〔告知〕飯山市が「自転車活用推進計画」を発表!信越自然郷の中でE-Bikeの聖地を目指す。

「令和6年 能登半島地震」で被災された全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。度重なる報道を見ていると本当に圧し潰されるような感情が去来します。特に一昨年お世話になった能登島コミュニティセンターが避難所になっているとのこと…。いまこの時点で出来ることは多くありませんが、当サイトも皆様の御心に寄り添い、皆様と共にありたいと思っております。どなた様も引き続き余震が続いておりますので、先ずはくれぐれも安全にお過ごしください。〔1月5日〕 

〔告知〕飯山市が「自転車活用推進計画」を発表!

 

 

 飯山市が本日4月26日㈬ 自転車活用推進計画を発表した。

計画は、飯山市内全域加えて、観光振興については

信越自然郷エリア内も対象として、計画期間も

令和5年度から令和14年度までの10年計画となる。

 

今年度の計画では全5章30ページにおよび

現状の課題から将来的な目標設定について書かれている。

概要は下記のとおり…

 

 

 

飯山市自転車活用計画

 

 

 

自転車活用推進計画 E-BIKEの聖地 自然郷飯山エリア

 飯山市では、一層の自転車活用を行うため、関係団体、交通事業者、国、県、近隣市町村などと連携し、自転車の通行空間の確保と計画的な整備の促進、安全・安心な自転車利用に向けた広報啓発、広域観光圏での観光振興、健康増進、カーボンニュートラル実現に向けた環境保全等について取り組むための指針として「自転車活用推進計画」を策定いたしました。

 

計画区域

飯山市内全域(観光振興については、信越自然郷エリア※)
※信越自然郷エリアの市町村
飯山市・中野市・妙高市・山ノ内町・信濃町・飯綱町・木島平村・野沢温泉村・栄村

 

計画期間

令和5年度(2023年度)から令和14年度(2032年度)
※社会情勢の変化を踏まえ、必要に応じて計画の見直しを行います。

 

自転車活用推進計画〔PDF/飯山市公式HPより〕
自転車活用推進計画 概要版 〔PDF/飯山公式HPより〕

 

 

〔飯山市公式HPより〕

〔信州自然郷関連記事〕

 

 

 

サイクリング長野より

 

 

 いよいよ、今週末ですが

信州自転車開幕「ロードレース」となる

第16回菜の花飯山ロードレースが開催されます。

今年も全国から多くの若人たちが飯山の地に集います。

先ずは、何時も沢山の選手を快く受け入れて下さる

地元の皆さんに心より御礼を申し上げます。

 

 

《2023菜の花飯山関連記事》

 

 

さて、飯山市の活用推進計画

ざっとですが目を通しました。

今週末の信州自転車W開幕を控えて

多忙ですので、今回も喋りますので

この文章を音声入力にして聴いて下さい。

(自分もタイプでは無く10分間ほど喋ります)

 

 

さて、飯山市の活用推進計画を読んでみて

非常に強く思ったことは、飯山市・自然郷は

県内では長く自転車に携わっているだけあり

観光面だけでなく、市民の足や文化という面からも

隙が無くよく書かれていると思います。

 

 

また、何をやりたいのか漠然としてい過ぎるきらいのある

もしくは、シェアサイクルをやりたいだけの

長野県各地域の活用推進計画と違い

賛否は当然あると思うのですが

E-BIKEの聖地を目指すという明確な目標を

打ち出していることも良いと思います。

 

 

その上でちょっと気になったことを…

 

 

 

《高校生の数と人材輩出の課題》

 

 先ずは、かつて「飯山北」「飯山南」「照丘」とあった学校が統合となり、市内に高校生が「飯山高」と「下高井農林高」あわせて242名しかいないこと!これに驚きました。そして、飯山高校といえば、何と言っても全国に名高いスキー強豪校です。前少し飯山の問題点として話したのですが、強豪校過ぎるが故に自転車を行う子がいないこと。これが自転車を担う人材輩出が極めて難しい要因になっています。

現在は、MTBで日本代表の竹内遼(飯山高出)がいますが今後、この地域で自転車文化・市民のスポーツとしての自転車利用の増進を根付かせて行く上では、自転車に精通した人材の輩出が必要不可欠であり、そうした人材をどう育てる環境を作って行くか?はこの10年において非常に重要なことだと思います。

飯山市に限らず、長野県も含めてどこの推進計画も、人材を育てるという根本的な視点が、モノの見事に欠落している。人材の育成無くしては、どれだけ素晴らしい計画を立ててもそれを継ぐものがいない。そしてこれは、若者の育成や地方における人材の流出問題と微妙にLINKしていることを書き留めておきたいと思います。

 

2022年日本代表にも選ばれた竹内遼(飯山高出)

 

 

 

 

《飯山エリアが捨て、木曽エリアが拾うもの》

 

 昨年も指摘していますが、飯山市は国の「自転車活用推進計画」が行われる以前の黎明期においても、この20年来自転車にチカラを入れて来た土地だと思っています。それ故に「菜の花飯山ロード」「信州クロス飯山ラウンド」(全日本選手権も2度開催)等の全国的にも名高い競技開催地でもあります。国内でも欧州基準の難コースを持った長峰スポーツ公園はかつて、ワールドカップ・世界戦選手権も出来る!とUCIの偉い人に太鼓判を押されているのを自分も現場で見ていました。

2017年でしたかね?菜の花ロードを初日ヒルクライム・2日目個人TTで二日間来てもらえるビギナー向けのサイクリングイベントを併催してはどうか?という提案をしたことがありました。当時は1泊2日で「ヒルクライム」「個人TT」さらに初心者が出場出来るなんて企画は無く(ましてや大学自転車を観戦まで出来る)、新幹線が出来たことで北陸から(将来的には大阪からも)も集客できるというアイディアを出したのですが… 

