〔告知〕販売店・メーカーの方にも「令和4年県高齢者ヘルメット着用促進モニター事業」の実施結果発表!

「令和6年 能登半島地震」で被災された全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。度重なる報道を見ていると本当に圧し潰されるような感情が去来します。特に一昨年お世話になった能登島コミュニティセンターが避難所になっているとのこと…。いまこの時点で出来ることは多くありませんが、当サイトも皆様の御心に寄り添い、皆様と共にありたいと思っております。どなた様も引き続き余震が続いておりますので、先ずはくれぐれも安全にお過ごしください。〔1月5日〕 

 

「令和4年高齢者ヘルメット着用促進モニター事業」の実施結果発表!

 

 

 長野県は2023年1月19日㈭、昨年行われた

「高齢者ヘルメット着用モニター事業」の実施結果を公表。

また、モニターからのアンケート結果を公表した。

 

 

令和2年から始まった、このヘルメットモニター事業は

昨年が3回目で、今回はじめて

モニターに対して行った3年分のアンケート結果も公表した

 

 

今回のアンケート結果(フィードバック)は

高齢者の自転車ヘルメットに対する

生の声が聞くことの出来る非常に有意義なモノで

自転車販売店はもちろんのこと

開発メーカーや、交通安全に従事する関係者

自転車業界においても非常に有意義な

データーが得られるものとなった。

詳しくは下記をご覧ください。

 

【令和4年モニター募集記事】

 

 

 

・令和4年実施「高齢者ヘルメット着用促進モニター事業」実施結果の公表について

 

 

令和4年に交通事故ゼロチャレンジ実行委員会(※)で実施した「高齢者ヘルメット着用促進モニター事業」の実施結果は下記のとおりです。(※長野県交通安全運動推進本部〈県くらし安全・消費生活課・県警察本部交通企画課等〉、交通安全関係機関・団体からなる組織)

 

1.事業の概要

 長野県内在住の自転車用ヘルメットを所有していない高齢者の中からモニターを選任し、各自が選んだヘルメットを自転車利用時に着用していただき、その感想等を今後のヘルメット着用促進の取組に役立てることを目的として実施。

 

2.実施結果

(1)モニターの属性等                          
   *74人のモニター(男性42人、女性32人)
   *県内10市町村から参加
   *帽子型ヘルメット選択者53人、主にスポーツタイプのヘルメット選択者21人

(2)本事業以前にヘルメットを着用していなかった主な理由
   *購入するほどの必要性を感じていなかったから (31%)
   *生活圏(短距離)でしか乗らないから (28%)

(3)モニターとしてヘルメットを着用した主な感想
   *今後も着用したい (86%)
   *ヘルメットに多様なデザインがあることを「知らなかった」 (76%)

 これまでの調査結果(詳細)はこちらからご確認いただけます。

 

3.実施結果を踏まえ県民の皆様へ

  • 改正道路交通法により令和5年4月1日から全ての年齢の自転車利用者に対するヘルメットの着用が努力義務になります。万が一の事故からご自身の命を守るため、ヘルメットを着用しましょう。
  • 一見ヘルメットには見えない帽子型のタイプや、街乗り向けのタイプなど、様々なデザインがあります。お近くの自転車小売店やホームセンターなどで自分に合ったヘルメットを見つけましょう。プレスリリース

 

プレスリリース原文(PDF/長野県公式HPより)

 

 

〔関連ページ〕

 

 

 

・アンケート結果に関するまとめ

 

 

 今回ですが、長野県ならびに長野県警本部を含む

長野県交通安全推進本部が、この事業のフィードバックを

一般向けに公表しました。

 

このフィードバックは非常に興味深いものであり

ヘルメット開発メーカー、各自転車販売店、交通安全関係者を含め

自転車界に非常に良いフィードバックになったと思います。 

 

ポイントを幾つか挙げますのでご参照ください。

下記のPDFファイルをご覧になりながら

記事をご覧ください。

高齢者ヘルメット着用促進モニター事業のアンケート結果について〔PDF/長野県公式HP〕

 

 

 

アンケート結果の概要

 

 

◇モニター属性(65歳~85歳以上/令和2年度~令和4年度)

《第1回》 男性45名・女性23名 合計:68名
《第2回》 男性38名・女性35名 合計:73名
《第3回》 男性42名・女性32名 合計:74名

 

 


 

 

◇自転車利用目的(回答数210)

「買い物・食事」が最も多く累計で96人(45%)
「健康目的」が多く53人(25%)
※3位は「通勤仕事」で27名

 

 


 

 

◇使用している自転車の種類(回答数205)

全ての回で…

「軽快車(シティサイクル)が最も多く累計で 125 人(61%)。
「軽快車(電動アシスト付き自転車)」が57 人(28%)

