〔レポート〕年代を越え長野県選手が挑む!「2 days race in 木祖村 2023」長野県選抜チームレポート。

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「2 days race in 木祖村 2023」長野県選抜チーム派遣レポート。

 

 

 

今年も国内アマチュアロードステージレースの最高峰であり

全日本選手権予選も兼ねる、信州伝統の

 

2 days race in 木祖村 2023

 

2023年5月20日㈯・30日㈰の両日

木祖村の味噌川ダム周回道路(奥木曽湖周回コース)にて開催された。

レースは、県内外30チーム(1チーム5名)参加し

2日間で3つのステージで総合タイムを争った。

 

昨年は自然災害もあり実に6年ぶりの開催となった

本大会復活に際して「長野県選抜チーム」を結成しましたが

今年は、ベテランと若手の融合したチームで

大会に臨みました。レポートは以下の通りです…

 

 

 

2023長野県選抜選手

 

 

 本年も、主にチームに所属していない選手

もしくは、所属チームの人員が少なく本大会に出場出来ない選手を

中心にメンバーを選抜し、長野県選抜チームを編成した。

 

昨年は若手中心のメンバーで大会に臨んだが

今年は「U23年代」の中島(順天大)・小山(無所属)のほか

「エリート年代」となる長谷川(Team 568)・長澤(日置電機)

さらに「マスター年代」から村田(SATTサイクリング)と

各年代からバランス良く選手を選抜して

単に上位を狙うというだけでなく、

幅広い年代がお互いに情報交換をし、交流をしながら

将来を見据えた化学変化を期待した編成となった。

 

また本年は、大会三日前に選手登録をしていた

小山大登(無所属)が練習中に負傷し大会出場を辞退。

急遽、1名足りない4名で本大会に出場した。

 

 

長野県選抜チーム〔最終登録選手〕

No. 氏名 所属 リレイション
141 長谷川武敏 Team 568 長野県登録
142
143 中島 壮琉 順天堂大学(2年) 松商学園出
144 長澤 優樹 日置電機 長野県登録
145 村田 隆 SATTサイクリングチーム 長野県登録

※中島壮琉(U23対象選手) 村田隆(Over-40対象選手)

 

スタッフ

職務 氏名 所属
監督/庶務 大島 理彦 長野県自転車競技連盟強化委員
メカニック 金原  諒 長野県自転車競技連盟強化委員

 

 

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第1ステージ 個人タイムトライアル

 

第1ステージ 個人タイムトライアル 8.5㎞

 大会初日の午前中に行われた第1ステージ(プロローグ)は、今年も奥木曽湖特設コースを1周する個人タイムトライアルが行われた。長野県選抜のオーダーは、①番が大ベテランの村田、②番が今大会の長野のエースナンバー1を付ける長谷川、③番がチーム最年少の中島、最終④番を長澤という順で臨んだ。昨年に引き続き今大会もチームカーが同走、長野県は金原メカニックと大島監督が選手のサポートを行いながら選手を追走した。

 

 

長野県のトップはチーム最年長の村田隆(SATTサイクリング)が登場
スタート台に自転車をセットする。

村田(SATTサイクリング)が今大会の
ファーストライダーとして
個人タイムトライアルスタート
ここから全選手が1分間隔で次々にスタートして行く。

 

各チームの一巡目の選手がスタートして
長野県の二番手は長谷川(Team568)が登場。
今大会は長野県のエース「1」番を背負う。

 

三番手は今大会のチーム最年少の
中島壮琉(順天大2年)
今大会の長野県選抜では主力として期待がかかる。

 

最終走者は北海道大学の主力として学連で活躍した
長澤優樹(日置電機)が出走、昨年は補欠登録だったが
今大会は長谷川と共にエースとしての活躍が期待。

 

第1ステージ個人タイムトライアル結果

順位 氏名 タイム タイム差
49位 長澤 優樹 12分28秒51 +1分40秒78
96位 中島 壮琉 13分02秒21 +2分14秒48
99位 長谷川武敏 13分04秒27 +2分16秒54
130位 村田 隆 14分57秒77  +4分10秒04

第1ステージ団体成績:24位(38分34秒)
第1ステージ大会公式リザルト〔PDF/大会公式HP〕

 

 

 

 

第2ステージ ロードレース

 

 

第2ステージ ロードレース 81㎞(9㎞×9周回)

 大会初日の午後に開催される「第2ステージ」よりいよいよ奥木曽湖特設周回コース(約9㎞)を9周回81㎞で開催されるロードレス。長野県選抜は第1ステージに出場した4名で臨む。レースは今大会も序盤から実業団選手を中心とした有力選手による強烈な逃げ集団が形成、それをメイン集団が追うかたちで展開して行く。その中で、長野県選抜は序盤の早い段階で中島が不運なパンクに見舞われてしまいリタイア、村田もタイムアウトと二人を欠いてしまう展開となる。

