている気がします。

 

 


 

Q. 住民に自転車を活用してもらうのにはどうしたらいいでしょう?

A. この質問は県外の方から頂きました。長野県の場合は上記の理由で
  既に「自転車の日常における移動手段としての役割」が終わり始めています。

  とにかく、田舎で自転車だけで暮らしてたら猛烈に不便ですよね。
  車があるだけで「効率も上がる」「生産性も上がる」「風邪も熱中症にもならない」。

  そこへ行政が「エコだから!」「健康だから!」自転車に乗れ!と
  キャンペーンをしたところで、貴方は自転車に乗りますか??

  自分が首長で、もし本気で住民の自転車利用者数を増やすのであれば
  何を置いても自動車を減らす努力を先にします。

  ナゼなら、恐らく「自転車を増やす」より「車を減らす」ほうが
  現実的で・多分簡単で・コストもかからないから…

 

  では、自転車を今の状況でどうやったら増やせるか?

 

  それは、単純に「自転車に乗るメリットを設けないといけない」
  個人的なアイディアとしては…

  走れば走っただけ「ポイ活」のように利益が生まれないと
  消費者は誰も乗らないですよね?

  例えば自転車で1か月の間で1000㎞走ったら1万円あげる!
  って行政が言い出したら…

 

  多分、長野県は全国有数の自転車強豪県になりますね。
  (おばちゃん達どうだろ?1㎞10円のポイ活…)

 

  つまり、自転車に乗せる為にコストがかかる
  その一方で簡単では無いけど…

  各家庭に対し1台以上は税金を引き上げるとしたら?
  会社に対しても営業車が産み出す利益に対して課税したら??

  まぁこれぞ、まさに机上の空論!であり
  ことは単純にはいかないでしょうが… (笑)

  ただ、自転車を増やすより、車を減らすほうが
  行政側の選択肢とメリットがあるような気がしますが…
  皆さんはどうお考えですか??

 

 


 

Q. 校則で競技用ヘルメットが禁止となっているがどう思うか?

A. ある会議での話なのですが、学校の校則で「ロード用のJCFマーク付き」の
  ヘルメットを通学時に利用することが禁じられているがどう思うか?と云う
  質問がありました。

  ちょっと戸惑う質問だったのですが…
  ヘルメットを着用する意味を一番に考えてもらえればと思います。

  その上で、ちょっと変わった話しをしました。

  競技用のヘルメットと云うのは競技をするために作られています。
  その為、通学用には「メリット」もあり「デメリット」もあります。
  そうした特性を理解した上で判断してもらい
  同時に生徒さんにも指導してもらえればとお伝えしました。  

  大切なことは、通学中の生徒の頭部への怪我を最小限にすること。

  その為に様々な選択肢を与えて自分で何が最良か?を各自選択させることが
  大人が子供を指導する上で最良では無いか?と思います。  

  ※この会議で面白かったのは、競技用のヘルメットを被っていると
   先輩にシメられると云う意見。確かに中学生なら有り得るかなと…(笑)

 

 


 

Q. ヘルメットは義務化したほうがいいか?

A. 有名な論文で「ヘルメットを義務化すると自転車利用率が下がる」と云うものがありますが
  20年ほど前に海外のある国に行ったら、皆がオートバイにノーヘルで乗ってました。
  それを見て「この人達は怖く無いのか?」とちょっと野蛮にさえ思ってしまいました。

  その後、自分は自転車のヘルメット着用が法律で義務付けられている国に10年近く
  暮らしたのですが、日常でヘルメットを被ることが習慣になったまま
  日本へ帰って来ると! 日本人がノーヘルで自転車に乗っている訳です。
  その時の感想が同じように「この人達は怖くないのか?」と野蛮に思えてしまいました。

  個人的な意見では、ある日、突然完全義務化にするのは難しいというよりも
  不可能では無いか?と思っています。

  それよりも、被ることが当然と云う風潮を徐々に作り出して行くことが大切なのでは?
  と思います。もちろん学校や地域社会で教育して行く所からだと思うので粘り強く徐々にと考えます。

 

 


 

Q. 長野県の自転車活用推進計画をどう思うか?

A. 実は去年沢山の人と議論したテーマです。とにかく長野県の活用推進計画の
  計画期間というのは2022年までです。「計画期間」と云う言葉がポイントで
  おそらく長野県における自転車バブルは実質あと2年で終わると考えています。
  ここまで県が行ったことは…