スポーツ自転車は19名、Eスポーツバイクは4名「その他」は折り畳み自転車など。

 

 


 

 

◇購入の際に選択したヘルメットの種類(回答数215)

選択されたヘルメットの種類は、全ての回で「帽子タイプ」が
「スポーツ/シティタイ
プ」よりも多く選ばれており、累計では

「帽子タイプ」が 157 人(73%)

「スポーツ/
シティタイプ」が 58 人(27%)

 

OGK KABUTO社が販売した帽子型ヘルメット
(2022東京サイクルモードより)

 

 

 


 

 

◇モニター前にヘルメットを着用していなかった理由(回答数210)

ヘルメットを着用していなかった理由は

「購入するほどの必要性を感じていなかったから」が最も多く累計 74 件(35%)
「生活圏(短距離)でしか乗らないから」が多く、56 件(27%)となった。

 その他「法令に定めが無いから」(3位)、「みんな着用していないから」(4位)
 「見た目や機能にマイナス・イメージがあったから」(5位)

 

 


 

 

◇ヘルメット使用後の(回答数207)

「今後も着用したい」が累計で 83%、
「改善点が解消されれば着用し続けたい」が 16%
「着用したくない」が 1%となった。

 

 


 

 

◇ヘルメットの改善点について(自由記載)

サイズ サイズが大きい 又は 小さい
深さが浅い
重さ 少し重い
耐寒性・耐暑性 夏は快適だが冬は寒い(薄い生地の帽子タイプ、スポーツタイプ)
冬は快適だが夏は暑い(厚い生地の帽子タイプ)
機能・構造 帽子タイプのヘルメットのカバーを季節に応じて付け替えられるとよい
置き場所に困るので収納しやすくなるような工夫があるとよい
あごひもが装着しにくい(取り外しにくい)
夜間目立つように蛍光色や反射材を取り入れてほしい
ヘルメットを自転車に取り付けられるとよい(盗難防止機能として)
日差し避けのツバをつけてほしい(大きくしてほしい)
頭にあたる部分の素材を柔らかくしてほしい
雨天時に利用できるよう防水機能をつけてほしい
汗をかくので部分的に(あごひもなど)取り外して洗えるとよい

 

【要点】

・ヘルメットは装着感に個人差があるため、
「サイズの選択肢が増えるとよい」と
いう意見が多数みられた。
・帽子型ヘルメットは季節に応じて使用感が変わることから、
 帽子部分を自作し
て使用しているケースもみられた。

 

 

 


 

 

◇ヘルメット着用時、周囲の高齢者の反響(回答数215)

「帽子型のタイプであったので、ヘルメットだと気づかれなかった」(累計 73 件:34%)
「反響なし」「周囲の高齢者からも好評」(64件)
「好評で、周囲の高齢者からも好評」(46件)
「好評だが、周囲の高齢者からは不評」(15件)

 

 


 

 

◇どの程度の価格までならば自転車用ヘルメットを購入するか(回答数210)

どの程度の価格までなら自転車用ヘルメットを購入するかについては
全ての回で「3,000 円まで」が最も多く、累計で 89 人(42%)
次いで「5,000 円まで」が累計で 55 人(26%)となった。

3位は「2000円まで」(28名)、4位は「1万円まで」(22名)。

 

 


 

 

◇多様なデザインのヘルメットがあることを知っていたか(回答数209)

多様なデザインのヘルメットがあることを知っていたかについては
累計で 156 人(75%)が「知らなかった」と回答。

 

 


 

 

◇本モニター事業は、ヘルメット着用促進に有効であると思うか(回答数205)

本モニター事業がヘルメット着用促進に有効であると思うかについては、
累計で 195人(96%)が「有効である」と回答。

有効であると答えた理由としては「ヘルメットを着用するきっかけになる」
「周りの高齢者にも勧められる」など。

一方、有効でないと答えた理由としては「事業の認知度が低いから」
「もともと意識の高い人が応募しており、無関心層への対策が重要だから」などが挙げられた。

 

 


 

 

◇ヘルメットの着用促進にはどのような方法が有効だと思うか

 