レース中盤以降も8名で形成された逃げがメイン集団の追走を許さない展開で着々と回数を重ねて終盤に向かう。長野県選抜は追走するメイン集団に喰らいつく。

結局、逃げ集団はメイン集団に2分差程度のリードを保ちほぼ逃げ切りが確定する。結局レースは逃げ集団の中からさらに飛び出した金子選手(群馬グリフィンP)が後続に1分の差をつけて第2ステージ優勝を果たした。長野県選抜では長澤が42位(+3分20秒差)、長谷川が60位(+5分50秒差)で完走。翌日の第3ステージに進出。

途中棄権となった村田・中島は大会2日目午前のコンソレーションレースへと進む。

 

 

第1ステージが終わり、チームプレゼンテーションに臨む長野県選抜チーム
(左から:村田・中島・長谷川・長澤)

 

第2ステージのスタートを待つ選手たち
第1ステージ個人TTの成績から
総合優勝のイエロージャージを争う。

 

後方からスタートする村田(SATTサイクリング)
スタートは全選手がパレード区間を走り
体勢が揃った所からローリングスタートで怒れた。

 

2周回でメイン集団を走る中島(順天大)。
序盤の4周目だったか?不運なパンクに見舞われ
またその時にニュートラルカーが近くにもおらず
無念のリタイアとなった。

 

メイン集団で力走を見せる長澤(日置電機)
粘りの走りを見せた。

 

終盤、メイン集団から遅れたものの
初日を57位で終えた長谷川武敏(Team568)

 

 

第2ステージロードレース結果

順位 氏名 タイム タイム差
46位 長澤 優樹 2時間00分33秒 +1分34秒
57位 長谷川武敏 2時間02分32秒 +3分33秒
途中棄権 村田 隆 DNF
途中棄権 中島 壮琉 DNF

第2ステージ大会公式リザルト〔PDF/大会公式HP〕

 

 

 

コンソレーションレース

 

コンソレーション ロードレース 72㎞(9㎞×8周回)

 大会二日目の午前中に開催された「コンソレーションレース」。このレースは「第2ステージを完走出来なかった選手」と「インターハイ長野県予選」のジュニア選手が混走で行われた。長野県選抜は前日の不運なパンクでリタイアした中島壮琉(順天大)と、村田隆(SATTサイクリング)の両選手が出場した。

レースは序盤から高校生も含めて、誰から脱落して行くか?「我慢比べ」の様相となる。レース中盤で村田選手がリタイアするものの、中島選手は終盤まで先頭集団で力走を見せ、最終局面でこそ先頭から遅れたものの10位でゴールした。コンソレーションの優勝は世田谷日大の鎌田選手、インターハイ長野予選の部では、飯田長姫の黒澤選手が初優勝を果たした。

 

チーム最年長の村田選手がコンソレーションのスタートにつく。

 

終盤まで高校生と並走、今大会のチーム最年長選手として
終始力走を見せてくれた。

 

中島壮琉(順天大)は先頭集団でレースを展開し
そのまま終盤戦を迎える。

 

中島壮琉(順天大)は10位でフィニッシュ
第2ステージは不運ではあったが
初の県選抜の一員として無事にレースを終えた。

 

 

 

第コンソレーションレース結果

順位 氏名 タイム タイム差
10位 中島 壮琉 1時間53分06秒 +1分51秒
途中棄権 村田 隆 DNF

コンソレーション大会公式リザルト〔PDF/大会公式HP〕

 

 

 

第3ステージ ロードレース

 

第3ステージ ロードレース 126㎞(9㎞×14周回)

 大会二日目の午後、いよいよ今大会の最長距離126㎞で争われる最終第3ステージとなった。長野県選抜からは長澤(日置電機)長谷川(Team 568)の二名が出場した。レースは前日と同じ「逃げ」と「メイン集団」の体制となるなか、長澤・長谷川両選手は共にメイン集団の中で我慢の走りを見せ終盤に突入するも、最終回直前で、快走していた長澤がハンガーノックになってしまいリタイア、県選抜最後の砦となった長谷川は最終局面へ向かいスピードアップしている集団に最後まで食らいつき唯一の完走を果たした。優勝したのはバルバレーシングの寺崎選手。総合優勝は、初日のリードを守った金子選手(群馬グリフィンP)がイエロージャージを獲得した。また長野県選抜唯一の完走を果たした長谷川選手は総合31位で大会を終えた。

 

最終ステージ前のチームプレゼンテーションで
MC須藤さんのインタビューを受ける長澤・長谷川両選手。

 

第3ステージのパレード走行が行われ
リアルスタートを待つ集団。

 

奥木曽湖の最深部である奥木曽大橋をメイン集団の中で
走行する
長谷川(Team568)

 

同じく、メイン集団の中で
この日も存在感を見せる。長澤(日置電機)
両選手とも昨日の疲れを見せず序盤は快走を見せる。

 

レース中盤になると気温が上がり補給タイムとなる。
ピット前で補給を行う大島監督・金原メカ

 

ボトルを受け取り審判者の前へ下がって
給水を行う長谷川(Team568)

 

大島監督からボトルを受け取る長澤(日置電機)

 

レース終盤に快走を見せていた長澤(日置電機)の脚が止まる。
苦しそうに走る長澤は最終回直前にハンガーノックで
無念のリタイアとなった。

 

