《速報》春のセンバツへ!各校新戦力が活躍!!「長野県高校自転車新人戦トラック競技」結果。

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《速報》春のセンバツへ!「長野県高校自転車新人戦トラック競技」結果。

 

 令和最初の長野県高校自転車新人戦は、本日11月3日(日)が大会二日目。昨日の生坂村で行われたロードレースから舞台を松本市美鈴湖自転車競技場に移しトラック競技が行われた。この新人戦は来春行われる恒例の春のセンバツ大会(全国高等学校選抜自転車競技大会)の長野県予選も兼ねられており、今年は例年よりだいぶ少ないが、7名の選手が出場した。主な結果は下記の通り…

 

 

 

長野県高校自転車新人戦トラック競技結果

 

 

 

200mフライングタイムトライアル

1位 加科 爽人 松本工業  11秒906
2位 田総 蓮  松本工業  11秒910
3位 平田 開人 松本工業  12秒228
4位 中島 壮琉 松商学園  12秒454
5位 宮澤小太郎 松川高校  12秒617
6位 柴田 晃宏 飯田風越  12秒683
7位 小林 雅幸 松本深志  12秒742

 ※2019春のセンバツ予選通過タイム:11秒346
  2019春のセンバツ予選1位タイム :10秒896 

 

得意の短距離で1年生の加科爽人(松本工:)が初優勝を果たした。
〔画像左から:田総蓮・加科爽人・平田開人(共に松本工)〕

 

 


 

1㎞タイムトライアル

1位 田総 蓮  松本工業  1分13秒349
2位 小林 雅幸 松本深志  1分14秒244
3位 中島 壮琉 松商学園  1分14秒913
4位 加科 爽人 松本工業  1分15秒219
5位 平田 開人 松本工業  1分16秒108
6位 柴田 晃宏 飯田風越  1分17秒302
7位 宮澤小太郎 松川高校  1分22秒787

 ※2019春のセンバツ入賞ライン:1 分08秒248 
  2019春のセンバツ優勝タイム:1分04秒992

 

1㎞タイムトライアルでは新制マツコウを牽引する田総蓮が初優勝。
〔画像左より;中島(松商)・田総(松工)・小林(松本深志)〕

 

 


 

3㎞個人追い抜き

1位 小林 雅幸 松本深志  3分49秒744
2位 加科 爽人 松本工業  3分52秒585
3位 中島 壮琉 松商学園  3分53秒162
4位 田総 蓮  松本工業  4分03秒596
5位 宮澤小太郎 松川高校  4分05秒521
6位 平田 開人 松本工業  4分05秒905
7位 柴田 晃宏 飯田風越  4分08秒542

 ※2019春のセンバツ入賞ライン:3分33秒427 
  2019春のセンバツ優勝タイム:3分28秒822

 

3㎞パシュートでは小林(松本深志)がロードレースに続き2冠を達成。
〔左から:中島(松商)・小林(深志)・加科(松工)〕

 

 

 

秋の新人戦を見ての感想と課題。

 

 

選手に対する苦言

 本日のチーフコミッセールである伊藤審判長からカミナリが落ちた通り、先ずは

 

レースの出走時間をしっかり守ること

・自分の自転車をしっかり調整すること

・出場するレースのルールをよくよく理解すること

 

これに尽きる。今大会は人数が少なかったが、全国大会へ行けば全国の代表が出場する。1人が1分ずつ遅れても、全員が遅れればそれだけで約45分近くレーススケジュールが遅れてしまう。これをしっかり理解して欲しい。そして、自分の自転車の整備不良が原因で他人を落車に巻き込んでしまうこともある。自転車という競技の特性上、友人や仲間を命の危機に追いやってしまう可能性があることを肝に銘じ、せめて自分の自転車の整備だけは本当に徹底して欲しい。

その他では、会場に到着の際、計測が始まる場所はどこか?フィニッシュラインはどこなのか?必ず確認すること。中部8県対抗戦でもあったが「スタート直後にクリートが外れたりした場合どうしたらいいのか?」こうした細かい部分をしっかりルールブックを読んで確認して欲しい。また、上級生は下級生に対して「整備」や「ルール」「マナー」、「バンク内でコーチングする際はどこで何人がそれを行って良いのか?」等エチケットもしっかりと教えて欲しい。今回はこの赤字で書かれた三つが全選手において徹底的に足りなかったことに苦言を呈したい。