 

  自転車保険義務化・貸付保険義務化、アルプスサイクリングブランド構築
  道路自転車専用表示・高齢者ヘルメット提案・道の駅へサイクルスタンド設置
  Eバイクの普及… (以上が思い浮かぶ精一杯です)

 

  自分は、県の政策として、これだけのことを打ち出せたことは
  県民の一人として評価できるのでは無いか?と思います。

  逆に皆さんにお伺いしたいのですが、皆さんの環境下で何か変わりましたか?
  街を歩いていて、自転車に乗っていて、車を運転していて
  もし、快適になっていればそれは長野県の取り組みが成功だと云うことだと思います。

  ただ、自分の周りで何かが変わったかと云うと…

  う~ん、上田市が自転車に興味を全く示さないのもあるし
  街を歩いていても、車で走っていても、大きなお金をかけた割に…

  ごめん、なんか良く解らない!

  が、本音です。あと2年と云う限られた時間で
  長野県がどんな計画で何を行って行くのか?注目したいと思います。

 

 


 

Q. ジャパンアルプスサイクリングブランドをどう思うか?

A. もう色々と言っているので今更ですが、
  昨夏の昼下がり、サイクルカフェにお知らせを持って行ったら
  暑い中、初老の先輩サイクリストが入って来て涼をとりはじめたので
  「暑い中、ご精がでますねぇ…」と少し色々とお話ししました。
  その方が、ジャパンアルプスを称して

  NHKチャリダーの見すぎ!!

  と、言ってました。言い得て妙ですね!
  そして、ジャパンアルプスブランドは
  10月に?チャリダーの出演者を呼んだサイクルツアーを行い
  図らずも、この御老の視点の正しさを裏付けているような気がしました。

  とりあえず、色々と厳しく言って来ましたが
   今思うのは、流石に二年経って少しずつ地ならしが出来てきています。
  そうしたなかで、本当に頑張って欲しいと思います。それと、
  今年度の活動報告書、会員に送りつけてハイ終わり!では無く
  一応は、県のプロジェクトなので皆が見れるようにしてもらえればと思います。

 

 


  

Q. 公道の自転車レーン設置について…

A. 都市計画で議論だったと思うのですが…
  前々から思うのは「車と自転車が完全に分離する為に新たに道を区画しなおす」ってことは
  予算的にも条件的にも難しいと思います。学校の周りなどは可能な限りやるべきと思いますが

  それより大切なことは…

  いま走っているこの道のどこを自転車が走るべきか?
  サイクリストにも、ドライバー・歩行者にも明確に示してあげることが大切だと思います。

  上田市内のトンネルで、渋滞が起こっていて何か?と思ったらトンネル内を自転車が
  走ってるんですね。ただ、そこって「千曲川サイクリングロード」のために
   歩道を自転車が走れるように大きくとってある。

  だけど、それを記載していないから知らない人は無理にでもトンネルの中の車道を走ってしまう。
  トンネルの中には中央分離帯があるから、車が自転車を抜けず渋滞になる…

  県内どこの道にしても、自転車がどこを走るべきか?をしっかりと
  ドライバー・サイクリストに示してやれば(標識やMapで)皆が一応納得するし
  変な自転車走路帯を無理やり付けて、それが突然無くなりカオスになるようなことも
  無くなるような気がすると思うのですが…  

 

  ◇ここは、車道を自転車が走ると危険なので、自転車は歩道を走って下さい!
   歩行者の皆さんも自転車が来るので気を付けて歩いて下さい!!

  ◇ここは、子供や老人の方が優先なので自転車は車道を走って下さい!
   ドライバーの皆さん、そんな理由なのでここは自転車もはしります…

 

  こんな情報が共有されるようになれば、理想ですが
  いかがでしょうかね??道路を無理やり広げるよりは易いと思いますが…

 

 


 

Q. 視察に行くなら「しまなみ」「ビワイチ」
  「アワイチ」「カスイチ」等々… どこがいい?

A. 何だか、サイクリング視察へ行かれる行政・団体の方増えましたよね!
  こんな質問を県内外から受けました。

   例えば、行政のファムトリップで行くならば、現地の人達が付いて来て説明してくれますよね。
  ならば、一番新しい霞ヶ浦ですね。先ず最新ということで見るべきものがあると思います。