周知の手段等について
【119 件】
安全性や必要性について周知を徹底する
ヘルメット着用・非着用の事故状況や危険事例を広報する
講習会や学校での交通安全教室を充実させる
運転免許更新の機会にヘルメットの着用を呼びかける
子供のころからの習慣づけを行う
サンプルのヘルメットを身近な場所や大型店当の人目の多いところに置く
街頭啓発等の宣伝活動の頻度を上げる
多様なデザインのヘルメットがあることを周知する
回覧板を活用してパンプレット類を配布する
地区の行事等での呼びかけ
テレビやラジオ等でのメディアを活用した啓発を行う
自転車を販売する際にヘルメットの着用を勧める
警察の取り締まりの際にヘルメットの着用を勧める
市町村の広報へアピールが必要
法律・条例等での規定について
【56 件】
ヘルメットの着用を義務化する
自転車の免許制度の導入
行政の制度や事業について
【16 件】
ヘルメット購入代金の補助制度の導入
ヘルメットの無償配布
本事業の継続・拡大
自転車販売店への助成
ヘルメットを着用していると得をするような制度の導入
ヘルメット着用推進員を委嘱して地域の集会などで着用を促す
製品の改善等について
【28 件】
デザインの工夫、多様化(形状・色・素材等)
安価な製品の販売
ヘルメットの機能の向上
自転車へ収納するケースや盗難防止錠等の工夫
その他
【8 件】
地域コミュニティーへの意識付けが重要
ヘルメット着用率の高い海外の先進事例を参考にする
ヘルメットを着用していた場合に適用される傷害保険をつくる

 

【要点】

・周知の手段としては、ヘルメットの安全性や必要性を地道に
 周知していくことという意見が多くみられた。
・法律・条例等での規定としては、ヘルメットの着用を
 義務化するという意見が
多くみられたが
 罰則は設けるべきではないなどの反対意見もみられた。

 

 

 

・長野県より「今後」について…

 

 

 

 長野県内の自転車死亡事故の傾向(H29-R4.9)として、65 歳以上の高齢者の割合が70.3%と非常に高く、ヘルメット非着用者のうち 53.1%は頭部に致命傷を負っています。改正道路交通法(令和5年4月1日施行)により全年齢の自転車利用者に対するヘルメットの着用が努力義務化されることからも、着用促進に向けた一層の取組が求められます。

 本事業については、モニターの9割以上が「有効である」と評価しており、ヘルメットの着用について8割以上が「今後も着用したい」と回答していることなど、効果の高い事業であると考えることから、交通事故ゼロチャレンジ実行委員会においては、本事業の継続的な実施を検討するとともに、自転車用ヘルメットの着用促進に向けた各種啓発活動に取り組んでまいります。

高齢者ヘルメット着用促進モニター事業のアンケート結果について〔PDF/長野県公式HP〕

 

 

 

 

・サイクリング長野より

 

 非常に興味深いフィードバックを得られたと思います。

例えば、今年度既に久市行っているヘルメット購入補助事業は

非常に好評で、確か既に今年度2度の補正予算が組まれていたと思います。

行政にとっては、どの程度補助を出すのか?その指針になるものであり 

 

 

 

 

開発メーカーにとっては、今後「高齢者向けヘルメット」を

開発して行く上で、どんなものが好まれるのか?

非常に良いユーザーレビューを得たモノと思います。 

 

また、長野県内の自転車販売店にとっても 

高齢者向けヘルメットの販売を促進して行くために

どんな形状の・どんな価格帯のものが売れ筋となるのか? 

そうしたマーケティング的な見地から見ても

非常に意味があるデーターだと思います。

 

このフィードバックに関しては、

今後、自転車のヘルメットが努力義務になるなかで

ヘルメット着用率を上げるヒントも多分に含んでいると思います。

どうか、このデータを長野県自転車関係者の

皆さんに一度ご覧頂ければと思います。

 

【ヘルメットに関する記事】

 

 

と云う訳で、過去に2度ですが

この高齢者ヘルメットモニター事業に対して

猛烈に苦言を呈したことがあります。

 

昨年のモニター事業の実施結果については

警察も長野県もなんだこのレポートは?

お役所の中ではこんなレポートがまかり通っても

これを受けて我々自転車業界の人間は

大切なヘルメットの問題に関して、サイクリストに

何といえばいいのか?

本気でやる気が無いならこんな事業辞めちまえ!と。

 

俺ね、この事業の担当者たちは

本当に悔しかったと思いますよ

このサイト(自転車の超ド素人の自分)に

こんなこと言われて。 

 

それにね、長野県の交通安全推進実行委員会ってね

自転車関連団体が1つも入ってないんですよ。

だから、自転車のこと(サイクリストの気持ち)なんて

絶対に解らないわけですよ。

 

でもね、今回のレポートは

凄く良かったと思いますよ。

前回、あれだけ怒られて

よくぞここまでレポートをあげてくれたと思います。

 

さて、県・警察がこういうアンサーをくれて

我々、自転車業界はどういうアンサーを出来るか?

今度は、我々自転車業界がそれを問われる番です。

 

ヘルメット開発メーカーの皆さん

自転車販売店の皆さん

自転車業界の全ての皆さん

 

これを見てどう思いましたか?恒例ですが

このサイトから具体的に何かをしろ!とは言いません。

ただこの文章が、どなかた心ある方の

考える糧になることを願っています。

 

 

関連LINK

令和3年度「交通統計」(長野県警察)

自転車の安全利用推進委員会

長野県警察

OGK KABUTO

長野県