〔レポート〕長野県自転車競技連盟主催「第6回美鈴湖自転車学校2020」冬季フィジカルトレーニング講座Ⅱ。

「令和6年 能登半島地震」で被災された全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。度重なる報道を見ていると本当に圧し潰されるような感情が去来します。特に一昨年お世話になった能登島コミュニティセンターが避難所になっているとのこと…。いまこの時点で出来ることは多くありませんが、当サイトも皆様の御心に寄り添い、皆様と共にありたいと思っております。どなた様も引き続き余震が続いておりますので、先ずはくれぐれも安全にお過ごしください。〔1月5日〕 

「第5回美鈴湖自転車学校2020」冬季トレーニング講座開催Ⅱ

 

2020年12月13日(日)、松本市美鈴湖自転車競技場にて

自転車選手・自転車愛好家を対象とした、冬季トレーニング講座の

第2回を開催致しました。今回も初心者選手からマスターズ選手まで

およそ15名が参加。長野県代表チームのフィジカルコーチである

理学療法士の両角淳平コーチ(赤津整形外科医院)による

冬季期間中のトレーニング方法。

午後は、お馴染み長野県自転車チームコーチの

湯原正行コーチに、冬季期間の練習プランの作成方法などを教わりました。

 

 

 

 

第6回自転車学校 午前の部

 

 

担当:両角淳平(長野県自転車代表フィジカルコーチ/赤津整形外科医院)

 

午前の部 講義内容

 

 自転車競技の上達に向けて

 ◇ペダリングとは
  ペダリングパワー(W)=力(トルク)×速度(回転数/rpm)

 ◇筋力と回転数を高めるにはどうしたら良いか?
  股関節と膝関節について

 ◇ペダリングの筋活動についての一般的な知識
  ・ペダリングと筋力の関係性
  ・距離別の特性について
  ・自転車選手における筋の形態的特徴と
   自転車エルゴメーターのパワー発揮能力との関係

 ◇乗車フォームについて
  ・スポーツ生理学からみる理想的なフォームについて。

 ◇フォームとペダリングで使う筋の関係
  ・一流選手はどこの筋肉を主に使っているのか?
  ・なぜその筋肉が発達しているか?

 ◇トレーニングのポイント
  ・フォームが正しければ、必要な筋は強化される。
  ・ペダリングに必要なそれぞれの筋を連動させる。
  ・体幹と下肢の筋を連動させる。

 ◇トレーニング
  ・脊柱~肩甲骨~骨盤
  ・脊柱起立筋と肩甲帯
  ・腹斜筋と大腰筋
  ・腹筋と殿筋、内転筋
  ・内転筋とハムストリングス
  ・ハムストリングと内側広筋・外側広筋
  ・腹斜筋と腹圧
  ・ダイナミック・スクワット
  ・ランジ

 

 

 

 前回に続いての、自転車に乗らないトレーニング方法ですが

今回は、長野県代表チームの中長距離のエース小出樹選手(京産大)と

短距離のエース堀江省吾選手(競輪選手養成所)の二人の

筋電図を見ながら、中長距離選手と、短距離選手の

使っている筋肉の違い、ペダリング中にどこの筋肉を使っているのか?など

かなり専門的な講習から開始され、前回に続き

ただ一つの筋肉を鍛えるだけでなく、自転車に必要な筋肉とはどこか?

その筋肉と身体のパーツのどこが連動しているのか??

自転車に必要な筋力を連動してトレーニングする方法を教わりました。

 

 

先ずは、長野県の中長距離のエース小出と、短距離のエース堀江の
筋電図を見ながら、中長距離選手と短距離選手の使っている筋肉の
違いを図で見ながら、、どこを意識してトレーニングを行うか?学ぶ。

 

今回も静的・動的ストレッチを行い、自分の身体のバランスや可動域を知る。
講義を受けるのは、河野・山田学の両マスターズ選手。

 

腹筋と言っても単に腹部の筋肉を強化するだけでなく
自転車を漕ぐ上で必要な身体のパーツと連動したトレーニングを行う。
中学生の臼倉選手(鎌田中)をモデルに指導を行う両角淳平コーチ。

先ずはトレーニングでは無く、トレーニングを行う上でのフォームと
このトレーニングが身体のどこに作用しているのか?を学ぶ。

 

前週の全日本シクロクロスU-23で日本王者となった鈴木来人(ボンシャンスACA)に
下肢トレーニングを指導する両角淳平コーチ

 

前回同様に「身体のバランス」を意識しながらトレーニングを行う。

 

今回はマスターズのトライアスロン選手の方々もご参加頂いた。
トライアスロンにおいてバイクの重要性が高まっている中で
引き続き県トライアスロン連盟とも協力して行きたい。

 

「正しいスクワット」とは何か?基本となるスクワットのフォームを指導する両角コーチ

外に出て「動的スクワット」「動的ランジ」の準備を行う。

 

負荷の高い「動的ランジ」を行う。先頭の中学1年の臼倉充哉(鎌田中)に続き
高校生の小山(エクセラン高)、マスターズの河野選手が続く。

 

U-23の橋本嶺登選手(長野大)、美鈴湖自転車競技場管理人の成川さんが続く。

 

 

 

第6回自転車学校 午後の部

 

担当:湯原正行(長野県自転車代表コーチ/長野県自転車競技連盟強化委員)

 

午後の部 Ⅰ 講義内容

 

 オフトレ? 目標!計画!実戦! ~計画的トレーニングの実戦~

 ◇自転車競技で成功するための要素
  ・目標を明確にして正しい努力を行う
  ・現状把握、ルール、会場、ライバルの情報収集
  ・身体的能力の向上
  ・技術の向上
  ・準備→トレーニング→栄養摂取→サイクルを回す
  ・習慣を作り集中力のコントロール
  ・踏み出す勇気、やり切る勇気、止める勇気、待つ勇気
  ・競技にかける気持ち
  ・運とは…

