〔レポート〕国道292号線を完全封鎖!「第1回志賀高原ヒルクライム」悲願の初開催!!

「令和6年 能登半島地震」で被災された全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。度重なる報道を見ていると本当に圧し潰されるような感情が去来します。特に一昨年お世話になった能登島コミュニティセンターが避難所になっているとのこと…。いまこの時点で出来ることは多くありませんが、当サイトも皆様の御心に寄り添い、皆様と共にありたいと思っております。どなた様も引き続き余震が続いておりますので、先ずはくれぐれも安全にお過ごしください。〔1月5日〕 

 

「第1回志賀高原ヒルクライム」悲願の初開催!

 

 

 という訳で、2020年に第1回開催がコロナの影響で2年間延期となり

悲願の初開催を目指した「第1回志賀高原ヒルクライム」が

ついに2022年9月11日㈰に開催。

 

国道292号線、国内国道最高地点2,172m渋峠山頂を目指し

約700人のサイクリストが記念すべき第1回大会に参加した。

 

今回は大会の前々日に、関係者の方から

直接お電話を頂き、急遽スケジュールを変更して

当サイトも取材に行って来ました。

 

どちらかと言えば、現在の当サイトは

観るスポーツとして自転車競技を重視しており

ヒルクライムのようなサイクリングイベントに関しては

地元上田市のイベント以外はあまりご縁が無いのですが

 

最近はもう、競技の殺伐とした雰囲気に

心から辟易していたなかで、

そうした競走の世界から離れて

のんびりと・笑顔の絶えない楽しい

自転車イベントを楽しむことが出来ました。

以下レポートです!

 

 

 

 

 

シガヒルレポート

 

 

 前日の土曜日、昼間は「長野県代表強化合宿

夕方から小中学生・壮年選手の長野県育成チーム練習

サタデーナイトVELOクラブ」に行っていて帰宅したのが22時過ぎ。

それから記事を書いて、早朝5時の交通規制を考慮して

26時には上田市を出発しました。

 

 

深夜に菅平を越えたのですが、とにかく「真っ暗で怖かった」。

さらに気温も14℃って… 

何かもう徹夜の異様なテンションで2時間半近くかかって会場へ。

 

 

それでも、4時半過ぎにも関わらず

もう暗闇の中に沢山のボランティアの方がいて… 

国道292号を前面封鎖することがどれほど大変か?

改めて痛感しました。

 

 

到着直後は志賀高原も寒くて

震えながら夜が明けるのをまったのですが

TD(テクニカル・デレゲート)の方や

関東から来られたモト・コミッセールの方々へ

御挨拶が終わる頃にはすっかり明るくなってきました。

 

 

レース(競技大会)と違い、参加者がスタートゲート前で記念撮影!
何だか自分が昔参加したホノルルマラソンのような、皆がこれから
「1日楽しむぞ!」と云う雰囲気が何時もの殺伐とした競技会と違って
こちらも凄く楽しく感じた。

 

ノリノリの山ノ内町の町長と志賀高原観光協会長さん
これもレースだと、首長さんもピストルを鳴らすのに緊張するのだが
二人ともリラックスして…何だかこのゆるい雰囲気がとても心地良かった。

 

今回は年齢順などでは無く、タイム自己申告制でスタート順が決まる。
スタート・下山もおよそ70人~100人を一つのグループとして
7グループでスタート・下山を行った。
(つまり参加者は600人強から700人が参加した)

 

記念すべき第1回志賀高原ヒルクライム第1グループがスタートする。

 

スタートと同時に登り区間が始まる。

 

参加者が約600人強。1グループが約100名程度ということで
スタートを待つ選手で選手待機所の駐車場は混雑が見られた。
ある参加者のレポートを見たが、トイレの不足は確かに来年への課題かも知れない。

 

第一グループが出発してから最終グループは
30分以上待たされるのだが
そこは競技と違い、参加者の皆さんは非常に冷静で
淡々と自分の出走時間を待っているのが印象的だった。

 

先行グループがスタートすると、次のグループ(約100名)がスタートする。
スタートを待つ第3グループの参加者達。

 

サイクリングイベントということで普段なかなか見ないユニフォーム(チーム)が
多かったが、地元チームとして唯一?サイクルインフィニティ(長野市)が参加していた。
最近ご無沙汰だが、インフィニティの轟総帥も元気にスタートして行った。

 

緩やかに長い坂を上る参加者たち。ダラダラ長い登りが参加者の脚を削って行く。

 

最初はある程度、集団で走っているのだが
徐々に集団が縦長になり、一人一人が自分自身と
戦って行く時間になって行く。

 

一人になっても、参加者の多くの方が楽しそうに
明るく坂を登って行く…
それが競技とは違ったサイクリングイベントの醍醐味だと
改めて痛感した。

 

ロードバイクだけでなく、小径車やフラットバー(クロスバイク)
その他、おもいおもいの愛車で坂を駆け上がって行く。

 

長野県内で女性の自転車競技者(ロード・トラック・MTB・シクロ)は
本当に数える程(10数名)しかいないが
今回のサイクリングイベントには多くの女性の方が
楽しそうに参加していたのが非常に印象的であり
これから先の女性の競技人口増加へ希望を持つことが出来た。

 

 

全選手のスタートを見送る途中で

お姉さんが変速機(ディレイラー)のメカトラブルを起こしていて

駆け寄って助けました。

 

 

何か自分も、本当に自転車のド・素人ですし

正直、メカとしての自転車に全く興味が無いのですが…

 

 

 

颯爽とメカトラを治す… トラ退治っぷり。

 

 

