〔プレビュー〕台風19号災害から2年越しの復興へ!「2021信州クロス第7戦上山田ラウンド」大会ガイド。

「令和6年 能登半島地震」で被災された全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。度重なる報道を見ていると本当に圧し潰されるような感情が去来します。特に一昨年お世話になった能登島コミュニティセンターが避難所になっているとのこと…。いまこの時点で出来ることは多くありませんが、当サイトも皆様の御心に寄り添い、皆様と共にありたいと思っております。どなた様も引き続き余震が続いておりますので、先ずはくれぐれも安全にお過ごしください。〔1月5日〕 

 

「2021信州クロス第7戦上山田ラウンド」大会ガイド

 

 ここのところ自転車界がゴタゴタしていて
諸々の対応が遅くなっています、関係各位には心よりお詫び申し上げます。
審判講習会・全日本トラック・MTBの年間ランクの記事などは暫くお待ちください。
(この記事も三日ほど前に書いてからそのまま放置して忘れていました…)

 

2019年10月13日の未明、長野県を台風19号が襲いました。

その甚大な被害については、皆さんのご存じの通りです。

被災した2019年の上山田クロスは、地元との連携をはかり

新たな様式美で大会を準備していただけに、関係者にとっても

本当に落胆の出来事でした。

 

同時にそれは、2年間の復興への旅路でもありました。

そして、いよいよ上山田クロスは

地元の人達の手によって復活をします。

 

当サイトと致しましても感慨が深い大会です。

サイクリング長野としても

最後のシクロクロス大会プレビューを

ここに記したいと思います。当日会場を訪れる方への

お手元へ…

 

 

 

大会インフォメーション

 

 

主 催:シクロクロスミーティング

主 管:GOGS

協 力:長野県自転車競技連盟

開催日:2020年12月5日(日)

会 場:千曲市萬葉の里スポーツパーク

 

タイムテーブル

08:30 試走(09:00まで)
09:30 カテゴリーC4 U15  女子C2+C3
10:20 カテゴリーC3 U17 
10:21 マスター50歳+55歳+60歳
11:10 女子C1 C2 
11:12 カテゴリーC2 
11:13 マスターズ40歳+45歳
12:00 試走(12:40まで)
13:00 カテゴリーC1 カテゴリーCJ(高校生)
14:15 キッズ(小学生)

※詳しくは当日会場でご確認下さい。

 

 

 

各カテゴリーのレース展望と注目選手の紹介

 

 

 今回も、長野県関連選手を中心に
レース展望と、注目選手をご紹介します。

※選手名をクリックするとAJOCC公式選手プロフィールにLINKします。
※スタート時刻順に各カテゴリーの選手をご紹介いたします。

 

上山田ラウンド全エントリー選手はこちら

 

 

男子4部(C4クラス)

スタート時刻 09:30

 朝一番に行われる男子4部レースは37名の選手が出走する。今大会は復興大会ということもあり実に出場予定選手の半分以上が長野県関連選手ということもあり、今回は注目の選手をピックアップ。

先ず3部昇格が期待されるのは、先月の飯山ナイターラウンドで3位表彰台の田中龍文(BikeRunch/長野県登録)が昇格を狙う。また、2021年の長野県ロードレース王者山浦秀明(松本大学)は、飯山でシクロクロスデビューを飾るものの9位と惨敗、ほろ苦いデビューとなった。今年は中止となったが国体長野県代表に選出されていた選手だけにオフロードでも上位進出を期待したい。

 

今年は国体長野県大会ロードで優勝の他、学連大会では
主にトラック競技で活躍した
山浦秀明(松本大学)がシクロ2戦目を迎える。
先月のデビュー戦飯山ラウンドでは、慣れないオフロードで9位。
今大会は比較的フラットなコースで昇格を狙う。
中部8県対抗自転車競技選手権より〕

 

 

 

ホーム千曲市からは、2019年の全日本ロードTTに中学生で出場を果たした寺島京那(長野工業高1年生)が地元の期待を背負って出場。準地元である長野市のクラブチーム『INFINITY』からは、昨年の飯山ナイター2位の越田真二(INFINITY/長野県登録)と、ベテランの國本貴之(INFINITY/長野県登録)が出走を予定している。