  個人的に興味のあるのは…

  国内最新の自転車道「りんりんロード」での事故が多発していますよね。
  色々な情報が出ていますが、それが乗り手の技量不足なのか?走路に問題があるのか??
  実際に自分の目でみないと解らない。

  二つ目に「星野リゾート」が自転車界に参入したこと。正直、星野リゾートが参入する地域には
  それなりの思惑と云うのが見て取れるが(例えば新今宮)、霞ケ浦に参入する理由が全く解らない。
  (高級路線とは違う、若者を対象にした2ndブランドを作って次代のお客さんを育ててるのか??)

  個人的な印象として、ホテルのHP上や、自転車大手サイトのレポートを見る分には
  ONOMICHI U2のコピーにしか見えない。ただ、単に尾道のコピーをするとは到底思えないので
  ホテル施設にどんな仕組みがあるのか?霞ヶ浦の何に目をつけてここに参入したのか?を見てみたい。

  因みに個人で遊びに行くなら、断然しまなみ海道一択です!
  海なし県の我々には、瀬戸内は非日常世界なので…

  しまなみは、国内サイクルツーリズムの教科書とも言える存在です。
  霞ヶ浦にはしまなみに無い何かがあるのか?興味があります。

 

 


 

Q. シェアサイクルを導入したほうがいいか?

A. 当サイトの根強い人気記事「シェアサイクル」ですね。
  県外の活用推進委員の方からも専門家として意見を求められます?
  (何時からシェアサイクルの専門家になった?)

  自分がビジネスとして参入したいか?⇒「否」ビジネスとしては難しい!

  で結論づけたのですが、少し思うところがあって
  最近の個人的な意見を書きたいと思います。

 

  最近シェアサイクルで思うところは…
  行政が地域住民の福祉の為にやるならば良くない?です。

 

  例えば、図書館ですよね。図書館ってレンタル料をとらない限り
  絶対に金銭的利益は出ないですよね?

  それでも、地域住民にもたらす恩恵は大きい。
  子供達への影響もあるし、地域の文化サークルの集いの場であり、
  疲れた受験生やサラリーマンの貴重なお昼寝の場でもありますよね。

  今さらですが、多くの住民の役に立つのならば
  行政サービスとして投資することは重要だと思います。

  昨年、県内でいち早く取り入れた安曇野市の
  シェアサイクルが3年と云う試用期間を終えて
  継続か?廃止か?迫られることとなりました

  これから補助金も打ち切られ、利益を出して独立採算となると
  減価償却を考えても、いよいよ難しいと思うし
  これから老朽化して重くのしかかってくるメンテナンス等の
  ランニングコストだけを考えても
  市がどういった判断を下すのか非常に注目されます。

 

  安曇野市の記事を読んでいて気づいたのですが
  【利用率を上げる=投資回収率や利益を上げる】では無いこと。

 

  採算が出なくても、市民の利用率が大きくて、市民にとって無くてはならないものなら
  そこにはプライスレスの価値がある。それならGO!だと思います。

 

  それと、今まで様々な提案をしてきましたが
  行政が単独で行える利用促進キャンペーンとしては
  ベタだけど「マイレージサービスか?」と。
  シェアサイクルを利用することで何等かの恩恵がないと…
  昨年、大町市が行った自転車キャンペーンが一つ参考になるかと思います。

 

  ここまで色々と書きましたが、まとめると…

 

  基本的な理論として、シェアサイクルの住民利用率を上げたいならば
  住民の自転車保有率を下げると云うのが一番てっとり早い。

  観光では、観光客の殆どの人が
  電車で来て、電車に乗って帰って行く
  現状の観光客の傾向では、駅前レンタル自転車でほぼ充分。
  (松本市のホテルで借りてホテルで返す「力車」のシステムは優良!)   

  11月から3月が厳しい寒さで
  6月は梅雨、8月は酷暑、9月は台風…

  採算以前に、長野県の気象には
  どうしてもマッチしないかと思いますが如何でしょうか??