そもそも本気で「勝ち」を狙っている選手の精神状況下では、
気が急いて早く招集所に来てしまうことこそあれど
出走に遅れるなんてことはあり得ない。

 

午後、伊藤審判長より参加した全選手を集めてレースに関する諸注意やルールに関する説明等が行われた。

 

 

春への課題

 技術的なことに関しては、今日優勝した選手も含め全員が上の成績の下に書かれた「今年の春のセンバツの入賞タイム・優勝者のタイム」を良く見て欲しい。条件こそ違えど、この数字を見て「全国で入賞する為には今の自分に何が必要か?」「ライバルとの距離を縮める為にどんなトレーニングをして行くのか?」をしっかり考え日々のトレーニングにあたってほしい。

もし、このセンバツの入賞タイムを見て「俺には無理!」「こんなタイムは到底届かない」と思うのであれば、それは自転車に乗ったトレーニングの前に、先ずは自分の考え方を変えること。まだ何もしていない・殆ど努力もしていないウチから駄目だと云うのならば、それは自転車以前の《心構えの強化》(メンタルトレーニング:セルフマインドコントロール等)等に取り組む必要性がある。もしも、自身の心に弱さを感じるようであれば、11月は徹底的に自分と向き合い、自身の考え方の改革に勤しんで欲しい。具体的なやり方は千差万別、心理に関する本を読んだり・Youtubeで成功者の言葉や、戦いに向かう者の心構えを参考に見てもいい。自分にあった心のトレーニング方法を見つけて行くことが最初の一歩となる

これらは一見遠回りのように思えるが、メンタルをトレーニングして自制心・思考力・集中力などが強化されると12月以降ライバルと同じトレーニングをしても、より大きな成果を得ることが出来る。

ライバルとの差をしっかりと捉え、トレーニング方針を定めたら、あとは1㎝でも1㎜でもいいから毎日少しの努力を積み重ねて続けて行くこと。それが出来るようになれば、次にやるべきことは自ずと見えてくる。地道な積み重ねをこの冬の間ずっと続けられるようであれば、春にはライバルとの差は着実に縮まっているかも知れないし、既にライバルと云う存在は他人では無く別の物(例えば目標タイムや、昨日の自分自身、世界の強豪?)になっているのかも知れない。

今これを読んで、冬の具体的なトレーニング方針に困るようであれば、湯原コーチでも、小峰選手でも相談してそれをやってみること。そのアドバイスを徹底的に・一生懸命やってみること!自分が常に向上して行くために「考え」「工夫」して日々の鍛錬に励んで欲しいと思う。

厳しいことを言えば、もし今回出場した全員が
この先も今と変わらない
「取り組み方」「考え方」を
続けて行くのであれば、全国大会はおろか、本来は勝てるはずの
身近なライバルとでさえ、何時まで経ってもその差が縮まることは無い。

 

今大会ではエキシビジョンとしてトレーニングレース(模擬レース)等も行われ
競輪の小峰選手からレースの説明、伊藤審判長からルール説明も行われた。

 

 

サイクリング長野の課題

 大きな課題を頂く大会となった。先ずは高校・大学に入ってきた選手達に対してシーズンインの早い段階で「学生・生徒向けの美鈴湖自転車学校」を行う必要性を感じた。とにかく、新人戦の出場選手が昨年の30名から10名となってしまった長野県の高校自転車界。競技人口を増やすことは変わらぬ命題としても、県内全ての競技人口が10名であれば、ケイリン・ポイントレース・速度競争・スクラッチ等の練習を単独チームで行うことはほぼ不可能。さりとて、高校や大学主催の合同練習(学連・高体連主催)を催すとなると特に1人部員の学校は、引率の先生達に大きな負担がかかる。

そこで、春先にこうした新人選手・各学生選手を対象とした「レースに出場するための基礎技術講習会」を、車連主催もしくはサイクリング長野が行い、模擬レースなどを行って場慣れをさせて行く必要性を強烈に感じた。このままでは長野県全体の競技レベルの低下が否めない

学連(大学)レベルでさえルールや、レースの仕方を解らないままレースを行っている選手が多く見受けられる。とにかく、年に最低一度は学生・生徒向けのレース講習会。そして状況が許すのであれば県の選手を一同に会して定期的に合同練習会等が出来れば最良だが… 少しずつこうした場を設けられればと思う。

