〔レポート〕今季初開催「2021年 第1回長野県自転車競技強化合同合宿」(練習会)の2日間の様子。

「令和6年 能登半島地震」で被災された全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。度重なる報道を見ていると本当に圧し潰されるような感情が去来します。特に一昨年お世話になった能登島コミュニティセンターが避難所になっているとのこと…。いまこの時点で出来ることは多くありませんが、当サイトも皆様の御心に寄り添い、皆様と共にありたいと思っております。どなた様も引き続き余震が続いておりますので、先ずはくれぐれも安全にお過ごしください。〔1月5日〕 

2021長野県自転車競技強化合同合宿(練習会)レポート

 

 5月8日(土)・9日(日)の両日、今年度最初となる

2021年第1回長野県自転車競技合同合宿(合同練習会)が

松本市の美鈴湖自転車競技場で開催された。

今回は、新型コロナウイルスの影響もあり合宿では無く

各自が自宅から通う「合同練習」というかたちで開催され

中学生からマスターズ、アマ・プロ問わず約20名が参加した。

 

 

 

合同練習1日目

 

会場に一番乗りのマスターズ小林英樹(COGS NAGANO)
65歳を越えてなお誰よりも早く会場に入り、積極的に練習を行う。
自分も8時30分前には会場入りしたが、小林選手より若いのに
小林選手より遅かったことは我ながら恥ずかしいこと…
特に9時集合と言われ、何時も9時にようやく集まり始める
高校生達は小林選手の姿勢から何を学んでいるのか?個人的に何時も気になる。

 

今回は美鈴湖自転車学校&美鈴湖ベロクラブの中高生に加えて
松本工業高校自転車競技部の新入生6名も練習に加わった。

 

長野県少年代表候補選手達は宮﨑監督の先導の元バイクペーサー練習を行う。
加科(松本工)・中島壮琉(松商)の両エースは月末の
インターハイ長野県予選へ向けて調整練習を行う。

 

昨年のJr五輪杯4位の山田愛太(ProRide/白馬中3年)
今年はU-17へクラスが上がり、全国の高校生選手達に挑戦する

 

松本トラックで念願のデビューを果たしたの平山なつみ(松本工2年)
県内唯一の女子高校自転車選手として、先ずは北信越大会出場を目指す。

 

今回最年少参加者の小林洋平(信州大付属中1年)には
信州大学OBの北澤竜太郎(イナーメ信濃山形)が
自転車学校に続きエスコートする。

 

昨年からアルペンスキーの夏場の練習にトラック競技を取り入れた
手銭利玖は日本ウェルネス長野高校に進学。
3月に行われた「高松宮杯 西日本アルペンスキー選手権」では回転で優勝を果たしており
今年もスキーと自転車の二刀流での活躍が期待される。
〔画像先頭〕

 

昨秋から自転車学校でピスト競技を始め松本トラックで県内唯一の
新高校1年生としてデビュー戦を果たした児玉空広(上田千曲高1年)
本人曰く、デビュー戦の結果に不甲斐なさを感じ
今回は終始積極的にトレーニングを行っていた。

 

今回初日の講師として参加の小峰烈選手(日本競輪選手会)の話しを聞く少年選手達
美鈴湖自転車学校の講師としてもお馴染みだが、今回はより実戦に近い講義を受ける。

 

成年チームは、U-23シクロクロス全日本王者の鈴木来人(ボンシャンスACA)
先日の松本トラックでも活躍の山浦秀明(松本大)などが参加。

 

松本工高出身の渡辺鈴(イナーメ信濃山形)が後輩の小松篤史(松本工2年)を牽引する。

 

5月1日に競輪デビューを果たした堀江省吾(日本競輪選手会)も練習を行い
若い選手達にアドバイスや指導を行った。

 

午後は曇りながらもハードなトレーニングが続いた。
それでも田中(塩田中)・山田愛太(白馬中)の
中学生コンビは精力的に練習を行っていた。

 

当初は15時終了の予定だったが、選手達の非常に熱心なトレーニングで
結局解散は17時近くとなった。最後に、小峰選手・堀江選手・宮﨑監督から
各アドバイスをもらい初日は解散となった。

 

 

合同練習2日目

 

2日目は、湯原コーチ・金原コーチも加わりスタートの練習から開始され
先ずは松本工業の新入生にスタートの指導を行う。

 

2日目は長野県高校代表チームの椿監督も加わった。
新入生の藤松選手(松本工1年)にとっては、初めての練習となる。

 

先週行われた「松本トラック」に初出場したマスターズの河野仁(美鈴湖ベロクラブ)も
2日目から合同練習に参加、前大会でフライングを取られたスタートの練習を念入りに行っていた。