 

  シェアサイクルの使用率を上げ、独立採算を目指すのであれば
  住民一人当たりの自転車保有数を減らす!
  それが、是か否かは凄く難しいと思います。

 

  ※前々からシェアサイクル会社が利益を得る仕組みが
   補助金を当てにしたビジネスだとしても、どうにも解らなかった。
   一番解らなかったのは、年々古くなって行く自転車(負債)をどうロスカットするか?
   安曇野市の記事は、シェアサイクル業者のビジネス・ロジックを教えてくれたような気がします。
 

 


 

Q. なぜ自転車のインバウンドは流行らない?

A. 当サイトで「政府の国策としてのインバウンドは無理」と書いた記事に対して
  「どうして自転車インバウンドが流行らないと思うのか?」と質問をもらいました。

  過去の記事にも書いたのですが、先ず政府戦略としての第一ターゲットが豪州ですよね。
  豪州は確かに、サイクリストは多いんです。ただし、国土の1%に99%の人間が住んでいる。
  そして、その1%がみんな海沿いに住んでいる訳です。

  だから、ナショナルサイクリングルートで「しまなみ」「沖縄」などを
  豪州に売り出しても、彼らはそもそも毎日海沿いを走っている訳です。

  これも昔、書いたのですが豪州のとある市内の自転車クラブに
  日本に自転車旅行するならどこ?と云うアンケートを大々的にとったことがあります。
  そのなかで、海に行きたいという意見は殆ど無かった…

 

  話しは変わって、流行りの豪州人がスキーに来る理由ですが主に二つ。

 

  ・スキーするほど高い山が豪・NZに無いから。(ゼロで無いが施設も無いし値段が高い!)
  ・ちょうどクリスマスの長期休暇の長期旅行とカレンダーが重なるから。

 

  文化庁でも言ったのですが、国として根本的にちょっと視点を間違えています。
  スキーと自転車では大きく背景がことなっていて「同じ池に二匹目の泥鰌」はいないと思います。

  豪州人にとってサイクリングは朝のエクササイズ(ラジオ体操)のような
  ものであり、海外まで自転車を携えて行うものでないと云う考え方…

  朝起きて、玄関開けたっらそこがフィールドの自転車と
  日本まで行かないと良質な環境・CPの高い体験が出来ないスキー
  そもそものスタートが違います。
  (自転車で海外旅行する人もいなくは無いが、目下そうとうに少数派)

  もし、現在の日本政府観光局のインバウンドキャンペーンを豪州で行うのであれば
  先ず豪州サイクリストの意識改革と、国内の受け入れ態勢を同時に行わなければならない。
  しかし、そこに自転車業界は着手していない。

  また、インバウンドで根本的に考えなければいけないのは
  海外の長期休暇シーズンと、日本の季節。

  例えば、夏が終わって涼しくなる9月です!
  日本は紅葉でいいですよ!と言ってもアメリカは新学期が始まる。
  日本のカレンダー基準で考えていては駄目。

  さらにもう一つ、文化庁で言ったこと

  過去に、自分が自転車ジャパンツアーを作ろうとした時に
  外国人向けの大きなサイズのレンタル自転車が無い!
  これが本当に苦労… 高い自転車を持っている一般サイクリストほど
  空輸を嫌うし、いかんせん自転車だけの海外ラウンド旅行をする人はまだ少ない。
  自転車を預けておける場所や、日本国内での安心できる輸送手段の確立も不可欠。

 

  そして、ナショナルサイクリングルートの元となる欧州…

 

  欧州からの旅客だが、本場のサイクリストを地球の裏側の日本まで
   呼び込むのは更に難易度が高い、ツールドフランスのコースの
  ピレネーも、アルプスも本物が陸続きのEU圏にある。

  自分が海外に住んでいた時に、フランスの旅行会社・スポーツイベント会社に
  レンタル自転車の見積もりをとったことがあるが、その価格は
  しまなみ海道の高級スポーツバイクのレンタル料よりかなり割安だった。

  欧州からお金を使って日本へ行くのであれば、よほどの人で無い限り
  「自転車旅行」と云う選択をしないと思う。日本と云う国は、欧州には無い
   独自の魅力があり過ぎる国だから。

  現状では、自転車で日本をラウンドするサイクリストは
  超少数派であり、過度に期待することは酷と考える。

 


 

Q. しなの鉄道のサイクリングトレイン化についてどう思うか?

A. しなの鉄道のサイクリングトレイン化と云うのは
  東信エリアの関係者の方の口から良く聞きます。

  過去のテスト走行を自分は良く知らないのですが…
  (自転車をそのまま持ち込んで電車にのる?)