 

準地元の長野市のクラブ「INFINITY」からはベテランの國本貴之(INFINITY)が出場
同チームの越田選手と共に、上山田で上位進出を目指す。

 

また、シクロクロス県下最大のメンバーを揃える諏訪市の『スワコレーシング』からは、ベテランの高林武志(スワコレーシング/長野県登録) 五味清貴(スワコレーシング/長野県登録)に加え、注目の今季からの新戦力であり、前ラウンドでデビュー戦で6位入賞を果たした飯塚隆文(スワコレーシング/長野県登録)、同デビュー戦を24位で終えた長田啓太郎(スワコレーシング/山梨県登録)の4名が出場を予定している。 

同じく長野県内でも数多くの選手を抱える駒ケ根市の『ROND CX TEAM』もお馴染みの長岩泰生(ROND CX TEAM/長野県登録)、山田尚弘(ROND CX TEAM/長野県登録)が出走の他、今年デビューの山崎拓也(ROND CX TEAM豊中農園/長野県登録)は11月14日の東海シクロクロス開幕戦で8位入賞を果たしており今大会での活躍が期待される。

 

今年は開幕戦から全戦出場中の長岩泰生(ROND CX TEAM/長野県登録)
まだ17歳と若い選手で今後の活躍が期待される。

 

その他の単騎の注目選手としては、お馴染みのベテラン勢である、榛澤暁(BR/長野県登録)、黒岩孝広(チームまことちゃん/長野登録)、中嶋友也(無所属/長野県登録)。清水浩光(B-SOUL/長野県登録)は今季信州クロス初出場。オートバイの全日本モト選手権でも活躍した長野市の金児敏之(NTCCC/長野県登録)は、2019年の野辺山以来ひさしぶりのシクロクロス参戦となる。今大会デビューを飾るのは、元島慶貴(篠ノ井/長野県登録)、池上稜(ROND CX TEAM/長野県)、吉池喜政(無所属/長野県)の3名。

 

ベテランの榛澤暁(BR/長野県登録)も今季ここまで全戦出場中
今年も信州クロスだけでなく例年県外大会でも活躍中。

 

 

男子U-15部(U-15)

スタート時刻 09:30

 U-15クラスは7名が出走予定。昨年よりMTBのトレーニングとしてトラック競技を取り入れ、先日開催された「第1回長野県秋季中学校自転車トラック競技記録大会」に出場し好タイムを記録した小林洋平(ProRide/信大付属長野中)は心身共に成長を見せ始め、開幕戦と第4戦飯山の両大会で3位表彰台に上がり少しずつ走りに力強さを見せ始めた。

また、県連盟の美鈴湖自転車学校でも存在感を見せている松村龍誠(ボンシャンス)は、春先のロードレースで鎖骨を骨折。先月プレートを外す手術をしたばかりの状況であり、怪我の状況が心配ながらも今季初出場となる。まだ両名とも1年生ながら、3年後のインターハイ・国体の長野県代表として今後の成長が期待される選手。

その他の長野県勢では、先日の飯山ラウンドで準優勝の佐藤悠陽(Team Soleil悠/長野県)は先般走りを見ていて恐らくオフロードスタイルの選手で間違い無いが、オンロードの可能性も見てみたい楽しみな選手。この世代を代表する水谷悠平(MZT/新潟登録)も出走予定。

 

今年はMTBに加えトラック競技でも活躍した小林洋平(ProRide/信大付属中)

 

長野県中高生の強化合同練習で先頭を牽引する松村龍誠(ボンシャンス)
病み上がりながらも、来期は小林洋平・長谷川睦力らと共に
ジュニアオリンピック出場を目指す長野県期待の中学生選手の一人。

 

 

 

女子2部+3部U(CL2+3)