フラフラになりながらチームテントに戻って来た
長澤選手に水分・補給食をわたす村田選手。

 

残りあと僅か、最後の力を振り絞って長谷川(Team568)が
ゴール前の登坂区間を登って行く。
長谷川はチーム唯一の完走を果たした。

 

第3ステージロードレース結果

順位 氏名 タイム タイム差
26位 長谷川武敏 3時間09分52秒 +3分03秒
途中棄権 長澤 優樹 DNF

第3ステージ大会公式リザルト〔PDF/大会公式HP〕

 

 

 

2days 長野選抜を振り返って

 

 

 今年も無事、2days長野選抜チームを編成し無事に大会を終えられて一先ず安堵をしています。今年ですが、様々な要因が複雑に入り組んでいて、正直一度は長野県選抜の募集を諦めました。実際に長野県連盟や県強化委員会にも「今年は断念する!」とメールを出しました。そうしたなかで、二年連続の監督を務めた大島監督が「なんとか出来ないか?」という声を挙げて下さり、大会前に何とか5名の選手を集めることが出来て、まさに滑り込みで大会に間に合ったカタチとなりました。

 

ただ、振り返ってみても今回の選手招集は本当に非常に難しいものでした。その要因としては、大会の過密や同日に同じ木曽エリアで実業団などの大会が行われたことも挙げられます。やはり、大会やサイクリングイベントを闇雲に増やせば一つ一つのイベントの質は間違いなく落ちるし、現場の選手・スタッフがに大きな負担がかかること。そして、改めて長野県全体の選手層というのも一つ課題になったと2daysを通じて痛感しました。

 

そうしたなかで、出場した選手・大会が重なり出場出来なかった選手を含めて、選手の皆さんには本当に様々な面で協力をして頂いてのチーム結成となりました。特に長澤選手については、昨年は選手として選出しながらも補欠で走れなかったのにも関わらず、今年は自分が出場予定だった大会を断ってまで長野選抜に来て下さった。また、最年長の村田選手に関しては、こうした厳しい状況であるなかで全てを大きく理解してくれて参加して下さいました。本当に今回様々な御協力を賜った選手関係者の皆さんに心より御礼申し上げます。

 

昨年は全員を若手選手で編成したチームでしたが、今年は「U-23」「エリート」「マスター」と3つの年代の選手が融合したことも結果として非常に良かったと思います。年代が違えば様々なことが違い、その意見を持ち寄ることは年代を越えて大きな収穫だったと思います。自分も今回はチーム帯同しましたが、宿に帰って初めて村田選手などと話しをしてみて沢山の面白い話が聞けたし、それは率直に自分にとっても収穫だったと思います。

 

確かに長野選抜に関して、当初のコンセプトは若手を育てることが大きな命題でしたが、その中でベテラン選手やエリート選手と走らせ、その中でエリートやマスターの世代にもインフルエンスして行くことは非常に意義のある「新しい命題」だったとも感じました。ここまで2年間、自分がこのチームのセレクターをやってきましたが来年はこの役を、また他の誰かにバトンタッチしたいと思います。従って、来年のチームコンセプトがどうなるかは?今は解りませんが、この長野県選抜が結成される意味というのは非常に大きくて将来ここから、「選手・指導者・スタッフ(裏方)・審判」が誕生してくれればと願います。

 

最後になりますが、今年も選抜チーム結成に御理解を頂いた、長野車連・強化委員会・長野県スポーツ協会・木祖村・2days小林実行委員長。そして、選手を快く派遣頂いた各選手の所属先(会社・学校・チーム)の皆様に心より御礼申し上げます。自分は今年で離れると思いますが、来年も再来年も、10年先も長野県選抜チームが2daysを走っていることを願っています。

 

 

 

最終結果

順位 氏名 タイム タイム差
31位 長谷川武敏 3時間09分52秒 +8分37秒
途中棄権 長澤 優樹 DNF
途中棄権 村田 隆 DNF
途中棄権 中島 壮琉 DNF

大会総合順位〔PDF/大会公式〕

 

 

 

ということで、今年の

2days長野選抜レポートでした。

 

とにかく、選抜チームが無事に

木祖を走って良かった…

本当に一安心です。

 

それと、今年は信州大が

単独で出場出来たことも良かった。

 

とにかく、今年の3月・4月は

ちょっとしたカオスでした。

特に、県選手が所属する

実業団・大学の各チームには

自分の知らない間に変な話しが行ってしまい

本当に多大な御迷惑をおかけしてしまいました。

心よりお詫び申し上げます。

 

また、今年も大島監督が

様々なチームのマネージメントを

して下さいました。

大島監督の御尽力なくして

今回のチーム派遣はあり得ませんでした。

 

参加して下さった選手にも

本当に突然の招集にも関わらず

快く参加して下さり

改めて心より御礼を申し上げます。

 

僅か2日のコンバインドチームでしたが

自分もこの二年間とても勉強になりました。

チーム派遣に奔走して頂いた

全ての皆様に心よりの感謝と

今後も末永く選抜チームが結成されることを

祈っています。

 

関連LINK

2 Days Race シリーズ公式HP(大会公式HP)

長野県自転車競技連盟