 

  う~んどうでしょうね?

 

  サイクルトレインをハードと考えた時に
  先ずは、ソフト面の整備が先なような気がします。

  例えば、各駅にサイクル・ステーションスペースを作ったり
  各駅からの「周遊コース」「1wayコース」を作ったり
  その地域における周知や理解、マップ・標識作成…

  そういうものを整えてから、初めてGO!だと思うのです。
  サイクルトレインありきで初めてしまうと
  アッという間に頓挫する気がします。

  仮にいま「しなの鉄道」が自転車持ち込みOKになっても
  人が増えると云う未来が想像出来ますか?

  もしこれを実現するのであれば、千曲川沿いの自治体と
  しなの鉄道が一丸となること。
  先ずはそれが出来るかどうかだと思います。

  それと、オフピーク時の自転車持ち込みに関しては
  しなの鉄道って、オフピーク3両編成ですよね?
  多分難しいのかなぁ… と思います。

  それと「B.B.BASE」は、どちらかというと
  「ろくもん」のような観光列車の部類だと思います。
  「妙高ー軽井沢間」でB.B.BASEのような送迎電車を作るにしても
  正直、沿線に魅力があるか?ソフト次第ではないか?と思います。

 

確かにオフピーク時の持ち込み自由化は理想だが
しなの鉄道は3両しかないので、持ち込みは厳しい?

 

 


 

Q. 山間の小さな地域ですが、自転車で人を集めたい…

A. 先ず輪行(バッグに自転車を入れて運ぶ)で旅行する上でルールがあります。
  公共交通機関で基本的に輪行が許されているのは「鉄道」であるということ。

  しまなみ、琵琶、霞ケ浦… 話題のコースは鉄道の駅が起点となります。
  輪行して「ラウンド型」の旅行をする人は、自転車旅行者でもかなり上級者だと思います。

  それと、良く言われる通り、トレーニング目的で来るガチなサイクリストは
  観光地にはあんまり寄りません(お金を落とさない)。目的があくまでトレーニングなので…

  正直、観光に関しては山間の地域と云うだけではかなり
  サイクルツーリズムに関しては厳しいのかな?と思います。

  ただ、あまりおススメはしないですが、合宿地として
  大学やクラブチームを誘致するというのはありかと思います。

  それと、自転車界は公道を使ったレースと云うのをやりたがる傾向があります
  もし村内の公道を利用してレースが出来て、そのレースがメジャーになれば
  合宿誘致も容易かと思いますが…

  人が増えて起こる問題もあるかと思います。事故も増えるかも知れません。
  県内でも実際に、そうした理由で問題となっている地域があります。
  むりやり、サイクルツーリズム競争に参加するよりも
  その予算で湯田中温泉のような住民のためのサービスを心掛けては?
  と思いますが如何思われますか??

 

 

 


 

Q. 市民レースでは無く、自転車の公式レースを誘致したい。

A. 活用推進法が可決されてから、こうしたお問合せも頂きます。
  先ず具体的にどの競技を誘致したいでしょうか?
  UCI(国際自転車連合)が認める正式種目としては

  ・ロードレース、トラック競技、シクロクロス、MTB、BMX
   サイクルトライアル、サイクルサッカー、サイクルフィギュア、パラサイクルがあります。

  種目によって、フィールドも変わってきます。
  例えばロードレースですが… 公式戦と云っても

  実業団なのか?(JBCF)大学自転車なのか?(JICF)高校自転車なのか?(高体連)
  管轄する団体が変わるので、開催にあたり働きかける組織が違います。

  長野県には5年程前に自転車でサイクルツーリズムを誘致する「やまなみ街道」プロジェクト?が
  ありました。そこには、諏訪湖からビーナスラインを越えて大規模公道レースを行う!と
  マニフェストされていました。しかし、関係者がこれを見れば具体性の無いことが解ります。

  ・そのレースに出る対象選手は誰か?実業団か?海外プロか?
  ・その際に、道路許可は誰がとるのか?
  ・選手を招待するとなるとその費用はどこが持つのか?
  ・審判やオフィシャルをコネクションの無い行政がどう集めるのか??
  ・公道を使うのは特に、住民の方の理解も得なければいけません。
  