スタート時刻 09:30

 女子の2部・3部は出場5名、男子4部・男子U-15と混走でレースを行う。注目は国内MTBリーグのCoupe du Japonの女子マスターズで年間ランキング1位となった小林真清(Team Soleil悠/長野県)、先月の飯山ではシクロデビュー戦で1着、最終戦の京都湯船でも優勝を果たし好調をアピールしている。

また、信州クロスではお馴染みの女子選手達が登場。2019年の飯山シクロクロスで準優勝した清水朱実(北陸ドロタボウ/富山登録)が出走する他、女子アンダーカテゴリーで今後の活躍が注目される松崎光優(Touch me CXチーム/新潟登録)が今季長野県内レース初出場となる。

 

2018年の飯山では優勝・2019年は準優勝の清水朱実(北陸ドロタボウ)
〔2019年飯山ラウンドより〕

 

北信越エリアの期待の女子選手として注目を集める
松崎光優(Touch me シクロクロスチーム)

〔画像中央:2019年野辺山ラウンドより〕

 

 

男子3部(C3クラス)

スタート時刻 10:20

 大会2日目の3部は15名が出走。ここでも長野県ではお馴染みの選手が顔をそろえた、先ずは前回の2018年上山田大会の3部で優勝した渡邊鈴(イナーメ信濃山形/長野県登録)昨年コロナの影響で大会に参加出来ずに今年は3部への降格となったものの、今年の長野県国体代表にも選ばれるなど力はある。ただし、開幕戦では久しぶりのオフロードレースで明らかに精彩を欠いての5位、今後の復調が期待される。

ベテラン勢では、宮坂毅(無所属/長野県登録)、砂子和久(長野銀行)、川上誠一郎(ROND CX TEAM)が出走。また、前回の飯山で初出場ながら準優勝の小林義典(TeamSoleil悠/長野県登録)は、先週のMTBのCoupe du Japonシリーズ最終戦でマスターズ準優勝を果たし今大会で昇格が期待される。

 

前回の開催となった2018年の上山田大会で優勝の渡邊鈴(イナーメ信濃山形)
直前の「福井国体」スクラッチに長野県代表として出場するも
レース中の集団落車に巻き込まれ大けがを負い緊急搬送
3か月後の上山田で優勝を果たし復活を果たした。

 

前回の開催となった2018年の上山田大会でシケインを飛び越える
砂子和久(長野銀行)2018-19年の最終戦で3部に優勝し昇格後
2部では今季が3シーズン目となる。今季は飯山での7位入賞が最高位。

 

 

 

男子U-17(U17クラス)

スタート時刻 10:20

 U-17は4名が出場予定。長野県からは今季からシクロクロスに参戦した田切 智裕(Bonne Chance/長野県登録)が出場。開幕戦3位・先月の飯山では5位と二戦連続での入賞を果たしている。また、この世代では幼少時から信州クロスのKids&ユースの顔として活躍した澤井千洋(SNEL/山梨県)野嵜然新(RACING TORQUE/東京都)と言ったおなじみの選手が飯山ラウンドに続き連続出場する。この世代はMTBの高橋翔選手なども含めタレントが厚く揃っており、これから日本のオフロード界を牽引してくれるゴールデンエイジ到来を予感させてくれる。

その中で、少し気になるのは、このサイトでもそのインタビューの受け答えを絶賛した野嵜選手。飯山シクロ、今年のMTBと直近の数戦を見ていて走りに少し「粗さ」を感じる。この感じる粗さがプラスに作用するのか?マイナスに作用するのか?は解らないものの、今後その走りがどう変わって行くのか注視したい。

 

来年は高校生となる田切智裕(ボンシャンス)
今後は長野県高校自転車界での活躍も期待される。

 

第1戦清里ラウンドで優勝の澤井千洋(SNEL)

 

 

男子壮年50歳+55歳+60の部(M50+55+60クラス)

スタート時刻 10:21

 

50歳の部

 男子マスターズ「50歳以上」は20名が出走。注目は地元の高見沢一彦(INFINITY/長野県登録)昨シーズンからマスターズへ転向して二年目。今大会は地元の期待を受ける。また同チームで前節3年ぶりの出場を果たした荒木健二(INFINITIY/長野県登録)にも注目したい。その他では、吉田基宏(松本エキノコックス/長野県登録)は今季初出場。金子直樹(イナーメCX)は前節の飯山に引き続き連続出場。跡部哲也(COGS NAGANO/長野県登録)は今大会デビュー戦となる。