 

 

去年は30名で争われた県高校自転車新人戦は
今年僅か10名まで競技人口が減ってしまった。
これは長野県自転車界に携わる全ての人間が危機と
感じなければいけない数字だと思うのだが…
多分「長野県自転車活用推進ナントカ」と云う人達には
こうした状況を憂うどころか、この数字さえ知らない。
ナントカ庁へ行けば次官様がスポーツ自転車人口は増えているという…
自分のような自転車界の外から来た人間にはこの状況が
特異に見えるのだが、自転車界の殆どの人間は一向に意に介さない。
残念だけど、もうどうしようも無いのかも知れない…

 

 

 また上記を実現する上での障害として「自転車選手特有の悪い癖」があって、自転車選手と云うのは総じて基礎・基本を軽んずる傾向がある。基礎講座と云う名目ではもう彼ら(上級生など)はそれを鼻で笑って出てこないだろう。自転車学校のカリキュラムでもそうだが、カテゴリーの高い選手ほど基礎を真剣にやらない傾向が顕著で、これは数多くのスポーツの中でも珍しい。野球選手でキャッチボールを、サッカー選手で「蹴って・止める」練習を、ラグビー選手でランパスを軽んずる選手はプロからキッズまで一人もいない。

そこには、基礎には終わりが無いこと、キャッチボールに100点満点が無いことを皆が知っているからだ。ところが、自転車選手は「真っすぐ走る」「きちんと曲がる」「しっかり止まる」この基本中の基本の練習を日頃から(アップ等で)行う選手はほぼいない。「自転車の基礎って何ですか?」と聞いて答えられる選手もそう多くないと思う。

その成れの果てが、高校・大学・実業団の全国大会レベルで頻繁に起こる落車祭りだ。インカレ等はまだレースが始まらないパレード走行から落車が連発するし、TOJでは外国人選手の曲芸のようなスピードコントロールに無理やり付いて行こうとして制御不能の末に毎年同じ場所で同じような落車が起こる…。今年の日本代表レベルでさえ海外へ行って「こんな密集の中で走ったことが無かったから怖かった…」「体感したことの無いスピードだった…」という、レース運営者からみて果たして同じレースで走らせ良いのか?これが日本の自転車界の現状でもある。

試しに、大学選手に美鈴湖自転車学校の基礎プログラムをやらせれば、案の定、殆どが基礎の基礎が出来ていないし…。おそらく来年はこうした、自転車選手の意識改革にも取り組まなければならないのかも知れない。

簡単に覚えたことは簡単に忘れる。
だからこそ、簡単なことこそ絶対に蔑ろにしてはいけない。

 

試しに大学生達に2.25mをやらせたら案の定
殆どの学生が出来なかった。
これは、《自転車を操れてないことの裏付け》なのだが、
その原因は「自転車を操る経験が根本的に不足」していること
操る感覚が十分に養われていない」こと。さらに
自転車の特性を理解していない「理論の理解不足」。
つまり基礎を体得もしていなければ、理解もしていないことが分かった。
こうした風潮をどう変えて行くか?も大きな課題となる。

 

 

と、いうことで選手だけでなく

運営・育成・普及に携わる人間に

とっても非常に課題の多い

大会だったと思います。

ただ、決してネガティブなものでは無い。

むしろ、この課題に少しずつ

チャレンジして行き改善して行くことで

皆が大きく成長して行くものと信じます。

これを書いている自分もまた然りです!

ただね…

自分が感覚的に感じたものを

文章にして、まして解りやすく人に

伝えると云うのは至難の業ですね。

伝わらない人には全く伝わらないのかも。

それでも、誰かの物を考える糧になれば…

と思っています。

来春、自分も含め長野県の自転車業界通じて

誰が最も成長しているか?恐らく、一番成長している人が

最も真剣に考え・工夫をし尽くし、直向きに行動をした人

だと思います。出来れば、どの選手でもなく、

他の誰でも無く、サイクリング長野が1番に

なれればいいのだけど…

 

 

 

 

関連LINK

全国高体連自転車競技専門部

長野県自転車競技連盟

飯田風越自転車競技同好会(Twitter)

松本工業自転車競技部(Twitter)