  公道を使ったレースは、規模が大きくなるほど人員も必要になりコストも上がります。

  現実的な話しとして、夢は無いかも知れませんが小さな大会から徐々に
  運営し続けて、大会規模を広げて行くことが大切だと思います

  公式レースを開催したい地域の方は
  先ずは、県の自転車統轄団体である
  長野県自転車競技連盟にご相談下さい。

 

 


 

Q. はやりのシクロクロスのレースを誘致したい。

A. 個人的に昨年頂いたオファーの中で一番嬉しかったです。
  信州シクロクロスは、長野県のUCI国際コミッセール藤森信行氏が
  日本に持ち込み、1980年代に長野県で初めて公式シリーズ戦が行われました。

  昨今の全国的なシクロクロスブームも追い風となっていますが
  個人的に幾つかのハードルがあります。  

   ・十分なスペースの駐車場があること。
   ・選手&観客が使えるトイレがあること。
   ・フィールドは基本オフロード区間が8割~9割あること。
   ・(出来れば)自転車を洗える水場があれば…
   ・(出来れば)受付・更衣室など建物があれば…

  自分も台風19号被害以降、様々なお願いにまわったのですが
  長野県の場合、この条件を端的に満たせるところは
  「スキー場」「河川敷」「キャンプ場」「牧場」では無いか?と思いました。

  ただし、シーズンが10月に始まり、スキー場の準備があるので
  そうした理由から、スキー場の場合は10月~11月の2か月しか
  開催のチャンスがありません。

  特定の敷地内であればロードレースのような道路許可もいりませんし、
  警備員の配置も不要。自転車競技の中では
  比較的に開催しやすいコンテンツだと思います。

  このイベントに関しては、信州シクロクロスシリーズを管轄する
  シクロクロスミーティング事務局へお問合せ下さい。

 


 

Q. 長野県内にサイクルサッカーの合宿が出来る場所が無いか?

A. サイクルサッカーと云う、体育館で自転車に乗って行うサッカーがあります。
  日本国内にも幾つかチームがありますが、夏季は涼しい長野県で合宿を行いたいとのお問合せです。
  ※南相木村?で合宿を行っているチームもあるそうです。

  サイクルサッカーは、体育館の中で自転車に乗って競技を行うため
  通常の体育館では「床が傷つく」と云う理由からなかなか貸し出してもらえ無いそうです。

  しかしながら、競技で使われる自転車は体育館のフロアを傷つけないように
  様々な工夫がされています。(ペダルはプラスチック、金属部分がむき出しにならないゴム保護剤)

  実際に、長野県自転車競技連盟に問い合わせて、松本市に「車椅子バスケットボール」を
  受け入れている体育館があると紹介してもらったのですが、県内の自治体関係者の皆さんの中で
  過去に「車椅子バスケット」・「車椅子ラグビー」などの練習を受け入れたことのある
  自治体の方などがいらっしゃいましたら是非教えて頂ければ幸いです。

 

 

【参照元:Youtube/bikin!TV】

 


 

Q. 自転車推進市町村長の会についてどう思うか?

A. 南信の自転車関連の方から頂いたご質問
  う~ん… 団体として何をされているのか?は解らないのですが
  個人的な印象としては、自民党の二階グループの首長さん達のサロン(笑)

  とりあえず、政治的な部分は置いておいて…

  長野県では、飯山市・安曇野市・小谷村・山ノ内町・木島平村
  野沢温泉村・栄村。昨年新たに加入した、松本市と中野市。

  中野市を除いては、全ての自治体で大会・サイクリングイベントが
  開催されている。中野市もこの自治体の中でサイクリングコースのHPが
  最もわかりやすい。

  長野県内の各加盟自治体は、総じてアクティブ(動いている)な印象。

  そもそもこれらの自治体は、活用法案前から
  自転車イベント等を行っていた。加入してどうなるかは不明?