 

今季信州クロス初登場となる吉田基宏(松本エキノコックス)

 

 

55歳の部

 男子マスターズ「50歳以上」は15名が出走予定。長野県からは、松本伸実(スワコレーシング/長野県登録)、平栗武博(COGS NAGANO)は今シーズン初登場。泉一成(テクニカルパートナーサイクリングチーム/長野県登録)等が出場を予定している。

 

2018年の上山田大会3位の平栗武博(COGS/長野県登録)
〔画像左〕

 

60歳の部

 男子マスターズ「60歳以上」は7名が出場、長野県が誇る大先輩方が今大会も登場する。今大会の最年長は69歳、長野県自転車界最年長選手であるお馴染みの茅野利秀(スワコレーシング/長野県登録)は長野県下最大のシクロクロスチームを率いながらも走り続けるプレイングマネージャー。今年も全日本選手権での活躍が期待される。同じく長野県内最大の自転車クラブチームであるイナーメ信濃山形の最年長選手である工藤耕司(イナーメ信濃山形/長野県登録)は今シーズン初登場となる。またこのカテゴリーでもおなじみの中村守伸(COGS NAGAON)、狩野土(黒姫和漢薬研究所/長野県登録)、佐藤稔(スワコレーシング/山梨県登録)などは前節に続いて連続出場となる。

 

今年も長野県最年長自転車選手として活躍が期待される茅野利秀(スワコレーシング)

 

 

県下最大の自転車チーム「イナーメ信濃山形」最年長
工藤耕司(Igname Cross)は今季初出場となる。

 

 

 

女子1部(CL1クラス)

スタート時刻 11:10

  今大会の女子1部は4名がエントリー。前節の飯山に引き続き太田まどか(Team轍屋/神奈川)、小田恵利花(無所属/東京都)が登場。また夏に白馬で開催される「白馬さのさかMTBサマーキャンプ」で講師も務め、MTB・トラック・ロード・シクロとマルチに活躍する中島瞳(弱虫ペダルサイクリングチーム/茨城県登録)が出場する。長野県では2018年・2019年の全日本シクロクロス女王の松本璃奈(RIDE MASHUN SPECIALIZED/長野県)が出走予定。

 

昨年の全日本シクロクロス女子ジュニアで準優勝の中島瞳(弱虫ペダルサイクリングチーム)

 

 

今年はMTBダウンヒル女子で全日本女王となった
松本璃奈(RIDE MASHUN SPECIALIZED/長野県登録

 

 

 

男子2部(C2クラス)

スタート時刻 11:12

 男子2部は20名が出走予定。長野県登録選手は古畑博志(スワコレーシング/長野県登録)、丸山兼児(CLAMP DEANIMA/長野県登録)、開幕戦でいきなり準優勝を果たし昇格の向井悠莉(スワコレーシング/長野県登録)が出場湯予定。

 

開幕戦から連続出場のベテラン古畑博志(スワコレーシング)
今季は第3戦の飯山ナイターで9位とシングル順位でフィニッシュしている。

 

 

男子壮年40歳+45歳の部(M40+M45クラス)

スタート時刻 11:13

 男子「40歳以上の部」「男子45歳以上の部」は、前日同様に12名がエントリー。長野県登録選手は2名が出走を予定している。昨年の全日本選手権マスターズ27位の小山力也(武田青果店Cycle Section/長野県登録)、同じく全日本マスターズ24位の中村秀典(COGS NAGANO/長野県登録)、また昨年の全日本選手権以来久しぶりに鈴木敦夫(松本エキノコックス/長野県登録)が出場予定。

 

前回2018年の上山田クロスでは4位と表彰台を逃している
鈴木敦夫(松本エキノコックス)は今大会表彰台を狙う。

 

 

男子1部(C1クラス)