飯山に関しては、既に大学自転車界・シクロクロス界においてはブランドが構築されています。これは本来であれば、大学・シクロサイクリストに対して大きな訴求効果がある訳です。合宿誘致などの可能性もあるなかで、不思議と今あるモノを有効に活かすことが出来なかった。そして、昨年来はこの2つのコンテンツを除外しつつ、今回の推進計画ではもう名前すら書かれていない。

そこには色々と複雑な事情があることは容易に推察できますが、これを排して新しいモノを作るというのも勿体ないというか… 一方で、国内の大きな競技会を誘致して知名度を広げようとしているのが「木曽おんたけエリア」です。「学連」「実業団」「サイクリングイベント」を次々に誘致する戦略をとり始めてきました。

 

正直どちらの戦略が正しいのか?

 

それはこの先の未来に答えが出ますが、自分は飯山の判断は結構正しいのでは無いか?と思うようになってきました。自転車競技(というか自転車)は人口が減り続けて行くなかで、正直、従来の方法へ戻ることが得策では無いように思います。競技界とのシガラミもあるでしょう… ここは思い切って、新しい道を探ってみることも悪いことでは無いと思います。

ただし、それは文化を育てるという長い・長い道のりであり、特効薬は無いということ。その長いスパンで上に書いたような人材も育てていかなければならないということを覚悟しなければなりません。地域の高齢化なども迫られるなかで、その覚悟があるのであれば、是非新しい挑戦をしてもらいたいと思います。

 

これも当サイトで100回以上言ってることですが、長野県の観光流入の4割強は新幹線によるものです!

 

「軽井沢」「佐久平」「上田」「長野」「飯山」この各駅のなかで、自転車に対して一番熱量のあるのは飯山です。飯山が簡単に破れるようであれば、長野県のサイクルツーリズムは推して知るべしになってしまいます。それ故に『飯山に簡単に負けてもらっては困る!!』。自然郷の挑戦というのは信州サイクルツーリズムの試金石である!と長野県の全てのサイクリストの皆さんに訴えたいと思います。

 

 

 

 

《自転車インバウンドの難しさ》

 

 2000年代の初頭から国のインバウンドに携わった人間として思うのですが、先ず!「スキー白馬はどうしてああなったか?」それが解りますか?それは、環境とタイミングです。スキーにおいて少なくとも①オセアニア地域にあれだけ良質なスキー場が無いこと、②AUやNZよりも物価が安くCPが高いこと、さらに、③バカンスシーズン(クリスマス休暇)がスキーシーズンと被ることです。(その他に、異文化体験・時差の問題)この三つが重なったことがスキー白馬を生んだのです。今や豪州においてNAGANOよりHAKUBAのほうが単語として知名度が高いというのが元住民の体感です。

 

この3つの条件をいかにあわせるか?が非常に肝要です。

 

難しいのが①と③です。とにかく、自転車人気の高い国であれば、自転車で外国旅行をするなら3大グランツールのある欧州へ行きたがります。そして、③も重要です。残念ながら多くの国において、一番長いクリスマスホリデー中の日本はウインターシーズン真っただ中。昔、千曲市のタイラーさんとも話したのですが、自転車のベストシーズンである9月はアメリカは新学期となってしまう… なかなか、海外のホリデー期間と日本の自転車シーズンが上手くLINKしないのが課題です。

それと、政府観光局のインバウンド政策が「台湾・タイ」を始めとした東南アジアにシフトしてきました。これは2000年後期からの動きですが、台湾はとにかくとして、その他の東南アジアの国では未だスポーツ自転車で海外を旅するという文化は根付いていない。それと、コロナ以降ですが…

先月、京都・大阪に会議に行って思ったのですが、微妙に来日観光客に変化が見られます。今回の訪問で痛感したのは、京都では和装している黒人の人が多くなっている。これは、この20年のインバウンドでは見られなかった小さくも大きな変化です。では、日本を訪れている黒人の人とはどこの国の人なのか?そして、その国に自転車文化はあるのか?なければどう訴求するのか??

ここがこの先、5年くらいのインバウンド・サイクルツーリズムの鍵となります。

 

 

 

 

はいっ、と云う訳で

10分程度喋って終わりかな?と

思ったのですが30分近く

喋ってしまいました。

 

 

先般の、大阪サイクルモードで

自然郷の何時ものメンバーの方々が

一生懸命プロモーションされているんですね。

 

 

ちょっと挨拶したら

長話になってしまい

逆にお邪魔してしまい恐縮だったのですが…

 

3月のサイクルモード大阪でブースを出す信越自然郷
お馴染み自転車コーヒー挽は盛況だった。

 

飯山に関しては

先日の菜の花ロードの記事でも

書いたのですが、素人の自分が

自転車人としてデビューした地でもあり

地域の方々の本当に心温まる

御支援により支えてもらったと思います。

 

 

コロナ前も大会のあいさつに行けば

お茶を飲んでけ!といってお茶をだしてもらい

お土産に、野菜やお米をたっぷりと

持たせてくれる…

 

 

そんな人たちがいるということを

忘れてはいない訳です。

 

 

良いことも悪いことも

この5年間沢山あったのですが

それでも、この土地の人が望むのであれば 

自転車が盛んになってくれればと

切に思います。

 

忘れてはいけないこともあるということ…

 

 

関連LINK

信越自然郷

妙高高原観光協会

信州いいやま観光局

斑尾高原観光協会

信州なかの観光協会

飯綱町観光協会

戸隠観光協会

おおぞら自転車クラブ