 

   新幹線が止まる「飯山・木島平」は、自転車の大会・イベント・観光にも
  力を入れており、人材も揃いつつあるので今後に期待。  

  現状、長野県への観光客の4割以上が首都圏からの流入であり
  自転車旅行の特性である「輪行」を考えても

  新幹線で1時間強で来られる立地である
  軽井沢・佐久平・上田・長野・飯山の中で
  様々な状況を総合的にみて一番可能性がある街。

  この立地・設備に恵まれたところが、全国のサイクリストの
  支持を得られないと、長野県のサイクルツーリズム全体が微妙となる。

 

駅の中にレンタル自転車や更衣室・観光案内所などが揃う飯山駅

 

 


 

Q. 地域で自転車活用推進を行っているが、なかなか取り組みが
  住民に浸透しない。どうすればいいか?

A. これは、地域活性化グループ研究会で頂いたご質問だったと思います。
  これに関してですが、なかなか自転車の専門的なことを言っても
  住民としては「はぁ?」だと思います。

  これは自分が海外で住んでいた地域でやっていたのですが…

  「住民自転車月間」と云うのを行いました。
  これは、皆で自転車で出かけよう!というキャンペーンで

  例えば、自転車週間中に自転車に乗ると様々なサービスが受けられたり
  自治会館のようなところで自転車ナイトとして「自転車の映画」を無料でみたり。
  パンク修理講習会や、自転車を使ったエクササイズのワークショップ…
  学校では、確か「自転車安全講習会」をやっていたと思います。

  その最後に、地域の皆で自転車に乗るサイクリングイベントが行われていました。
  こうした町全体の取り組み、住民にメリットがある取り組み、
  最初の1年目は住民にそれを知ってもらえれば充分な成果。
  を行って行けば良いのかなと思います。

 

 

と、云うことで

昨年度、当サイトへ寄せられた

ご質問・御意見などに対して

お応えしたものを載せてみました。

気づいたら3時間近くこれをやっています。

あえて長く書いてますがが

ちょっと本当に長くなってきたので

いったん終了します。

 

まだまだ「強化の話し」「普及の話し」

「保険の話し」「交通安全の話し」などなど

沢山ご質問頂いたので、また折を見て

お話ししたいと思います。

 

かなり簡易バージョンなので

ちょっと言葉足らずな所がありますが

ここにある意見は、あくまで当サイトの意見です。

 

正しい、正しく無いを説いているのでも無く

こうした意見を、あなたがいる所で持ち寄って

意見交換をしてもらえればと思います。

 

そんな中で、一年に一度

長野県の自転車関係者が集まって

楽しく?話し合う機会である

長野県総会が中止となってしまいとても残念です。

 

俺、思うんですよ!

 

毎回、県総会って日付が変わっても

大激論してるじゃないですか?

あれ、議事会も含めれば夕方の4時頃から

ノンストップでやってる訳です。

 

昨年、自分と同部屋で連盟の金子ドクターが

宿の部屋に帰ったの朝の3時半過ぎですよ!

12時間ぶっ通しじゃないですか… 

もはや荒行か?祭りか?どちらかですよね。

 

この人達見てると、ホント

長野県の自転車界って熱いわ!と思うんです。

 

ネットで熱く語っている

自分のほうがクールで、ガチの喧嘩にならんように

仲裁にまわってるし… (笑)

※あと宴会の時に会場の女将さんにひたすら結婚しろ!
 キン〇マ付いてるのか?と毎年のように絡まれる。

 

あなたのいるコミュニティでも

是非様々な意見交換をして

より良い自転車社会を創ってもらえればと思います。

 

この記事が、誰か心ある人の

考える糧になれば幸いです。

 

 

サイクリング長野って、ご存知のとおり凄い沢山
 皆さんからお便りをもらいます。毎度ですが、
 メールに対して返信していると、2時間位は平気で
 過ぎていたりします。

 凄く有益な情報を沢山頂くし
 色々と手厳し意見も頂く、

 「長野県の道について教えて!」ってのも凄く多い!
 いやいや、例えば飯田とか、ここから150㎞以上離れてる世界だから
 あんまりよく解らないし…(笑)

 頂いたメールには、必ず全て目を通しています。

 それと一つ言いたいこと、競技会における
 「審判のジャッジ」は絶対です!
 これはスポーツのルールです。

 自分も様々なスポーツに身をおいて来て
 沢山悔しい思いをしたので、愚痴は聞きますが
 そこだけは違えないようにして下さい。

 

 

関連LINK

長野県自転車競技連盟

日本自転車競技連盟(JCF)

日本スポーツ協会

自転車活用推進計画