スタート時刻 13:00

 男子1部レースは、25名が出走予定。注目の選手は二人!今年のマウンテンバイク全日本王者の沢田時(Team ブリヂストンサイクリング/滋賀県)が、昨年に続いてシクロクロスでも全日本王者を狙う、今まさに円熟期に突入しようとしている選手。もう一人は若干19歳で欧州のシクロクロスプロチームとこの夏に契約したU-23日本のエースである鈴木来人(Team S1NEO LOUDEAC/長野県登録)もU-23全日本王者の連覇を狙う。

 

 

今年のMTBショートトラック・クロスカントリーの全日本W王者の
沢田時(Team ブリヂストンサイクリング)
昨年に続き2年連続のシクロクロス全日本も手中に収め
2021年の全日本トリプルクラウンを狙う。

 

 

昨年自身初の全日本U-23シクロクロス王者を戴冠
今夏にフランスのプロシクロクロスチーム「S1NEO Loudeac」と契約した
鈴木来人(S1NEO Loudeac)
日本を代表するサイクリストとして世界での活躍が期待される。

 

 

その他の信州が誇る大ベテランが今大会もラインナップ。ミスター信州シクロクロス小坂正則(スワコレーシング/長野登録)、兼子博昭(スワコレーシング/長野登録)、丸山厚(BOMA/ROND CX TEAM 長野県登録)、松本駿(RIDE MASHUN SPECIALIZED/長野県登録)山田憲司(スワコレーシング/長野県登録)、また久しぶりに元信州大部長の高橋翔(#/新潟県登録)が出場する。その他ではこの1部カテゴリー最年長56歳の村田隆(テクニカルパートナーサイクリングチーム/長野県登録)が出走する。村田選手は今年、ロードの長野県大会・全日本選手権に出場するなどオンロード種目でも活躍が目立った。

 

信州クロスを長く牽引するベテラン3選手
〔左から:兼子・丸山厚・小坂正則〕

 

表彰台でのセルフィ―がトレードマークの高橋翔(#/新潟県登録)が
久しぶりに信州クロスに登場。かつて上山田クロスでは総務委員長を務め
コースレイアウトも行った。
〔画像左から:渡辺鈴・山田拓海・高橋翔〕

 

1部カテゴリー最年長の村田隆(テクニカルパートナーサイクリングチーム/長野県登録)
今年はロードレースの長野県大会・全日本選手権でも活躍した。

 

 

男子ジュニア(CJクラス)

スタート時刻 13:00

 カテゴリー1と混走となる、高校生クラス(U-19)にあたる「男子ジュニアクラス」は今大会も1名の予定。今年の全日本ジュニアで表彰台を狙う永野昇海(イナーメ信濃山形/神奈川登録)が出走予定。

 

今年はジュニアの部で再び全日本選手権の表彰台を狙う永野昇海(イナーメ信濃山形)

 

 

 

キッズ高学年+中学年+低学年(CK1+2クラス)

スタート時刻 15:40

 今大会、最後を飾る「キッズの部」には11名がエントリー。高学年はまさに2028年の長野国体の長野県高校代表となるターゲットエイジとして注目が集まる世代となる。毎回、熱戦を繰り広げてくれるKids達の走りに期待したい。先ずは、年内数少なくなった大会を友達と思い切り楽しむような走りを期待したい。

 

高学年

 高学年のエントリーは4名。低学年時から信州シクロクロスKidsを牽引する鈴木名人(Bonne Chance/長野県登録)は野辺山シクロクロスKidsで優勝を果たすなど好調。また、野辺山で体調不良ながらも完走を果たした近藤虎流(GRM/長野県登録)は、この秋からいち早くトラック競技をトレーニングに取り入れ競技場で黙々と練習している姿が非常に印象的だった。仲の良い二人の熱い走りを期待したい。また、マウンテンバイクから小坂柊矢(MTBクラブ安曇野)が初出場となる。

 

野辺山ではKidsの部で優勝を果たした鈴木名人(ボンシャンス/長野県登録)

 