 

成年チームは団体走の練習を中心に強度の高いトレーニングを行う。
先頭をひくのはU-23シクロクロス全日本チャンピョンの鈴木来人(ボンシャンスACA)

 

お昼には、小山大登(エクセラン高3年)と児玉空広(上田千曲高1年)が
スプリント勝負を行い、合宿を大いに盛り上げた。
勝負は小山が上級生の貫禄を見せて1本勝ちをおさめた。

 

成年短距離チームは、5月1日に競輪デビューを果たした堀江省吾(日本競輪選手会)が
自ら先頭を牽引して後輩達のペーサーを行った。
堀江選手の走りは競輪養成所の1年で非常に進化しており
後輩たちにとっては強度の高い練習となった。

 

成年中長距離チームはマディソンなどの練習も行った。

 

少年チームは午後の練習でケイリンの模擬レースを行った
ここでは、小山大登(エクセラン高3年)と山田愛太(ProRide/白馬中3年)が
マッチアップし、先に先輩の小山が1着をとると、2本目は山田愛太が1着を取り返すという
練習ながらも白熱した模擬レースが行われ2日間の合同練習が終了した。

 

練習終了後に、湯原コーチの所へアドバイスを求めに行く
加科爽人(松本工高3年)と小松篤史(松本工高2年)共に
今年の長野県高校代表チームを牽引するWエーススプリンターは
練習後に熱心に湯原コーチに練習方法を聞いていたのが印象的だった。

 

 

 

合同練習を振り返って

 

 

 

 今年第1回目の強化合宿でしたが、新型コロナのため全員が「通い」で開催となりました。

そんな中でも、プロアマ問わず、中学生からマスターズ選手まで幅広い選手が集まり

近年稀にみる活気ある合宿(合同練習会)となりました。

 

こうした質の高い練習が行えた背景としては

この2年間の「美鈴湖自転車学校」の開催が大きく

中学生と高校新1年生の参加者が増えたことが大きな要因と考えられます。

 

また、競輪の堀江省吾選手、シクロクロスの鈴木来人選手のような

プロ選手が積極的に練習に参加し、中高生に様々なアドバイスをして下さったことも

質の高い練習が出来た要因で、プロ選手やベテラン選手の皆さんには

心より厚く御礼を申し上げます。

 

その他にも、合宿(合同練習)を通じて、普段離れている中高生達に

横の繋がりが生まれ始め「ライバル関係」と「友情」を築き始めてくれたことは

これからの未来を見据えても非常に大きな成果だったと思っています。  

 

選手を育成・強化する側が得た収穫も大きく

山田愛太(白馬中3年)・手銭利玖(日本ウェルネス長野高1年)は

スキーの選手、田中駿埜(塩田中2年)は陸上の選手として全国大会で活躍しています。

今後、他競技からトレーニングや競技者として自転車の門を叩く人材をどう育成して行くか?

指導者にとっても非常に良い課題を得た合宿となりました。

 

6月は大会の影響で26日・27日の両日を予定しています。

コロナの影響で、今後のことはまだ未定ですが

改めて情報が入り次第皆様にお伝えします。

 

 

 

 

 

今後について

 

 昨年末の自転車学校や、今回の会場で

参加者・保護者の方にお話しましたが

各年代の大まかな目標大会は以下の通りです。

 

長野県大会トラック競技
2021年5月29日(土)30日(火)

 

5月11日現在、大会概要・募集要項が発表されていませんが

この大会が、国体・インターハイ予選となり

県代表選手(強化選手)の選考会となります。 

高校生はここで成績を残せないと北信越へ進めません。

 

中学生・マスターズ選手にとっても、この大会の記録が 

ジュニアオリンピック、日本マスターズゲームなどの

参加標準記録への挑戦の場となります。

非常に大きな大会となりますので、月末へ向けて

各選手がトレーニングに励んでもらい

一人でも多くの選手が全国大会へ挑戦してもらえればと思います。

 

2019年北信越大会長野県代表

 


 

昨年2020年のジュニア五輪に出場した山田愛太と中島壮琉
山田愛太は初出場で4位入賞を果たした。

 


 

 

昨年2019年のマスターズ長野県選手団
出場者全員が入賞を果たした。

 

 

以上、第1回の合宿のレポートでした。

プロアマ合同、中学生からマスターズと

幅広い年代で行われた合同練習でしたが

非常に質の高い良い練習会になったと思います。

今後、各年代の選手が

全国の舞台を目指します。

県サイクリストの皆様には

長野県選手に温かいご声援のほど

宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

関連LINK

長野県自転車競技連盟

三重とこわか国体