不思議と起こり得るトラブルとかが予想出来て

気持ちよりも身体が勝手に動いたんですよね。

自転車やっていて初めて「俺って役に立ってる!」と思いました。

※これ前日の県強化合宿のメンバーに言ったらたまげますよ!
 俺、メカとか一番使えない奴なので…

 

 

お姉さんに「ありがとうございます…ありがとうございます…」と言われて

俺にも自転車やっていて「苦情」「クレーム」以外の言葉を

かけてくれる人っているんだなぁ…

このサイトは、長野県自転車界の嫌われ者だし

それが役割だから仕方ないのだけれど

「怒り」とか「憎しみ」をぶつけてくるのでは無く

俺に対して本当に心から感謝してくれる人っているんだなぁ…って

少し心が温かくなりました。

 

 

そして、もう一つ…

 

 

自分も自転車界でかなり様々なことを経験してきて

そんな中で、気づいたら自転車界でそれなりに成長してるんだな…

とちょっと自転車に対して自信が持てました。

 

 

 

その後ですが…

 

 

ちょっと運営のほうを見せてもらいました。

思ったのですが、やはり第1回ということもあり 

現場は大苦戦ですよね。 

※それでもイレギュラー無くスムーズだったと思います。

 

 

自分はもう毎週、自転車の現場にいるので

色々と見て来てるのですが、それ故に

全てにおいて初々しさを感じました。

 

 

例えば、そこに看板を付ける意味・その看板の方向の意味を

現場の人が全く理解できていないんですよね。

(理解できていないというのは説明で伝えきれていないのです)

ただ、何となく設置しておけばいいと…

 

 

こういうケースが幾つもあって…

本当に誰かレースを良く解っている人を招聘して

指導してあげられればよかったのですが

とにかく、これが第1回目。

様々な反省点が上がって来ると思うので

色々と苦労が多いかと思いますが

頑張って続けて行ってもらえればと思います。

 

 

 

※志賀高原ヒルクライムに限らず、いつも思うのですが
 サイクリングイベント・ヒルクライムイベントの
 主催スタッフ(各セクションの現場の責任者)の人って
 絶対に公認審判講習会を受けに来たほうがいい!

 公式戦じゃないから、開催についてそこまで細かく規定を知る必要は無いが
 特に現場スタッフの中に自転車の基本的なルールを解っている人が一人でもいないと
 どう取り繕っても、根本的にダメなような気がする。


 長野県って全国でも有数の競技役員を揃えている県であり
 TOKYO 2020であれだけ役員が活躍したのだから
 そのノウハウが、サイクリングイベントにも活かされないのは
  あまりにも惜しい気がする。

 

 

〔2021年長野県審判講習会〕

 

 

 

今大会の安全管理の工夫

 

 

 今大会ですが、様々な事情があって

長野県警の白バイ隊が、下山サポートを行いました。

既に上記にも書いていますが…

 

ヒルクライムイベントに関しては

参加者を無事に安全に下らせることが

登り以上に「大会安全管理の肝」となってきます。

既に当サイトでも何度も注意喚起をしていますが…

 

毎年、当サイトにも県内外を問わず

××ヒルクライム大会でこんな酷い下山があって

〇〇人が怪我をした!救急車で運ばれた!!

という情報が入って来ます。

 

今大会は前筆の通り、県警の白バイ隊7名が

下山7グループの先頭でエスコートを行い。

地元競技者チームのCOGS(長野・千曲市本拠地)の

選手たちが安全管理にあたりました。

 

今回は「安全管理ライダー」として
長野市・千曲市を本拠地とするCOGSの皆さんにお願いした。
ボランティアにも関わらず快く参加して下さったチームの皆さんには
心より御礼申し上げます。また今回は、元長野県代表で
今年からエクセラン高校の教員となった橋本嶺登氏も
参加者の安全を管理する安全管理ライダーを勤めて頂いた。

 

〔橋本嶺登氏関連記事〕

 

 

 

それと、もう一つ今回素晴らしかったのは

モト・コミッセールと、地元消防関係者を中心にした

メディカルバイク・メディカルEバイクチームが

それぞれAED(自動体外式除細動器)を持って

安全管理を行ったというのも素晴らしかったと思います。

 

地元の消防関係者の方がAEDを持って参加者と一緒に走ることで
不測の事態に備えた。

 

 

それと、安全管理担当者の方には

先週のインカレでの死亡事故や、TOJ南信州での落車事故

6月の九州での事故についても現場で話しをさせて頂き、

こうした安全管理スタッフの皆様へも注意をお願いしました。

 

 

 

今回ですが、現場を離れてから担当者の方から

電話で「下山の落車ゼロ」だったことを聞きました。

安全管理は本当に素晴らしかったと思います。

今後も事故無く、末永く大会が続いて行くことを願います。

 

 

 

 

 

 

という訳で、今年は皆さんご存じの通り

サイクリング長野が忙しすぎて

志賀高原ヒルクライムさんの

お手伝いをすることが

全く出来ませんでした。

本当に心苦しく思っています。

 

一方で、2020年ですよね。

 

あの時、自分が携わっていた訳ですが

コロナが本当に深刻で

その中でも、とりわけ北信の自転車関係者の皆様に

様々な御意見・御協力を頂きました。

本当にその節は大変お世話になりました。

 

自分が離れて、こうして第1回大会を

外から見せてもらったのですが

本当に2020年の初開催の前から

担当者の皆さんは5年以上にわたり

苦労に苦労を重ねてこの日を迎えました。

国道の道路許可申請をすることがどれだけ大変か??

そのご苦労やいかばかりか…

 

この大会がやがて

長野県一の自転車イベントになることを

心より祈念しています。

 

 

関連LINK

第1回志賀高原ヒルクライム公式HP

志賀高原観光協会

山ノ内町(公式HP)

Cycle Sports