美鈴湖自転車学校でトラック練習を取り入れ
宮﨑岳人長野県代表監督とトレーニングを行う近藤虎流(GRM/長野県登録)
11月最後の日曜日も黙々と周回練習している姿が印象的だった。

 

 

中学年

 中学年は4名の選手がエントリー。長野県では、美鈴湖自転車学校の湯原和(さんたけ/長野県登録)、田切琉聖(Bonne Chance/長野県登録)の2名が出走予定。地元千曲市の湯原選手はこれがデビュー戦となる。自転車学校においても抜群のボディコントロールと乗車テクニックが魅力の選手でデビュー戦の走りを期待したい。田切選手はこれが通算4戦目となり、今季は飯山の2daysで共に準優勝の好成績を残した。二人ともこの世代の代表選手として今後の成長が期待される。

 

美鈴湖自転車学校では卓越したボディコントロールで周囲を驚かす
地元千曲市の 湯原和(さんたけ/長野県登録)

 

田切琉聖(ボンシャンス)は今季既に2戦に出場
準優勝2回と好調をアピールしている。

 

低学年

 中学年は3名の選手がエントリー。長野県では地元の原慧人(無所属/長野県登録)が出場。今年から自転車学校に参加しているが、自転車学校の受講者でもイチ・二を争うほどの自転車好きが伺え、非常に熱心に自転車に打ち込む姿が印象的な選手。今回が自転車競技デビュー戦となる。同走には自転車学校の受講生も数多く、先ずはデビュー戦を思い切り楽しんで欲しい。

 

美鈴湖自転車学校の11月度表紙となった原慧人(無所属)は
今大会長野県出場選手最年少の7歳となる。

 

 

 

地元注目選手紹介

 

 

寺島京那(長野工業高1年)
戸倉上山田中学在学時には、2019年全日本選手権ロードタイムトライアルに出場
2年近いブランクを経て今年の秋から自転車競技に復帰
かつての古豪である「長野工業高校」を一人牽引する。
【カテゴリー4出場予定】

 

 

 


 

 

金児敏之(NTCCC/長野県登録
千曲市のお隣「川中島」にあるオートバイ店のバイクチームで
全日本スーパーモト選手権などにも参戦するオートバイのトップ選手。
自転車はトレーニングの一環だったそうだが
毎年、北信で行われるロードとシクロクロスの大会に参戦する。
オートバイのトップ選手は自転車でも速い!
【カテゴリー4出場予定】

 

 


 

高見沢一彦(CYCLE INFINITY/長野県登録
長野市のクラブ「INFINITY」に所属するマスターズ選手
お仕事のフィールドが千曲市ということもあり今回ピックアップ
今年もここまで信州クロス全戦出場に加え、先週の前橋にも参戦した。
【マスターズ50出場予定】

 

 

地元のおススメ「美味しい物」・「温泉」情報

 

おしぼりうどん・蕎麦

 今回も毎度の小話を一つ… 

 この地域は別名「さらしな(更級)の里」とも呼ばれます。そうですね東京でいう永坂更科の「さらしな」(蕎麦)ですね。永坂更科は1798年創業なので既にその頃からこの地方が蕎麦の名産地だったことが伺えます。また、それから遡ること約100年前、松尾芭蕉が奥の細道に旅立つ前年に千曲市の姨捨を訪れた「更科紀行」の中に出て来るのですが… 『身に染みて大根からし秋の風』という句を残します。芭蕉が食したのが現在の「おしぼりうどん」だったのか?は研究者の中で意見が分かれるところですが…

この地方の名物は、江戸の昔から「蕎麦」と「辛み大根」(ねずみ大根)だったことが伺えます。

そんな江戸時代ですが、海から遠い信州ではまだ鰹節が手に入りにくく、蕎麦は大根のおろし汁に味噌を溶かして食べるという文化が主流だったと言われます。こうした食べ方は県内各地に残っていますが、この辺りの辛み大根は「ねずみ大根」と呼ばれ、隣の坂城町ではおしぼりうどんとして今日までその文化が残っています。更級地域である上山田では今日その名残を残す「おしぼり蕎麦」を温泉街の飲食店で頂くことが出来ます。県外の方は信州の新そばと共に初冬の味覚をお楽しみください。