 

 ◇年齢期に合わせた冬のトレーニング
  ・小学生のトレーニング
  ・中学生のトレーニング
  ・高校生のトレーニング
  ・大学生のトレーニング
   ・社会人のトレーニング

 ◇ローラーを活用したインドアトレーニング
  ・ローラーの種類によるトレーニング効果の違い
  ・3本ローラー

  ・固定ローラー(ローラー押し当て・ダイレクトドライブ)
  ・固定ローラー(自重押し当てタイプ)
  ・パワーマックスやワットバイク

 ◇各種インドアトレーニングのトレーニングメニュー事例

 ◇目標設定から始めるトレーニング計画
  ・来期の目標は何か?
   種目は?勝負レースは何月何日?ライバルとの勝負?タイム??

 ◇目標設定からのトレーニング計画の基本
  ・基本の7週間ワンクール法(7週間をどう分けて?何をするか??)
  ・コンディションのピーキングに関する考え方
  ・1週間のトレーニング事例

 ◇計画的トレーニングで成果を挙げるコツとは…
  ・トレーニングを完遂するために…
  ・トレーニングの質をあげるために…
  ・罪悪感を持たないこと、積極的な休養とは?

 

 

 

担当:横沢英剛(美鈴湖自転車学校マネージャー/長野県自転車競技連盟強化委員)

 

午後の部 Ⅱ 講義内容

 

 長野県自転車競技 Strive for Victory ~勝利の為に~プロジェクトについて

 ◇2021年の各年齢別カテゴリーについて
  U-15、U-17、ジュニア、高校生、マスターズの年齢区分の説明

 ◇2021年の各年代の目標大会について
  ・松本トラックサイクルレース(4月末~5月上旬の予定)
  ・長野県大会-国体・インハイ・Jr.五輪予選-(トラック5月末/ロード6月中旬予定)
  ・北信越大会-インターハイ最終予選-(6月中旬予定)
  ・インターハイ(7月中旬)
  ・ジュニア五輪(未定)
  ・三重国体(9月予定)
  ・スポーツマスターズ(9月予定)

 ◇各大会出場権・入賞条件について
  ・出場標準タイム
  ・各全国大会での入賞タイム(予選通過/表彰台タイム)

 ◇長野県代表チーム選考について
  ・長野県代表に選出されるには?
  ・強化合宿について
  ・長野県代表派遣レースについて
   山梨県大会、全国都道府県大会、国体、中部8県対抗戦他

 ◇目標に向けて…

 

 

 

午後は「トレーニングプラン」のたてかた、目標を決めてそれをどう続けるか?
湯原コーチによる具体的な指導が行われた。

 

講義を受けるマスターズの河野選手と、U-15 の山田愛太(白馬中)選手。

 

前週に全日本MTBショートトラック・エリミ選手権に出場した
U-23の橋本嶺登選手(長野大)と鈴木来人(ボンシャンスACA)の
昨年の長野県代表強化選手も講義を受けた。

 

講師・スタッフ紹介

 

 

 

 

両角 淳平(赤津整形外科医院)

 長野県代表自転車チームのフィジカルコーチで、主に国体代表チームを担当。理学療法士として幅広い見地から選手にアドバイスを行う。前週の両角コーチと共に、ここ数年の小出樹選手(現京産大)、堀江省吾選手(現競輪選手養成所)等の入賞・長野県代表の躍進に大きく貢献。長野県代表選手からの信頼も厚い。今回初めて美鈴湖自転車学校にも参加して頂いた。

 ※長野県代表チームフィジカルコーチ
 

 

 

 

 

湯原正行(長野県代表コーチ)

 選手として長野県代表として活躍。2001年には「スプリント」で日本ランキング1位となる。現在は長野県国体代表のコーチとしても活躍。近年は若手強化の他、「育成」・「人材発掘」にも力を入れる。自らの体験を基にしたロジカルな指導理論と、卓越したバイクスキルは受講者の最高のお手本となる。

※日本体育協会公認コーチ
※長野県自転車競技連盟強化委員

 

 

宮﨑 岳人(長野県代表チーム監督)

 第51期競輪選手として活躍、引退後に長野県代表自転車チームの総監督ならびに、長野県自転車競技連盟強化委員長に就任。2018年福井国体では2名の入賞者、2019年の茨城国体では準優勝者1名を生み、ここ数年の長野県代表チームの活躍を牽引している。今年から長野県連盟主催のトラッククラブチーム「美鈴湖ベロクラブ」を立ち上げ、県自転車競技の底辺拡大と育成を行う。

 ※長野県代表チーム総監督
 ※長野県自転車競技連盟 強化委員長

 

 

 

 

サイクリング長野より

 

 前週に引き続き、2020年12月に2回の

冬季トレーニング講座を行いました。

第一回では、よりよいトレーニングを行う為に

・身体の左右のバランスを感じ、整える
・身体の軸を感じて、整える

と云う、基礎に続いて

今回はさらに踏み込んで

自転車を行う上で使う筋肉とトレーニング方法。

また、トレーニング計画の立て方や

それをどう実践して行くのか?と云う

メンタル部分での講習会を行いました。

受講生の皆さんは、是非ここで学んだことを

この冬に実戦してみて下さい。

来春のタイムが飛躍的に向上するはずです。

今後もこうした講習を定期的に行って行く予定ですので

是非一般のサイクリストの方も

奮ってご参加頂ければと思います。

 

 

 

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