〔レポート〕国内最高峰のアマチュアステージレース「2 Days Race in 木島平村 2018」 

「令和6年 能登半島地震」で被災された全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げます。度重なる報道を見ていると本当に圧し潰されるような感情が去来します。特に一昨年お世話になった能登島コミュニティセンターが避難所になっているとのこと…。いまこの時点で出来ることは多くありませんが、当サイトも皆様の御心に寄り添い、皆様と共にありたいと思っております。どなた様も引き続き余震が続いておりますので、先ずはくれぐれも安全にお過ごしください。〔1月5日〕 

2018 2 Days Race in 木島平村 レポート

  レポートの前に先ずは関係者にお詫びを申し上げます。今年の木島ですが大会初日に参加することが出来ませんでした。サイクリング長野のスタンスとしては、地元レースこそしっかりととりあげたかったのですがイベントが重なってしまった関係で楽しみにして下さった皆様に心よりお詫び申し上げます。

今年の「ツーディズ」は5月19日と20日に長野県木島平村のクロスカントリーコースで行われました。大会は二日間のステージレース・4名~5名によるチーム戦と云う国内でも珍しいロードレースの本場欧州と同じ大会方式で行われ、大会は全日本選手権の予選と二日目には高校自転車のインターハイ長野県予選も共催となりました。

 

大会2日目 コンソレーションレース 71.4km

 学生時代にコンソレーションと云う言葉を辞書で引いた時に「なぐさめ」と出て来た覚えがあるが、今大会では「残念レース」と云う名称で初日にゴール出来なかった選手達で行うレース。ただし今年の場合は初日の悪天候で有力選手が落車やトラブルに巻き込まれた影響で単なる2ndディビジョンレースとはならず、序盤から有力選手の駆引きが見られるハイレベルなレースとなった。

 

スタートを待つ選手達

高校生もやや遅れて時差スタートこれがインターハイ長野県予選となる

スタート直後、選手が一列棒状になって体制を整える

レースは序盤から逃げ集団が出来るも吸収と飛び出しを繰り返す。団体戦ならではの各チームの思惑や駆引きが伺え中盤から終盤にかけて非常に見ごたえがあった。しかし、ほぼフラットなコースで集団スプリントゴールが必至となり、最後は昨年の長野県ロード代表の北澤竜太郎(イナーメ信濃山形)が混戦の中でも確実に勝利をおさめて昨日の不運の敗退の雪辱を晴らした。

また2位以下の入賞者は同タイムの集団ゴールとなったが、4位には飯山菜の花で活躍した熊野(長野県選抜)、5位には昨年の県代表の大島(長野県選抜)、さらには飯田風越の山田・青島が入り県勢がコンソレーションで意地を見せた。

 

最後は接戦になりながら勝負強さをみせた北澤(イナーメ信濃山形)

 

〔コンソレーション結果〕 完走29名 出走87名

順位 ゼッケン 氏名 チーム タイム  差
1位 16 北澤竜太郎 イナーメ信濃山形 1:51:03  –
2位 164 戸祭裕介 なるしまレーシング 1:51:04 1秒
3位 86 井手道康 MKW 1:51:04 1秒
4位 77 熊野勇介 長野県選抜 1:51:04 1秒
5位 80 大島理彦 長野県選抜 1:51:04 1秒
6位 133 山田拓海 飯田風越 1:51:04 1秒
7位 132 青島冬弥 飯田風越 1:51:04 1秒
8位 52 山田陽一 ケッヘルVCスプートニク 1:51:04 1秒

公式リザルト(PDFファイル)

 

2018 2 Days Race in 木島平 Day 2

 午後はいよいよ本戦が行われた。前日のリーダージャージを着た4名を中心としたチーム単位の攻防となるが、初日総合時間賞でイエロージャージを着るリーダーは 野口悠真(FIETS GROEN日本ロボティクス)。緑を着るポイントリーダは中里仁(Wednesday racing)。そしてU-23リーダーの小出樹(京産大:松本工業出身)は白いジャージ。さらにこの大会オリジナルの40歳以上リーダーはピンクのジャージを着る 香西真介(FIETS GROEN日本ロボティクス) 。

 

4名のリーダーがスタート地点に立つ

黄色とピンク2枚のジャージを持つ「FIETS GROEN日本ロボティクス」がジャージを守るのか?他のチームが切り崩しにかかるのか?注目の中でレースはスタートする。

午後は晴天に恵まれ多くの観客がレースを楽しんだ。

レースは開始から逃げ集団が形成される。中でもポイントリーダー中里とU-23リーダーの小出が積極的に動く展開。特に小出は終盤まで積極的にレースを引っ張り地元長野県のファンを沸かせた。レースは終盤で松島(なるしま)が積極的に逃げをうち後続を引き離すと独走をみせて2位に16秒の差をつけ逃げ切り2日目の区間優勝と自らの総合順位を2位に押し上げた。

2日間トータルの総合順位では中村龍太郎(イナーメ)が逆転の優勝。ポイント賞は中里、U-23は小出がそのまま守り切った。また40歳以上のピンクジャージは加藤淳一(チーム光)が逆転で手にすることとなった。

※5/23日現在、順位とタイムは確定しているものの一部部分に修正をしている為リザルトは暫定となっています。

ポイント賞の3名にはスズメバチの巣が副賞として贈られる

U-23リーダーの小出には毛皮が贈られた

 2018 2 days Race in 木島平4名のリーダー達

 

総合時間賞:中村龍太郎(イナーメ)

ポイントリーダ:中里仁Wednesday racing)

U-23リーダー:小出樹(京産大:松本工業出身)

Over 40リーダー:加藤淳一(チーム光)

※5月23日現在の暫定公式リザルト(PDF)

 

今大会を振り返って

 今年から大会オーガナイザーの藤森信行氏の発案で、機材ニュートラルの他に集団の後ろでニュートラルの給水バイクを走らせた。これは欧州のレースで良くみるチームカーに戻って水を取りに行くという行為をレース内で行う為の試みで、給水係の選手を設定しているチームも多く見られた。こうした試みも 2 Days Race の魅力で来年もまた違った試みがためされるかも知れない。またこの大会はスタッフの手作りで行われておりアットホームな雰囲気も魅力の一つだ。また来年この場所で多くの選手の皆さんとお会いすることを楽しみにしています。

 

この大会オリジナルの給水ニュートラル

総合優勝のシャンパンファイト

 

来年も 2 Days Race in 木島平でお会いしましょう!

 

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関連Link

2 days race in 木島平村(公式HP)

長野県自転車競技連盟(公式HP)