なお、「ねずみ大根」は地域のスーパーや直売所・道の駅などでも普通に販売しているので、是非味噌と大根をお土産にご自宅でもお試しください。

 

日帰り温泉施設瑞祥のおしぼり蕎麦。

 

【サイクリング長野のおススメは↓こちら】

 

 

 

1枚のポスターと復興までの物語…

 

 

 ここに1枚の書きかけのポスターがあります。

これは、2019年の夏に信州大学自転車競技部の

マネージャーさんが書いてくれた「上山田シクロクロス2019」を

告知するポスターの原案です。

 

クリックすると大きくなります。

 

この年は、それまで長年大会を

オーガナイズをしていた信州大学自転車競技部が

10年以上続いた伝統の「上山田クロス」を

新しいカタチで開催するために

当時の大会総務委員長だった庄田愛子選手を

中心に様々な企画を準備をしていました。

 

 

それは…

 

 

大学内の各サークル等とタイアップして

信州クロス上山田ラウンドのブランドを確立するという

新しい取り組みで、様々なイベント・グッズ販売を計画。

 

 

信大ブランドとのコラボレーションの他、

長野県等とのコラボレーションも決まりつつ

それらの新たな企画を携えて

地元「さらしなの里サイクリング推進委員会」の

タイラーリンチさんに開催の御挨拶に出向きます。

 

 

その際に、タイラーさんは快く大学生達への

支援を約束してくれました。

 

 

これにより推進委員会・温泉の旅館組合さんと

共に2019年の新たな上山田シクロクロスが準備され

このポスターを旗印に、夏過ぎには

地元の鉄道会社さんの協力も得て、駅を中心に市内の

配布場所なども次々に決まり掲載準備も万端でした。

そうした新たな計画が着々と進む中…

 

 

 

2019年10月13日

台風19号災害

 

 

 

台風から3日後の万葉スポーツエリアの様子
公園が無くなり、全てが河原になってしまった…

 

 

会場の萬葉スポーツエリアは甚大な被害を受け

今までお馴染みだった風景は一転してしまいました。

あの時、直ぐにレポートを書きましたが

この日の記事は、衝撃をもって全国のサイクリストの皆さんに伝わり

書いて2時間ほどで1000件以上のアクセスをもらいました。 

 

 

本当に災害直後は、あのレポートの中の想いが全てで

今もあの時の気持ちと

あのメンバーで開催出来なかったことは大きな心残りです。

 

 

そして、同時に突き付けられたのは

「上山田クロスの復興」という難題です。

それからというもの「復興への道」が始まります。

 

 

12月には、地元の新聞が萬葉スポーツ公園を救うための
野球連盟の取り組みを大きく報じる。
自転車界は信州クロスで募金を集めて千曲市・飯山市などの被災地に義援金を贈る。
サイクリング長野でも返礼品としてステッカーを作成。

 

 

 

 

年が明けて2020年の課題は

萬葉スポーツエリアの代替地を探すこと…

 

 

これは、美鈴湖自転車学校のコーチでもあり

千曲市在住の湯原コーチや

地元活用推進委員会のタイラー・リンチさん等と

冬の寒い日も、夏の暑い日も代替地を探しました。

自分は夏の山の中で倒れてご迷惑をおかけしました…

 

 

 

2020年さくらの花が咲くころの萬葉スポーツ公園の様子
寒い中でも湯原コーチや、タイラーさんが下見を続けてくれた。

 

 

なかなか代替地が見つからないなかで

夏に初めて千曲市の自転車関係の会議へ

「上山田クロス」開催の挨拶に行きます。

そこが、様々なターニングポイントとなります。

 

 

今でも千曲市に初めて挨拶に行った時のことを良く覚えています。

それは、信州クロス上山田ラウンドは

お世辞にも決して歓迎されていた訳では無かったこと。 

(2021年発行の千曲市自転車活用推進計画書にも一切の記載が無い)

 

 

 

会議に出向いた際に…

 

 

我々はあなた達(上山田クロス)のことを知らない!

自転車の人達は、自分達が乗って楽しいだけ、何時もそこで話しが終わってしまう!!

自転車業界は、自分達が何をやっているのかを

先ずは、告知やアピールすることが先決ではないのか?? 

 

 

正直、自分もですが、学生たちは

本当に悔しい想いをしたと思います。

それは、我ら自転車界の立ち位置を

我々自身が知る機会であると共に

今思えば、次への試練だったかも知れません。

 

 

そうした中でも、

 

 

推進委員会のタイラーさんを始め、

カフェ自転車屋さん、ドミトリーのなからやさん達が

非常に温かく声い声をかけて下さいました。 

 

 

しかし、今度は新型コロナウイルスの感染再拡大が起こります。

世間の状況もさることながら、信州大学は部活動・対外活動の禁止となり

試合にさえ参加が不可能となってしまいます。 

 

 

また、萬葉スポーツ公園の復興計画が発表され

冬季の渇水期を利用して工事を行うとの発表がされ 

2020年の開催も断念となり2年連続中止が決定しました… 

 

 

明けて2021年は、新年から新型コロナの感染が再拡大

それでも、初夏と秋に再度、萬葉スポーツ公園状況を鑑みて

千曲市からも新たな場所を提案してもらったものの

信州大学のコロナ感染対策に対する事情もあり

信州大学による大会の運営は断念せざるを得ないかたちとなりました。

 

 

そして、CCM実行委員会は地元の北信のチームである

COGSを主催とすることを発表し、これまで

携わって下さった、湯原コーチやタイラーさん達

地元の人達が後を引き継いでくれ、3年ぶりに開催されます。 

 

 

 

 

何時も白球を追っている萬葉スポーツパークの野球少年たちは
災害を乗り越え、先月長野県大会で優勝を果たした。

 

 

いまこうして振り返ってみると

本当に色々なことがあったなと思います。 

 

 

今回の復興は、信州自転車界の悲願だったと思います。

 

 

今回の上山田復興には

本当に若者達が背景で頑張ってくれたこと。

そして、若者たちがこれからの自転車界の可能性を

示してくれたことを書き留めておきたいと思います。

 

 

 

《復興へ!Ride with One Soul!》

 

 

 

皆さんまだ持ってますか?「信州クロス台風19号災害チャリティ募金」の返礼品に作った
ステッカー「Ride with One Soul!」我ながら何だか凄く懐かしい…
先週、北信の某お店に行った際に、お店玄関に未だに貼ってくれてありました。
本当に今週復興することが感慨深い…

 

 

という訳で、いよいよ

上山田が復興します!

本当に長い長い道のりでした。

 

関係者・選手の皆さんは

ご存じのとおり

今年、自分は飯山をもって

シクロクロスの一線からは

退いたのですが、

上山田の皆さんと

千曲市の皆さんには

この2年間本当にお世話になりました。

今思えば、時に強いことも言い

嫌な想いもさせてしまったと思います。

 

ただ、こうして地元の人が

自らの手でレースを開催する

そして、それが復興大会というのは

本当に素晴らしいことだと思います。

これから末永く大会が続いて行くことを

心より願います。

 

そして、それ以上に敬意を表したいのが

この10年間、上山田クロスを

運営し続けた信州大学自転車競技部の皆さんです。

 

また何時か、違うカタチで

長野県に、学生がアイディアを持ち寄り

運営する自転車の大会が生まれることを

切に願っています。

 

さぁいよいよ復興の時です!

携わる方全てにとって

良い週末となることを祈っています。

 

 

2019年のあの時、日の目を見ることが無かった上山田クロスのポスターをいま…
携わってくれた多くの学生さん達に心より御礼を申し上げます。

 

関連LINK

信州シクロクロス(シクロクロスミーティング公式HP)

日本シクロクロス競技者主催協会(AJOCC)

千曲市観光局(公式HP)

戸倉上山田温泉(千曲市観光局)

科野さらしなの里サイクリング推進委員会

長野県自転車競技連盟(公式)



 

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